あらすじ
『言語の本質』『学力喪失』『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?』の今井むつみ氏の、
慶應大学SFC最終講義!
「人は、わかっていても間違え、偏った視野をもち、誤解するもの。
だからこそ、どう学び、人とつきあい、社会を生き抜いていくかを考えることが大事。
そのために、認知科学からの知恵とエールをみなさんに贈ります。」
認知心理学のものの見方・考え方が、
複雑で、正解のない世界と対峙し、判断していくための手がかりとなる。
世界的な認知科学者が28年かけてつくりあげた決定版!
【目次】
開講 AI時代を幸せに生きるには
そもそも私たちは、「客観的」に世界を見ることができるのか?
「記憶」はあまりにも脆弱(ぜいじゃく)
人は基本的に「論理的な思考」が苦手である
「確率」よりも「感情」で考えてミスをする
「思考バイアスに流されている状態」は、思考しているとはいえない
■■■■■■
スキーマがあって初めて、高度な思考が成り立つ
情報処理能力や記憶の制約が生み出した人間独自の思考スタイルとは?
アブダクションによって人は、知識を拡張し、因果関係を解明し、新たな知識を創造している
一般人と一流の違いは、アブダクションの精度にある
AIは記号接地しない=新しい知識・生きた知識を生み出さない
A I が生み出すのは、「一般人の平均値」。唯一無二のパフォーマンスを生み出せるのは、人間である「あなた」
「得手(えて)に帆(ほ)を揚(あ)げる」という生き方
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
復習とまとめという感じだが、大学の退職最終講義ということで、教職者としての総括感がすごい。なので、泣ける。また、この本に出てくる実験についての情報は、他の新書でのそれのようにノイズではない(私にとって)。講義がベースだからだろうか。大学っていいね。
Posted by ブクログ
思考バイアスはずっと悪いものだと思っていたけど、それは私たちの営みに不可欠で正しく付き合っていく必要があること、私がいつも仕事でやっている仮説を立てること(アブダクション)にも必要だったことは、なるほどと思った!システム1の精度を上げるために、システム2を使った振り返りが大切というのも、振り返りやフィードバックを継続し続ける理由になると感じた。
Posted by ブクログ
『ずばり練習です。ただの練習ではありません。「真剣で考え抜いた訓練」を少なくとも、1万時間続けることです・』
とてもわかりやすい認知心理、バイアスについて改めてメタ認知しておかないといけないなと思い出させてもらえる一冊。ただそのバイアスもダメなもの一辺倒だと思わずに必要に応じて助けを借りること、AIとの付き合い方を意識すること、アブダクションを繋げて知識創造を広げていきたい。
Posted by ブクログ
2021年に始まったpodcast「ゆる言語学ラジオ」を昨年2024年秋から聴き始めた。
今やっと2024年に入ったところ。
楽しい回とそうでもない回があるが、
特に楽しかったのはこの新書の著者今井むつみ教授が出演した回。
今井教授はタイトル通り「認知心理学」の権威。
その人が「ゆる言語学ラジオ」で、
赤ちゃん・こどもがどうやって言葉を獲得していくかをわかりやすく説明してくれた。
この新書にも随所にゆる言語学ラジオが登場する。たのし。
アブダクション推論の重要さを語っている。
人間独自の思考スタイル。
動物やAIにはないもの。
帰納法・演繹法の演繹推論とは違う。
演繹推論は、論理的で、正解が一義的に決まる推論。三段論法。
アブダクション推論は、正解が一義的に決まらない、
論理の飛躍を伴う非論理推論。
知識の拡張、新たな知識の創造、因果関係の解明が本領。
アブダクション推論によって子供は言葉を獲得、創造できる。
新しいアイデアも生まれる。世界を変える。科学の進歩が生まれる。
人類が進歩する。
人間の思考には2つあり、
1つはシステム1、直感的、直情的で早い。荒く、間違いも多い。
2つ目はシステム2、熟慮。精度は高いが時間がかかる。
システム2だけでは生きられない。咄嗟の対応ができず、生存できない。
しかしシステム1を鍛えるのに必要。
システム1で行った思考、判断をシステム2で熟考し、1の精度を上げるのだ。
身体を持たないAIは記号接地できない。
この記号設置という言葉、聴きなれないが、ゆる言語学ラジオで頻繁に使ってた。
一言でいうと、対象と記号の対応付け。
自分で経験、体験した言葉は理解でき、そこから派生して次の記号を習得できる。
それこそアブダクション推論が働く。
AIは身体がないからそれはできないのだ。
そっか、すっとばしてしまったが、
「スキーマ」という言葉も重要。
経験を自分で一般化・抽象化して作った、暗黙の知識のこと。
そ、ここで経験が必要なのだった。
経験を知識にする。
言葉にする。
難しいけど、なんだかついていける、面白い。
ゆる言語学ラジオのあの数回を思い出す。
今井教授、昭和33年生まれ。まあ同世代だ。
だから最終講義だったんだ。
システム1,2、、また部下に読んでもらおうか。
開講 AI時代を幸せに生きるには
そもそも私たちは、「客観的」に世界を見ることができるのか?
「記憶」はあまりにも脆弱(ぜいじゃく)
人は基本的に「論理的な思考」が苦手である
「確率」よりも「感情」で考えてミスをする
「思考バイアスに流されている状態」は、思考しているとはいえない
■■■■■■
スキーマがあって初めて、高度な思考が成り立つ
情報処理能力や記憶の制約が生み出した人間独自の思考スタイルとは?
アブダクションによって人は、知識を拡張し、因果関係を解明し、新たな知識を創造している
一般人と一流の違いは、アブダクションの精度にある
AIは記号接地しない=新しい知識・生きた知識を生み出さない
A I が生み出すのは、「一般人の平均値」。唯一無二のパフォーマンスを生み出せるのは、人間である「あなた」
「得手(えて)に帆(ほ)を揚(あ)げる」という生き方
Posted by ブクログ
認知心理学の名誉教授の最終講義の内容をまとめた本。人がどの様に認知するのか、非常に分かりやすくまとめられている。しつこいが、分かりやすく、読みやすい。人間の認知構造を熟知された方だからこその内容である。
人間は必ずバイアスを持って判断する生き物であるとの前提を持って関われば、少しでも物事が良い方向に進むのではないかと思う。
Posted by ブクログ
ぶらりと本屋に行った際にランキング入りしていて読みました。
内容は、慶応大学で行った『AI時代を楽しく生き抜くための「認知心理学」』の授業をもとにかからています。
認知心理学とは、何か知らない人で分かるように専門用語は、少なく事例を多く紹介されています。
また、各章ごとにおさらいがあり頭の中の整理もとてもしやすかったです。
人間の感覚の不完全さを改めて認識し、しかし不完全があるから成長をしていく。
一つ一つの知識(点)を面の知識に拡張していくことで知識となる。
この点が多いほどより面の知識の精度が上がる。
この本を読んで私は、この面の知識の精度を上げ、本能的な判断能力、論理的な判断能力能力を高めていることに気づきました。
本を読むことは、意味はある。
それを知ることができた大変有意義な1冊でした。
Posted by ブクログ
今井先生の一般向け書籍はどれも言葉が平易で理解しやすいです。
これも、子どもの言語発達を研究してこられた長年の経験に裏打ちされたものであろうと感じました。
慶應SFCでの最終講義を書籍化したもので、近年出版され、ベストセラーになった書籍たちの内容をダイジェスト版です。従って、先にそれらを読み終わっている人には新しいことはそれほどないと思います。
最後の章で、今井先生が研究者の道に入った頃の話をされていますが、これはこれからどう生きていこうか途方に暮れている若者はもちろん、今までの自分に後悔したり、嘆いたりしているわたしのような中年の人にとっても、響くものがあるように思います。
この本を読んで、わたしは「人間はAIに仕事を奪われることを恐れる必要はない」と考えるようになりました。今井先生の言葉から、間違うことが生き物らしさであり、より多く試行を繰り返して生んだ間違いを、思考してより良いものへと育てられることこそ、人間の価値であると理解しました。
個人的な思い出話になりますが、幼い頃、親や学校の先生から「間違うな、失敗するな」というメッセージを繰り返し受け取ってきたと感じています。今の経済性、効率を最優先とする社会の中で、「失敗は損失を生む悪」として制裁によって抑制することが正しいという考えが根強くあります。しかし、人は万能ではなく、失敗を完全に避けることは不可能です。「わたし、失敗しないので」と現実世界で言うときは、起こっている出来事をそのときだけ失敗の定義から意図的に外しているか、出来事自体を認知から外しているか、どちらかだと思います。
子どもから失敗を奪えば、言葉も覚えられないし、身体の使い方もわからないままです。
失敗を財産として活用する世界に変われば、もっと多くの人が生き苦しさから解放されるのではないかと感じられる一冊でした。
Posted by ブクログ
感想を主観的に書くよりも、アンカーになりそうなポイントをAIとの対話で掘り下げた方がより深く理解できると思い、小説以外はこの型式でまとめる
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### 1. 記号接地の理解と実感
- 鬱の経験を通して、知識が「知っている」から「身体を通して納得できる」に変化した実感。
- それは記号接地の典型例で、知識が身体的経験と結びついて“使える概念”に変わった瞬間。
### 2. 攻殻機動隊との接点
- 「義体が人型を離れると自我が崩壊する」は、**外界との接地を失うこと=自我の崩壊**という寓話。
- 当時の“肉体を持たない生命体”という理想は、現代では**接地の喪失**として再解釈できる。
### 3. AIと人間の関係
- 君の表現では、AIは**思考の外注業者**や**人間に寄り添うインターフェース**。
- Macintoshが人間の操作感覚に寄り添ったように、AIは**思考や言語に寄り添う存在**になりつつある。
- 「AIが嘘をつく」という違和感は、“機械=真理装置”という古い観念の名残。
- AIは真理を返す装置ではなく、**文脈的整合性を再構成する装置**である。
### 4. バイアスとアブダクション
- 人間はバイアスなしでは考えられない。
バイアスは誤りではなく、**世界の複雑さを処理する知的圧縮装置**。
- アブダクション推論は、バイアスを創造的に活用する仕組み。
- 君の比喩で言うと:
- 各スキーマ(心的ネットワーク)は局所的な“定石”。
- アブダクションは、それらを横断して“グローバルに接続する”行為。
### 5. AIと人間の補完関係
- AI:積み上げ思考(ロジカル・統計的構築)が得意。
- 人間:飛躍思考(非連続な接続・直感的発想)が得意。
- 両者は補完関係にあり、社会は「AIが積み、人が跳ぶ」方向へ変化する。
- 職人・芸術家・スポーツ選手の思考が、人間的価値の象徴になる。
### 6. 創造と物語
- AIは既存パターンの再構成はできても、**身体的違和感や衝動から生まれる物語**は作れない。
- 人間の創造とは、身体性と不安定さを通じた**飛躍の記録**である。
- これからの文学・芸術は「AIと人間の境界」そのものを描く領域に移っていく。
Posted by ブクログ
今井むつみ入門書的な。
読みやすかったー
以下マーカー
●この世の中に、因果関係が断言できるものは、実はとても少ないかもしれない。そう知っておくだけでも、擬似相関を因果関係だと勘違いしてしまう危険性を下げることができる
●思い込みなしに世界と対峙できれば素晴らしいこと。でもそれは、できない。思い込みなしで世界に取り込まれたら、情報の海から溺れるしかないから。
●自分と他人の違いを認められない、物事を多角的に捉えることの必要性さえ感じない人が増殖してしまった社会は、とても危険
●人は「世界の誰かが持っている知識=私の知識」という認知バイアスを持つ傾向があることに、まずは気づくこと。
●大事なのは、それはほんとうは自分の知識ではないと自覚しておくこと
●自分自身でほんとうに知らなければならないことと、知らなくても他の人に頼ればいいことを、きちんと理解しておく。そして人に頼るならば、頼る相手を間違えない。
Posted by ブクログ
人は世界をどう見ているか
・同じ写真を見ていても、人によって色の見え方が違うことがある。
・人は期待し予測しながらものを見ているため、 文脈によって見え方が変わる。
・「見落とすはずがない」と誰もが思う劇的な変化すら、他のことに注意を向けていると人は簡単に見落としてしまう。
人は世界をどう記憶しているか
・人間の記憶はあまりに脆弱で、ビデオカメラのように記憶することはできない。対象に名前がついただけで、そのモノ、コトの記憶が書き換わってしまうこともある。
・文字列を見ると人は意味を解釈してしまい、その解釈した意味しか記憶できない。
人はどのように思考しているか
・私たちは「自分は論理的に思考している」と考えがちだが、実は「必要条件と十分条件の取り違え」や「因果と相関の混同」のような基本的な間違いも頻繁にしている。
・何かが起こったときには、その原因を考えずにはいられない。しかしその推論も、ときに大きく間違っている。
人の思考は合理的か
・人間は、確率に基づいて考えるのが極端に苦手。 ちょっとしたことで、論理性や合理性を失ってしまう。
・基準率の確認や確率計算によって、妥当性を検討することが大事。
・正しく確率を把握できれば、パニックにならずに済むことも多い。
なぜ人は、偏ったものの見方をしてしまうのか
・私たち人間には、数え切れないほどのバイアスが存在する。
・アルゴリズムや生成AIなど、人間の思考バイアスを助長する技術は実は多く、いつの間にか思考を手放してしまう危険性がある。
・「バイアス=悪」ではない。人間の学習に役立つ側面がある。
スキーマというのは、経験を自分で一般化・抽象化してつくった、暗黙の知識のことです。 言い換えれば人が無意識に持つ知識であり、知識の枠組みでもあります。実用スキーマというのは、そのスキーマの中でも日常の経験に関連するものを指します。先ほどの飲酒の問題はその一例です。
私たちは多くの場面で、論理的思考よりも実用スキーマを使って判断をしていますが、一方で、「自分がスキーマを使っていること」に気がついていません。そこが落とし穴です。私たちは、スキーマを使っているということに気づかずに、スキーマのフィルターを通して情報を選択し、行間を埋めて理解し、記憶しています。
アブダクション推論と演繹推論
アブダクション推論
正解が一義的に決まらない、 論理の跳躍を伴う非論理推論。
例
母親に花束を渡したら喜ばれた。
母親はきっと花が(なんでも)好きだ。
演繹推論
論理的で、正解が一義的に決まる推論。
三段論法が代表的。
例
すべての生き物は水を必要とする。
バラは生き物である。
それゆえに、パラは水を必要とする。
アブダクション推論とは何か
・人間の情報処理能力・記憶に制約がある以上、 不完全で不正確な情報を補い、正しい結論にたどり着くにはアブダクションが不可欠。
・コミュニケーションが成り立つのも、質の高い学びができるのも、アブダクションが働くから。
・アブダクションによって、正しい・正しくないを超えた意味の世界に入っていくことができる。
科学の進歩は、アブダクション推論から生まれる
「高い山の頂上から貝殻が見つかった」
↓
「山のある場所は昔は海で、 海底が隆起して山ができたのだろう」
(アブダクション推論による仮説)
[アブダクションの特徴]
結果から原因を推測する
「ある驚くべき事実 (山から貝殻が見つかった)」 を説明するための仮説や理論を発見、形成する
直接的な経験に限定しない (海底の隆起は経験できない)
アブダクション推論は、人間ならではの「武器」である
・幼児が母語を習得するには、アブダクション推論は不可欠。これがなければ、「ウサギ」というたった一つのことばすら、使うことができない。
・アブダクションの本領は、「知識を創り出す」ことにある。〔点〕を〔面〕に広げ、すぐには結びつかない離れた分野の知識を結びつけ、時間を遡って目に見えないメカニズムを考える。
・人間と、AI、動物は、推論のしかたが違う。人間が自然に行っているアブダクション推論こそ、人類の進歩を生み出してきた。
アブダクション推論の精度を上げるには
・システム1の直感的な思考は普通に生きていく上で不可欠だが、ときに致命的な間違いを犯す。
・システム2はよりよい判断のために不可欠だが、時間がかかる。
・システム1の思考をシステム2で振り返り、自分の思考の特徴や傾向を知る訓練を通して、より質の高いシステム1の思考ができる。
記号接地問題
「まったく意味のわからない記号の意味を、 他の、やはりまったく意味のわからない記号を使って理解することはできない」
認知科学者 スティーブン・ハルナッド
では、対象と記号との対応づけができれば、記号接地ができたことになるのでしょうか。
ロボットに触覚センサーや嗅覚センサーをつけて、感覚を持たせるという試みが、今、盛んに行われています。感覚センサーと外界を紐づけようとしているわけです。では、それらが紐づけられたとしたら、AIは記号接地ができるようになるのでしょうか。AIは、「意味」がわかるようになるのでしょうか。
私は個人的には、AIが意味を理解するようになるとは思いません。というのも、人がなぜ記号接地できるかといえば、感覚と対象、外界を単に紐づけるだけではなく、意味を理解しようとする過程自体が記号接地だからです。
たとえばAIは、リンゴの写真は処理し、認識できます。今後、香りセンサー、触覚センサー、味センサーなどをつけて、それぞれを処理することもできるようになるかもしれません。ただ、それをどのように統合するか。これはなかなか難しい問題です。進歩はしていますが、道は遠いと感じています。
一方で人間は、たくさんの感覚器官(センサー)から一気に情報を習得し、それを統合するということをつねに行っています。「リンゴという体験」を、自分の身体の一部にできる、 つまり記号接地できるのです。
人間がなぜ、マルチモーダル(異なる種類の感覚データ)な情報を得て、脳で別々に処理した上で、統合された形で身体化するということが自然にできるのか。これはまだ解明されていません。これは「束縛問題」と呼ばれ、心理学・脳科学の未解決の課題となっています。
Posted by ブクログ
AIか生み出すのは、一般人の平均値。
唯一無二のパフォーマンスを生み出せるのは、
人間である。
認知心理学である、筆者の言葉である。
AIが急速に、社会全体に浸透する現在。
AIに仕事が奪われる、AIで何ができるのか、疑心暗鬼という方も多いと思われる。
AIの特徴として
・AIが真似できるのは、超一流でない熟達者
・AIは、過去のパフォーマンスの再現
そして、意味がある逸脱ができるのは人間だけ、と述べている。
さらには、
・突き詰めること、好きという気持ちが、超一流の達人になるのに必要
・好きのある人間には、超一流の扉が開かれる
・迷ったときは、自分の好きや得意に目を向ける
と述べている。
★最後のメッセージとして
得手に帆を上げろ!
好きだけではなく、充実感を得られるか、大変だけど、乗り越えた喜びを感じられるか
これらを大切にして欲しいと主張している。
何かにチャレンジしたい方にオススメの本。
Posted by ブクログ
【スキーマ】経験と知識から心の枠組みを作る。消防車を見て、火事を消火し、人を救出するイメージを浮かべる。【アブダクション】不完全な情報から仮説を推論する。道路が濡れているのを見て、雨が降ったと推測する。【記号接地】身体的感覚が言葉に結び付く。「熱い」と聞いて、やけどの体験を想起する。…AIが持っていない人の能力。唯一無二のパフォーマンスを発揮できるのは人間。どんなに科学が発展しても機械には任せきれない価値がある。心理学を学ぶことで、技術も知り、哲学を思う。バイアスという欠点をわかったつもりで考え続ける。
Posted by ブクログ
今井先生の温かいメッセージな響く
システム1、2については知っていたが、どっちも人間にとって不可欠な思考回路。心のどこかで、システム1で反応してしまう自分をダメだと思っていたけれど、そんなことはない!
人間の不確実性、不安定性をまた新しい角度から知ることができました。
ゴリラの実験、めっちゃ引っ掛かりました(笑)
Posted by ブクログ
2000年以上前にユリウス・カエサルはすでに「人は自分の見たいものしか見ない」ということを知っていて、その知見は現在まで残っています。が、この人間の性向についての研究である認知科学が活発になってきたのはつい最近。ようやく多くの人にシステム1とシステム2の存在が届くようになってきました。個人間ではお互いがどちらのシステムで今思考しているかを確認した上で、意見や価値観の擦り合わせができるようになれば、もう少し世界は平和になるのかもしれません。
自分の例を言わせてもらえれば、先ほど開戦の日、ということで聴いた太宰治の「十二月八日」というあの日の日記を太宰の奥さんが書いたという体裁の短編が、戦後の発表という前提で聴いていたのに、聴き終わって調べたら戦中の発表と聴いてびっくらこきました。お先真っ暗な未来に突っ込む日本の開戦の日の1日を、あとから破滅を暗示するように描いたと思っていたのに、暗闇に突っ込んでいく勇気を書いたのか、と。どちらも誤読かもしれませんが、まあテキストは出したら読者の読み方次第です。が、こうやって人は「見たいものを見たいように見るのだな」を自分ごととして学習したところだったので、同じ日にこの本も読み終えたことは記憶に残るかな、と、思ってます。
あとこの本を読み終わる前に途中まで読んでいた麦本三歩さんシリーズの第3集では、ちゃんと価値観の擦り合わせをやっていて、それもよかった。売れてる小説でこういうやり方を登場人物に悩みながらも実践してもらうの、本当に助かるな、と思いました。よいお手本だと思います。なぜか他の本の感想を織り混ぜ長くなってしまった、反省。
Posted by ブクログ
基礎の基礎をわかりやすく説明してくださっています。
知ってるけど忘れてしまうようなことが多いです。
この知識を日々どう活かしていくかが問われています。
知ってるだけで終わらせてはいけない内容の本。
Posted by ブクログ
講義をまとめられた書籍であるだけあって、非常に読みやすく、しっかりとまとめられていた。
前半部分では、人間はどれだけ論理的思考が苦手であるか、どんな風にバイアスをかけて思考をするかを詳しく書かれている。
そして後半ではアブダクション推論について、著名な経済学者ダニエル・カーネマンの人間の思考システム1、2を用いながら丁寧に説明されている。
その中でも公正者のお話がとても気に入りました。
「一流な公正者は、その意味を徹底的に考える」
「アブダクションによって正しい正しくないを超えた意味の世界に入っていくことができる」
「精度の高いアブダクション推論ができることが、一流の熟達者の条件」
自分もアブダクション推論を意識し、人間ならではの武器である生きた知識を身につけて生きていきたい。
Posted by ブクログ
認知心理学の分野に関してはほぼ無知だったんだけど、おもしろい!私たちの思考にはいろいろな仕組みが搭載されていて、合理的に判断していると思っていたことが実は合理的でなかったり、感情で決断したと思っていたことが実は経験に基づいた合理的な判断だったりするんだな。「得手に帆をあげる」の話もすごく好きだった。
【読んだ目的・理由】タイトルが気になったから
【入手経路】買った
【詳細評価】☆4.2
【一番好きな表現】どんなに自分が好きな仕事を選んでも苦労はある。困難はある。しかし好きなことだったら、困難に耐えられる。(本文から引用)
Posted by ブクログ
アブダクション推論=論理の飛躍を伴う非論理的な推論。
演繹推論=三段論法など。
シャーロック・ホームズはアブダクション推論をしている。
アブダクション推論がなければ、コミュニケーションが成り立たない。
裁判官はアブダクション推論が必要。
AIはアブダクションをしない。
AIは記号接地をしない=まったく意味のわからない記号の意味を、他の、やはりまったく意味のわからない記号を使って理解することは出来ない。AIは、別の意味がわからない記号に置き換えているだけ。
AIは意味を考えているのではなく、確率を計算しているだけ。予測のメカニズムがわかっているわけではない。
AIができるのは、超一流ではない熟達者のマネができる。
得手に帆を上げる=好きなこと、得意技をやる。好きなことでも辛いことがある。苦労、困難がある。好きなことなら耐えられる。
Posted by ブクログ
1 感情がなく、『好き』のないAIには、『突き詰める』ことができない。
2 『好き』がある人間には、一流への扉が開かれている。
3 仮説検証の数を増やして、アブダクション推論の精度を上げる。
4 学習データが存在しないの独創的な領域に踏み出すことができる。
5 それが超一流である、
ということかな、と理解しました。
なお、タイトルは『人生の大問題と…』となっていますが、『人生の大問題』自体は出てこないので、誇大なタイトルだったな、という印象が有ります。
Posted by ブクログ
7割ほどは認知心理学としての知識の話。
人によっては少し眠たくなってしまうような内容ですが、なぜそれがAI時代を生きていく人間として必要な知識なのかというのが終盤にまとめられている。
バイアスというネガティブな印象しかない言葉が、
実は人間として成長して、新しい創造をしていくために必要なものであるという点はなるほどと感じ、
それを認知しておけるかどうかというのは、ゆくゆく何か大きな学びに繋がりそう
Posted by ブクログ
内容は知っているものが多かったが、短く分かりやすく纏められていた。認知心理学が脳や頭の中に着目していて、行動経済学はその結果起きることに焦点を当てているから、行動経済的関連の本と内容が一部被っていたんだろうなと思う。
この本の独自なメッセージは、AIは平均値を出すけど、人間は唯一無二のことを出せる、という箇所だと思う。そうだなー、Chatgptすごいなー、と感心してるだけではいけなかったんだ。でもなかなかシステム2を使って熟考することって日常でほぼ無い。ちょっとした場面でアブダクション理論を使ったり記号接地を意識してみよう。
Posted by ブクログ
自分の思考バイアスが働き
物事を自分の都合よく見ていることがあると
知っていることが大切だと思った。
違う見方はないのかを考えることも大切
一般人と一流の違いは
アブダクションの精度にある
→直感的に考えたことを、後で振り返る
そうすることによってアブダクションの精度が上がる
避難訓練なども、いろいろなことを想定して行い、後で振り返ることが、のちに起こるかもしれない災害に対応できるのだと思った
感情で動くことは悪いことではない。
でもそれを後で熟考することが大切だと思った
得手に帆を上げろ
初めて聞いた言葉だったが、
自分の得意なことをやる。
得意が見つからない時は、
今目の前にあることを一生懸命にやる。
そうすると道が開けると思った
Posted by ブクログ
人間はバイアスがあるからこそ、AIとは違い、意味のある逸脱ができる。
AIにはない「好き」という感情があるから、突き詰めることができる。
「得手に帆を揚げろ」。人生には困難が多い。それは嫌いなことをやっていても好きなことをやっていても変わらない。それなら、自分の得意なことや好きなことに目を向ける方が良い。
Posted by ブクログ
【星:3.5】
認知心理学とはどのような学問なのかを説明した本なのだと思う。
認知心理学とは大体こんなものなのだろう、ということはなんとなくわかったが、全体的に内容が頭に残らない感じである(「記号接地」というワードぐらいしか頭に残らなかった)。
私の読解力不足もあるのだろうが、読むに従って、なんか認知心理学と話題が逸れていっている気がする。
タイトルの「人生の大問題と正しく向き合うための」という部分についてはほぼ感じなかった。
Posted by ブクログ
認知心理学という聞き慣れない分野だが、内容は自分の思考ルーティンとシンクロしやすく、興味深い。思考バイアスやスキーマ(経験を自分で一般化・抽象化してつくった暗黙の知識)があるからこそ様々な判断を繰り返しながら生きていけることを理解した。
Posted by ブクログ
人間の認知や思考の限界について、わかりやすく書かれた本。
アブダクション推論(ある事象から最もらしい仮説を推測する)ってAIにはできない人間ならではの思考法だから、どんどん使っていこうと思った。
スキーマだったり、システム1,2だったり、人間には色んな特性があるから、
それはすんなり意思疎通できないよなと思った。
コミュニケーションは根気が必要なのかな
Posted by ブクログ
認知心理学を初心者に対してもわかりやすく、丁寧に教えてくれる内容です。講義形式なのですごく読みやすい文章でした。
ただもう少し深掘りしてくれても良かったなぁという感想。物足りなさが感じられます。認知心理学について学ぶきっかけづくりとしては最適ですが…色々面白い点はあったので、認知心理学の他の本を読んでみようと思います。