今井むつみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
とても読みやすい。そして、例えがわかりやすい。
認知科学に興味が湧いた。
相手に何かを伝えたい時、受け取る側の枠組み(スキーマ)が違うから同じように説明しても受け取り方はそれぞれ。
枠組み(スキーマ)は学びや経験、育ってきた環境、興味関心で変わる。
それを踏まえた上で、相手を知り相手の心に耳を傾けて、相手の思考に辿り着いた上で、伝える努力が必要だと感じた。
なかなか難しいですね。でも頭の片隅に置いて意識はしていこうと思う。
あと、人の記憶は曖昧だと。頭に残っている記憶が「事実」とは限らないと。本人ですら気づかず記憶がすり替わることはあるということ。
ここで突然ですが、私の気になる子どもの -
Posted by ブクログ
ネタバレ記号接地の大切さは分かった。
ってか分かってました。
それを記号接地ということは、初めて知った。
勘のいい先生なら何となく分かると思う。
言葉は車輪のようなものなんだろう。
地面についていないと進まない。
空中で回っているようじゃだめなんだ。
使えて初めて役に立つ。
スキーマの間違いは、経験の豊富な先生なら意識して授業していることだろう。それを正そうと工夫して話しているだろう。
「繰り返しやれば、できるようになる」は間違い、には心から賛同。繰り返しやらせる無意味さは経験すれば分かる。
でもなー、
そのために遊ぶのか…。
んー、むずい。
たぶん何でもかんでも遊べばよいのではないに違いない -
Posted by ブクログ
記号接地問題 記号(単語)がどうやって現実の意味と結びつくか、という未解決問題。身体的経験や感覚との対応(接地)が必要ゆえに人工知能は記号同士のつながりは扱えるが、身体を持たないため「本当に理解しているのか?」は答えが出ていない。
子供やオノマトペから抽象的な言語を身体の一部にしていく「ブートストラッピング・サイクル」知識が知識を生み雪だるま式に知識を成長させていく仕組み
アブストラクション推論 仮説を出して答えを予測
ヒト 対称性推論(A→BならB→Aであると思考)を言葉のわからない赤ちゃんの時からやってる
→チンパンジーはしないが1匹だけするやつがいた
「人間はあることを知ると、その知 -
Posted by ブクログ
初年次教育に携わるようになり、「学力とは何か」「なぜ分からないのか」に直面する機会が増えた。
本書はその疑問に認知科学の視点から丁寧に応えてくれる一冊。
具体的には「どうしてわからないのか?」という問いへの解像度が上がる。
『言語の本質』でも印象的だった「記号接地」という概念が、学習における「わかる」の本質を考える手がかりとして本書でも中心に扱われている。
また、生成AIの限界やハルシネーションの話も、人間の学びと対比する形で明快に解説されており、非常に興味深かった。
「時間」の概念につまずく娘のサポートにも役立つヒントがあり、教員としても親としても気づきをもらえた点がありがたい。
アク -
Posted by ブクログ
言語の本質は何か。人間だけが言語を操るのはどうしてか。このような問いにわかりやすい仮説を提示してくれる。ひとつが、音声で外界の様子を模写していたものがだんだん言語に発展した「オノマトペ言語起源説」。知覚経験から知識を創造し、その知識を使ってさらに知識を成長させ知識の体系を自己生成性的に成長させていく「ブーストラッピング・サイクル」の能力。そしてこの「ブーストラッピング・サイクル」駆動させる、知識を想像力によって拡張したり、もっともらしい説明を与えようとする「アブダクション推論」をする能力。これらの組み合わせにより人類は言語を発展させてきたと著者は説明する。
この仮説は、何故人間だけが言語を持っ -
Posted by ブクログ
認知科学に関する見慣れない語句が頻出.しかし、人間が言葉を覚えて駆使する過程が綿密に描写されており非常に楽しめた.記号接地という語句も児童が分数を理解できていない文脈で登場したが、面白い概念だと感じた.人工知能との関連も興味深い内容だった.「たつじんテスト」「時間どりじゃんけん」「時計カルタ」「分数のたつじんトランプ」など工夫された教材の紹介も良かった.p298にある‘’子どもが基本概念に自分で接地をし、アブダクションによって知識を拡張していくことができるなら、何から何まで直接教えてもらわなくても、自分で新たな知識を、それも「生きた知識」をつくっていける‘’が核心だと思った.
-
Posted by ブクログ
新書ならば、子どもがいようが仕事があろうが、すき間時間で読めるはず(。ノωノ)
そうして朝のトイレ、寝る直前、ぶつ切りされながらも「小説よりは読める!」ことを発見しました笑
要はほけ~っとしながらでも面白く読めるということ。さすが新書大賞!
エモいものを求めがちな夏、正直小説の方に惹かれたが、自分の知識をアップデートするため、ちょっと心頭滅却して過去5年間の興味がある新書大賞をチョイスしました。
さまざまな科学的視点から言語が語られることが新鮮でした。文系読み物ではなく理系読み物で、理系の人にも「おもろいやん」と言ってもらえそうな本です!
-
Posted by ブクログ
ネタバレ我が家の子どもたちにも、タケテ⇔マルマの比較や、今井教授の考案された実験をしてみましたが、同じ結果が出ました。すごい!
著者の今井教授は発達心理学、秋田准教授は言語学の観点から執筆されており、二分野が渾然一体と混ざった他にない視点の本となっているように思いました。だいたい共著というと二者で各章それぞれを担当するものだけど、本書はどうやって執筆したのだろう。意見の相違とか、文体の不一致とかなかったのかなあなんて考えてしまった。
それは置いておいて、人間が言葉を獲得したのは論理的に正しくないアブダクション推論のためというのは非常に面白かった。言語を持たない動物はアブダクション推論ができない、と -
Posted by ブクログ
ネタバレ教育の本質を改めて問い直す一冊でした。認知心理学の知見をもとに、「学力とは何か」「学びとはどうあるべきか」という根源的な問いに対して、明快かつ実践的な視点を提示しています。
本書の中で特に印象的だったのは、「すべての子どもに同じように効く普遍的な方法は存在しないし、存在するべきでもない」という言葉です。教育現場では、特定の実践方法に頼りがちですが、それらはあくまで手段の一つに過ぎません。教師には、目の前の子どもに合わせて方法を柔軟に調整する力が求められます。どんな教育技術であっても、誰かの言葉を鵜呑みにするのではなく、自分自身の判断でチューニングして活用することが大切だと感じました。
ま