今井むつみのレビュー一覧
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とはいえ、何がしかの「仮説」(というより「見通し」)がなければテスト作成に着手することもできない。筆者たちは、 「思考力とは、知識を使って問題解決をする力」と定義し、 認知科学の知見をもとに、それを形づくるための鍵概念として、以下の三つの能力を設定した。
①知識を拡張し、創造するアブダクション推論能力
②推論過程を制御するための認知・情報処理機能
③思考を振り返り、知識の誤りを修正するためのメタ認知能力
これらのうち「アブダクション推論」については、なじみのない読者も多いと思う。簡単にいえば、アブダクション推論とは、演繹推論のように結論が一義的にきまる、 ず正しい答えが得られる推論では -
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ビジネスの基本は「コミュニケーション」である、よくある「話せば分かってもらえる」「言えば伝わる」は人それぞれの認知や記憶の仕組みを理解することで達成できる、と言う。それには、まず相手を知るなどの良い人間関係を構築する事であり、相手のスキーマ(経験の差・察する力の有無・世代間ギャップ)を考慮し、相手がどうしたいのか、何を大切にしているかを知ることで「話せば伝わる」良いコミュニケーションが可能となる、と言う事だ。良いコミュニケーションには自分も知ってもらうための時間を持つことだ。ビジネスでは、上司も含めて相手がどうしたいのか、何を考えているのかを「事前の段取り」を構築し、報告などは的確な結論を先出
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何回説明しても伝わらない…もううんざりする。
誰にでも起こることだし、私と話す他の人にも起こっていると気付かされる。
スキーマという、世界に対する理解の仕方が人によって違うこと。
言葉は、私たちの考えそのものを伝えるのではなく、相手のスキーマに沿って解釈され、理解されること。
だから、話し相手の「わかった」はこちらが思う「わかった」ではない。
ということは、分かりあうということは無いのか?
と諦めるわけにもいかない。
必要な範囲で共通の情報を備えないと、共同作業ができない。
そのためにはどうすれば良いかというと…結論をもう一度読み返したいと思う。
何度もスキーマについては読み返して、折に触れ -
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「人間とAIの違いは?」「人間はAIよりも劣るのか?」という疑問に対して、人間特有の認知方法(アブダクション)について解説するとともに、その認知手段をうまく活用することで、既存の枠組みからの「逸脱」が発生し、AIでは実現できない発見や創造がなされるとのこと。
そして、いつか「逸脱」を実現するために、自分の得意分野や興味あることに力を注いでほしいとの力強いメッセージで締めくくられる。
ヒトが「思考バイアス」に捉われてしまい、客観よりも主観(文脈やその時の感情)で動いてしまうことは納得。また、アブダクションの仕組みについて、幼児が言語を習得する過程の解説や、名著『100万回死んだねこ』の紹介はと -
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今井むつみ入門書的な。
読みやすかったー
以下マーカー
●この世の中に、因果関係が断言できるものは、実はとても少ないかもしれない。そう知っておくだけでも、擬似相関を因果関係だと勘違いしてしまう危険性を下げることができる
●思い込みなしに世界と対峙できれば素晴らしいこと。でもそれは、できない。思い込みなしで世界に取り込まれたら、情報の海から溺れるしかないから。
●自分と他人の違いを認められない、物事を多角的に捉えることの必要性さえ感じない人が増殖してしまった社会は、とても危険
●人は「世界の誰かが持っている知識=私の知識」という認知バイアスを持つ傾向があることに、まずは気づくこと。
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人は世界をどう見ているか
・同じ写真を見ていても、人によって色の見え方が違うことがある。
・人は期待し予測しながらものを見ているため、 文脈によって見え方が変わる。
・「見落とすはずがない」と誰もが思う劇的な変化すら、他のことに注意を向けていると人は簡単に見落としてしまう。
人は世界をどう記憶しているか
・人間の記憶はあまりに脆弱で、ビデオカメラのように記憶することはできない。対象に名前がついただけで、そのモノ、コトの記憶が書き換わってしまうこともある。
・文字列を見ると人は意味を解釈してしまい、その解釈した意味しか記憶できない。
人はどのように思考しているか
・私たちは「自分は論理的 -
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AIか生み出すのは、一般人の平均値。
唯一無二のパフォーマンスを生み出せるのは、
人間である。
認知心理学である、筆者の言葉である。
AIが急速に、社会全体に浸透する現在。
AIに仕事が奪われる、AIで何ができるのか、疑心暗鬼という方も多いと思われる。
AIの特徴として
・AIが真似できるのは、超一流でない熟達者
・AIは、過去のパフォーマンスの再現
そして、意味がある逸脱ができるのは人間だけ、と述べている。
さらには、
・突き詰めること、好きという気持ちが、超一流の達人になるのに必要
・好きのある人間には、超一流の扉が開かれる
・迷ったときは、自分の好きや得意に目を向ける
と述べ