今井むつみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人は如何にして言語を理解し、
活用できるようになるか?
身体感覚に立脚していない言語は理解できないという、「記号接地問題」を、出発点として、
身体と言語の接地点としてのオノマトペを足がかりにして、
類推や仮説を広げていくアブダクション思考を使って
段階的に言語理解と活用範囲を広げるブートストラッピングサイクルを回していくことで、
人は言語を理解して活用していく。
ということかなと読みました。
記号接地問題とオノマトペは、AI時代の私の在り方としてとても重要な示唆があると思いました。
分かるの本質は覚るなのかなとも思いました。
子どもにはたくさんの身体的経験をさせてあげたい -
Posted by ブクログ
ネタバレ人は新しい知識をそのまま受け入れるのではなく、スキーマ(これまでの経験から蓄積された知識)をもとに意味を解釈し理解している。また、読む力は単に文字を音に変換する能力ではない。意味を知っている言葉が蓄積され、それらの処理が自動化されることで認知的負荷が軽減され、内容の理解に認知資源を向けられるようになる力である。そして、学力の差は情報処理の負荷をうまく調整できるかどうかが大きく影響している。子どもは推論そのものができないのではなく、認知負荷が高くなると考え続けることが難しくなってしまう。だからこそ教師は内容をわかりやすく説明するだけで満足せず、子どもがどのように受け止め、どのようなスキーマをもと
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Posted by ブクログ
ネタバレ書いてある内容自体はすごく目新しいものではないけれど、ビジネスの現場における「認知科学」の視点を分かりやすく教えてくれていて、改めて自分の行動を振り返るきっかけになった。
自分も仕事をしていて、コミュニケーションが上手くいかないことがあり、「自分の伝え方が悪いのではないか」と頭を悩ませることが多かったが、"「話せばわかる」は無理"、
"自分が意図した通りに伝わっているかどうかは、自分とは関係ないところで決まる"と事実を示してくれて心が軽くなった。
自分も「伝え方」を工夫しようとしてしまっていたが、「相手を理解すること」にこれからはフォーカスしようと思う -
Posted by ブクログ
ネタバレ特に相対主義の罠について興味深かった。例えば現代では、イランとアメリカが戦争をしている。相対主義の立場に立てば、「イランにはイランの正義がある」「アメリカにはアメリカの正義がある」「どちらにも理由があるのだから外部は判断できない」という結論になる。しかし実際には、この態度は判断を保留しているのではなく、判断することそのものを放棄していることになる。侵略にも虐殺にも独裁にも、当事者の側から見れば必ず理由があるが、理由があるから仕方ないということにはならない。事情があるで終わらず、その結果、誰が死に、誰が利益を得て、地域の安定にどう影響し、国際法や人権の観点からどう評価できるのかを検討しなければな
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子どもがつまずく原因として、思考力そのものより思考の制御の問題が大きいことを知っておくべきだ。
自分で埋めた知識が間違っているので結論も間違いになる。自分の常識(スキーマ)から離れ、現実では観察できない過程を受け入れたうえで、思考を進めなければならないことがあるということ。
抽象的な概念を生活で経験できる具体的な事例に結びつけ、そこから学習者が自分で抽象化をしていく必要がある。子どもたちに必要なのは、頭でなんとなく分かりかけた、接地しかけている概念を何度も使い、身体の一部にすることだ。
スキーマを広げ、時に言葉や概念を間違えながらも開拓していく作業は、答えを一筋縄では教えない教師側の工夫も必要 -
Posted by ブクログ
人間が持っている最強のコミニュケーションツールである言語とは何かを知りたくて本書を読んだ。
まず第一に研究者の探究心に圧倒された。オノマトペをきっかけにした知への渇望が最終的に言語の本質までに辿り着く過程は圧巻だった。
言語学×認知科学で片方の学問だけでは解き明かせない問題がたくさん紐解かれていき、やはり横断した学びの重要性を感じた。
普段何気なく使っている言語。時代によって変化したり、文化に依存する部分があったり、あるいは変わらない共通の感覚があったりと色々な発見があって面白かった。
改めて知識がある人の話は面白いなあと感じたし、学びの良さを感じた。
これから何気なく使う言葉やオノマトペも今 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私たちにいくら論理的思考や確率的思考ができる能力があるとしても、ちょっとしたことでその思考を無視し、「自分のスキーマに合うか」という一点で何かを判断してしまうことが起こりうる。
スキーマ…経験を自分で抽象化して、無意識の知識にしたもの。
アブダクション推論…正解が一義的に決まらない、論理の跳躍を伴う非論理推論。
アブダクションの本領…知識を拡張する
AIが行っていることは、帰納推論を大規模なデータで行う統計的な帰納。 ある種のパターンを導出し、そこから未来、まだ起きていないことを予測する。
答えが一つに定まらない非論理的な推論という点はアダプション推論と共通。しかし、帰納は新しい知識は -
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ゆる言語学ラジオから今井むつみ先生を知り、友人との縁もあり数年ぶりの読書にチャレンジ。5日程度で読み終わり、音象徴、ガヴァガーイ問題、アブダクション推論など動画で何となく聞きなれているもののあまり理解していなかった言葉たちをより深く理解できた気がする。内容は非常に難解という訳ではなくむしろ面白い実験や事例紹介があり読みやすい本だとは思った。しかし自分の職業柄、発達心理に関心があるため子どもの推論や言語習得の話ではスラスラと読み進め内容も頭に入ってきたが、文法、言語の条件、アイコン性...といった言語学の話になると途端にペースダウンし一文を繰り返し読むこともしばしば...久しぶりの読書というのも
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Posted by ブクログ
「こんなに説明しているのに、どうして伝わらないんだろう」
仕事でも家庭でも、そんなふうに疲れてしまう日がありますよね。相手が悪いのか、自分の伝え方が悪いのか。つい「正しく伝える技術」を探したくなる。
でも、この本を読んで驚いたのは、そもそも私たちは“同じ世界を見ていない”という事実でした。
今井むつみさんの『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?』は、認知科学の視点から、人間の「わかり合えなさ」を解き明かしてくれる一冊です。
本書の中心にあるのは、「スキーマ」という考え方。人はみんな、これまでの経験や育った環境から作られた“自分専用のフィルター”を通して世界を見ています。
つ -
Posted by ブクログ
子どもの認知がどのように発達していくのかを知りたくて手に取った一冊。
認知心理学の入門書という位置づけで、とてもわかりやすく、一気にさらっと読むことができた。
人は自分の経験をもとに、物事を一般化・抽象化しながら「スキーマ」と呼ばれる暗黙の知識を形成し、それをもとに判断している。そんな認識はなんとなく持っていた。しかし本書を読んで、誤った理解や思い込みから形成されたスキーマが、その後の認知や判断の誤りにつながること、そして一度できあがったスキーマを修正し、より正確なものへと作り変えることが想像以上に難しいことを知り、こどもの不可解な認知はここから来ているのかと納得した。
また、人間の認知の不完