今井むつみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
オノマトペとアブダクション推論、記号接地問題、ブートストラッピングサイクル をキーワードに言語の本質、人間の思考の本質への思索に至る大作?新書。
なぜ人類だけが言語を獲得できたのか、学習したことを逆方向の結びつきに過剰一般化するバイアスが鍵という。対称性推論も相互排他性推論も論理的には正しくないし、だまし絵や錯視を勝手に補正して非論理的に見せている人間の脳の働きこそが言語体系の獲得というエベレスト山頂にまで到達する。
人間とはかような非論理的で過ちを犯すからこそ、なおさら論理学という教養が重要視されるのだろう。
AIのことは少ししか出てこなかったけど、こういった人間の思考回路がより正確に理解で -
Posted by ブクログ
「スキーマ」ってIT用語かと思ってたけど、心理学の用語でもあるんですね。伝わらない理由がスキーマを使って分かりやすく説明されています。
その他、様々なバイアス、直感による意思決定、記憶における具体と抽象など興味深い内容が続き、いろいろと納得できました。
一人ひとりスキーマが異なるから伝わらないんですね。でも日本のようなハイコンテクストな世界だと、そのことを常に意識していないと、「話せばわかる」とつい期待しちゃいますよね。
ラスト50ページくらいはちょっとハウツー本のようになってしまうけど、主題はそれまでの分析部分だと思います。面白かったです。 -
Posted by ブクログ
スキーマとは言語化できない直感的な理解。暗黙の知識。今までの経験から学習者が無意識のうちに作り上げた「知識の塊」これがスキーマ。概念を理解するための枠組みとなる知識。
スキーマは情報を選択する。スキーマに合わない情報はすぐ目の前にあっても、丁寧に説明されても頭に入ってくることはない。学び手のスキーマと合致していなければ、内容はスルーされるか捻じ曲げられてしまう。誤ったスキーマを持っている場合、それを修正するところから始めないと、理解に結びつかない。
読解の中身
①文字の認識→単語の認識→単語の音声変換
②脳内の意味貯蔵庫にアクセスし、言語の意味を想起
③文法の知識と単語の知識を組み合わせ、文 -
Posted by ブクログ
内田洋行さんのプロモーション案件。というのは冗談だけれど、小学生の保護者向けというより学校向けの内容でした。今井むつみ先生の開発した『達人テスト』はぜひ我が子に受けさせてみたい〜と思ったけれど、個人利用は想定されていないようでちょっと残念でした。(いくつか例題は載っているので参考にさせてもらっています)
「(子供たちがどう間違えているか、どういうスキーマを形成しているか、を観察することなく)わかりやすく問題解説しただけで満足していないか」という指摘には親としてドキッとしました。これからの家庭学習(宿題の丸付け)に活かせそうです(^o^)