今井むつみのレビュー一覧
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## 人生の大問題と正しく向き合うための認知心理学
- 人間は見落としをして、世界にはミスが溢れていて、人は簡単に忘れる
- 人間の記憶は脆弱、意味を解釈して意味しか覚えることができない
- 人間は論理的思考に向いていない
- 必要条件、十分条件、因果と相関の混合をする
- 何かが起こった時に原因を考えるが、それも大きく間違っている時がある
- ))これがち!
- 確率で考えるのも苦手
- 論理性、合理性(=計算性を失ってしまう)
- 妥当性の確認を数値によって行う
- 正しく確立を把握できれば冷静になることができる。
- ))数値で考えてみよう。文脈ではなく。
- バイアスの話
- 確証バ -
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ネタバレ認知科学、言語の心理学の著者が、コミュニケーションの齟齬が起きる理由、言ったつもり、聞いたつもりで、理解していない、されない理由を、誰しもが持っている思い込みやバイアスといったものを解説しながら、主にビジネスパーソン向けに書いたもの。
言語学とかに興味があると著者はとても有名な人で、よく岩波新書とかで名前を見る気がするし、昔おれが生成文法とか勉強したりしてたので、なんか前から名前見たことある人だったけど、著作を読んだのは初めてだった。
それこそ伝わりにくさ、コミュニケーションについて説いている本なので、この本が読みにくいというはずはなく、それこそ著者が読者を想定しながら易しく、かつ本書で -
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「同じものを見たり聞いたりしても、誰もが同じような理解をするわけではない」。なぜなら、思考において無意識に使われる枠組み=スキーマは、それを形成する学びや経験、育ってきた環境、興味関心が1人ひとり皆異なるから。
全体的に斬新な感じはなく、そうそうという納得感。
元より、仕事でコミュニケーションを取るにあたり、相手は伝えたい事の半分も分かってない、と思ってこちらは対応すべきとはこれまでも考えてたし、会社でさんざん言われたのは「コミュニケーションの問題は伝える側の責任」という事。相手が理解納得して行動して貰える迄伝える側が確認対応すべき、という事だった。
直感に基づく判断に救われた事例でハドソン -
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本著は言葉を多く知り、空間から体験から抽象的で感覚的な想像力と創造力を養う力を養うことの重要性を主張する良書である。
私たちが子どもの時にそうであったように、「読み聞かせ」を体験・経験してきた。それは本著では有効であるとし、幼児期において多くの読み聞かせが重要であるだろう。そこがスタートであり、多くの事を幼児期から成人するまで私たちは言葉と想像力を養うだろう。
だが、本著でも指摘しているが、言葉は言葉だけを覚えるだけでは足りないと問う。その意味を知り、文脈を知り、自分視点の活動や生活の場で活かされたときに始めてその意味を理解し、世界を見る視点が明確となる。そして、同時に、自分で考え抜く、決断す -
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「言葉って、どうやって生まれ、どうやって人の頭の中に広がっていくのだろう?」
私たちは毎日、無数の言葉を使い、受け取りながら暮らしています。でも、その“根っこ”を考えたことがある人は案外少ないはず。
『言語の本質』は、認知科学の今井むつみ氏と言語学の秋田喜美氏が、言葉の起源から進化、そして私たちがどうやって意味を獲得するのかを、豊富な事例から紐解く一冊です。中でも印象的なのが、二人が提示する「ブーストラッピング・サイクル」という概念は、人が言葉を覚え、使うことでさらに思考が広がっていく“知のドミノ倒し”のようなプロセス。赤ちゃんが初めて「ワンワン」と言う瞬間から、人類が哲学や科学を生み出すま -
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ネタバレ学力喪失、というよりも、教育界の何十年もの努力にかかわらず成果を出していない、という、学びの力の養成の課題を指摘している。
喪失しているのではなくて、子どもにとってもともと無い思考法や認知の仕方を、教育の場や日々の世界との触れ合いを通して学んでいて、ということなのだろうと思い、あらためて人間の脳の成長、認知力の発達とその可能性に感心を覚えます。思考停止してしまうのは本当にもったいないから、ぜひその可能性を一人ひとりが活かせられるような教育を施せたら、というような著者の思いを勝手に感じながら読みました。ほんと、これは子どもだけの話ではないですよね。何歳になっても、のびのびと、学びという私たちの -
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発見したことをすぐに別のシーンで応用する。
例えば「食べ物にかけておいしくするモノ→しょうゆ」からコンデンスミルクのことを「苺のしょうゆ」と言う。
子供は時に大人でも気付かない「モノとモノの間の『抽象的な関係性』に気付くことができる。例えば言い間違い「歯で唇を踏んだ」噛むも踏むも「上からものに力を加える」ところが共通している。分析力!
子供は2歳にして語彙がどのような関係からできているか分析し、新しいことばがどこに収まるのかを考えている。新しいことばを覚える時、その見分けかたも一緒に探り出している。例えば「羊」を覚えると「ワンワン」の範囲が狭まる。
前後左右で伝える「自己中心枠」と「モノ -
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学力とは「学ぶ力」であって、学校の成績ではない。
子どもたちの学力をのばす学びについて考える本。
実際に子どもたちに解いてもらった「たつじんテスト」の問題を例に出しながら解説されていて、分かりやすかったし面白かった。ただ、話の大筋としては聞いたことのある内容だったかも。
特に印象に残ったのは、学習と生成AIについて書かれた部分。著者は否定派として次の一文を書いていた。「子どもが自分の頭で考えずにすぐに答えを求めることが習慣になったら、本当に大事なことにも記号接地できなくなり、つねに知識のかけらを求めて情報の海を漂流するだけの人間になってしまう。」
子どもに限らず、自身も刺さる一言だなぁと思