今井むつみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
バイリンガル、マルチリンガルの人の脳の特性を説明した本、といったらいいのだろうか。
複数の言語を習得するとよいこととして、以下のことなどが挙げられていた。
脳の白質、灰白質がともに大きくなる。
作業で取られてしまう部分を空けておくことができ、他の認知的なタスクに当てられることもできる。
もちろん高齢化すれば、脳の働きはモノリンガルの人同様に衰えるが、衰え方がゆっくりになる。
アルツハイマー病の進行を遅くすることができる。
常に脳内で複数の言語をコントロールしている状態になるため、脳の実行能力が高まる。
他の人が気づかない関連性に気づいたりするなどの、創造性が高まる。
こんな風に次々と挙げら -
Posted by ブクログ
英語学習への新しいアプローチ。
例えば、日本語の「は」「が」という助詞を使い分ける際、文法的な法則よりも、なんとなく違和感を覚えるとかしっくりとくるなど文脈によって言語化できない暗黙の知識(スキーマ)を英語学習にも有効活用してゆくのが本書の目的。
英語の多読、多聴だけでは(使える)語彙は増えない。また、可算・不可算名詞、前置詞など日本人が苦手なものは本書で紹介される(無料)オンラインツールを活用するのが近道。
例えば、
・instinct(本能)とintuition(直感)の使い分け
・learnは主体性の少ない学び、studyは自分で学ぶ
などなんとなく曖昧に使っていた言葉の輪郭がはっきり見 -
Posted by ブクログ
中上級向けである。
p.15に「仕事の場でアウトプットができるレベル、すなわち自分の考えを的確・効果的に表現し、相手に伝えられるレベルの英語力を目指す人」が対象とある。
TOEICなら800以上、英検なら準一級以上を目指す人向け、ということになる。
(もっともそれ以下のレベルなら、英語そのものより、AIや自動翻訳の活用法の習熟に時間と労力を使った方がいいかもしれない。)
映画を「熟見」するリスニング学習法はおおいに共感。
楽しそうだし、力がつきそう。
ただ、「スピーキングの前にライティングを」はどうだろう?
覚えた表現をとりあえず実践で使ってみて小さな成功体験を重ねる、あるいは失敗して -
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なんだかちょっとまどろっこしいです。同じようなことが何度も書かれていて……。学術書といった感じです。子供の語彙についてどのような実験を行っているのかを知りたい方には良いかもしれません。
子供がなにもない状態から言葉を学ぶとき、「形の似たものを同じ名前で呼ぶ」みたいなある種のバイアス(本書ではメタ知識と呼ばれています)を持っているから、一度新しい言葉を聞いただけですぐにその言葉を(他の対象にも)使えるようになる、とのこと。
以前『ことばの発達の謎を解く』を読んだときのほうが感動が大きかった気がします。内容的な問題なのか、読解力の問題なのか……。 -
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スポーツでは、実際にデモンストレーションや、映像を見せ、よく見ればわかる、なんて指導が行われているかもしれない。でも映像は人が理解するにはあまりにも情報量が多すぎる。人が理解できるのはせいぜいのその中の一つ。熟練した人ならば自然に見るべきポイントがわかるが、経験の浅い人はそのポイントがわからず、いくら見ても向上しない。
だからこそ、ことばが大切になる。ことばというのは、視覚や聴覚や触覚など、あまたある外界の刺激のある部分をぎゅっと抜き出して表現します。
そして、すぐれたコーチは受け取る人の理解できることばを適切に使える人。
そのためには言語能力を高めること -
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⚫︎感想
語学は自分で納得しながら、じっくり取り組む。
大人になってからでも、いつからでも語学は伸びることを改めて実感できる。具体的な例も挙げながら、知らなかった所だけ拾って知識として入れられる
⚫︎あらすじ(本概要より転載)
英語の達人をめざすなら、類義語との違い、構文や文脈、共起語などの知識に支えられた高い語彙力が不可欠だ。記憶や学習のしくみを考えれば、多読や多聴は語彙力向上には向かない。語彙全体をシステムとして考え、日本語と英語の違いを自分で探究するのが合理的な勉強法なのだ。オンラインのコーパスや辞書を利用する実践的方法を紹介。
■目次
はじめに
第1章 認知のしくみから学習法 -
Posted by ブクログ
難しかった〜〜。
論文等、難しい文章を読み慣れているような方からしたら読みやすいのでしょうが、普段エンタメ小説ばかり読んでいる私には読むのが大変でした。
しかししかし、内容はちゃんと理解できて、とても興味深かったです。
普段当たり前に話している日本語ですが、たしかにこのクオリティで話せているのすごすぎるよな〜と思いました。
ぱっとわかりやすく印象的だったのは、実験の方法が素晴らしいなあということです。
界隈の方からしたら当たり前なのかもしれませんが、実験を正確に行うということ自体がそもそもとても大変なことだと気付きました。
今後も言語に関する本は読んでいきたいと思います。
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一つ一つの -
Posted by ブクログ
認知科学の観点から、英語の学びかたについて解説をおこなっている本です。
本書が対象としている読者については、「本書は主に、仕事の場でアウトプットできるレベル、すなわち自分の考えを的確・効果的に表現し、相手に伝えられるレベルの英語力を目指す人に向けて書かれている」と述べられています。
著者は、日本語と英語のあいだでことばを正しく用いるためのスキーマが異なっているために、正しい英語の運用がむずかしいことを説明します。そして、英語を正しく運用するためには、それぞれの語彙の具体的な運用にかんする深い理解が必要であると主張します。そのうえで、そうした語彙にまつわるスキーマを学ぶために役立つ、インター -
Posted by ブクログ
「言葉を覚え、使うために、果たして身体経験は必要なのか?」
記号設置問題とコンピュータの関係性から、「分かる」とはどういうことか今一度見直される。
AIは「まるで人間のように」疑問に対して答えを述べてくれるが、それは私たちの思う「分かる」とは何か異なっているように感じる。
本書ではさらにオノマトペの言語性を掘り下げていく。
擬態語、擬音語としての役割を持つオノマトペだが、言語と同様に他国のオノマトペに理解できないものがある。
また、オノマトペを含め、子ども(赤子)が言語を習得することには、どのような過程を辿っているのか。
物には名前がついているという一般性に気付いたヘレンケラーの例を挙げ