椰月美智子のレビュー一覧

  • 未来の手紙

    Posted by ブクログ

    表題作を含む6編。どの作品も味わい深い。

    ちっさいおっさんってなんでやねん!とツッコみたくなるけど、「未来の息子」がよかったなw

    「月島さんちのフミちゃん」もよい。
    私もカンちゃんや瑛子ちゃんみたいな、イケてる兄姉が欲しかったなぁ!ww

    0
    2017年01月17日
  • 未来の手紙

    Posted by ブクログ

    表題作を含む6編。どの作品もハズレなし、とても面白かった。特に「しいちゃん」が好き。
    あらすじ(背表紙より)
    いじめを受ける五年生のぼくは、未来のぼくへ手紙を出す。中学一年から三十二歳まで二十年間分。一年ごとの明るい目標を書いた手紙は、毎年ぼくの元へ届けられた。そして三十三歳になったある日、来るはずのない「未来の手紙」が届く。それは、悪夢の手紙だった…。(表題作)確実に何かが変わってしまう十代前半の少年少女。その不安と期待を等身体で描く珠玉の短編集。

    0
    2016年12月31日
  • メイクアップ デイズ

    Posted by ブクログ

    椰月さんらしい独特の世界観でぐいぐい読みました。ちょっと生真面目で自分の世界に籠もりがちの主人公が他人とのやりとりを一所懸命するのだけれどちぐはぐになったり勘違いされたりする感じとかにはすごく共感したし、シロシロクビハダとかタコリとかの突拍子もない設定も、読み進むうちにきちんと落とし前をつけてもらえてスッキリ。面白かったです。

    1
    2016年12月20日
  • 坂道の向こう

    Posted by ブクログ

    二組のカップルが、まぁ「火遊び」を発端に
    互いのパートナーを入れ替えて交際するように。
    その四人それぞれの視点から描かれる「連作小説」。

    正直な読後感は...「しょうもないなぁ...」(^ ^;

    登場人物それぞれに、考えがあり生活があり、
    そしてもちろん悩みもあり。
    四人全員が、どこにでもいそうなリアルな若者で、
    それなりに魅力的だし、それなりにずるかったり。

    作者が生まれ育った小田原という土地柄と、
    老人介護という、ある意味特殊な職場という設定が、
    物語を立体的に彩り、魅力的にしている。
    この土地で、この人々に囲まれていなければ、
    これほど魅力的な作品には仕上がらなかっただろう。

    0
    2016年12月15日
  • 坂道の向こう

    Posted by ブクログ

    神奈川県の小田原在住の2組の恋人同士のお話です。恋愛小説としても、介護の仕事や小田原のコミュニティーを舞台にした物語としても読める秀作です。4人が日常を送りながらも、互いの恋人の存在が時折思い出されたりする心の襞が丁寧に描かれていて読む側としても丁寧に読みたくなる一冊でした。男性、女性共に楽しめる作品だと思います。

    0
    2016年11月25日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

    Posted by ブクログ

    今回は私好みのSFっぽい話が多くて面白かった!(^^)でも読み終えてみたら、青春甘酸っぱ系だった千早茜さんの「あかがね色」が一番好き(*^^*)

    0
    2016年08月09日
  • その青の、その先の、

    Posted by ブクログ

    「しずかな日々」がよかったので、このたび文庫化ということで椰月美智子さん2作目♪

    主人公のまひると仲良し3人の女の子。落語家を目指すまひるの彼、亮司とその友達。そして、まひるの家族などなど。

    みんな真っ直ぐで、それが交差したり、ぶつかったり。
    迷ったり、葛藤したり、成長したり。

    亮司、死んじゃうの?とこわごわ読んでたけど、死にはしなかった。なんかこの展開で事故とかいうと、死んじゃうのかと思って。

    でも、もっと辛いことに・・・。

    でも、そのことを通して、亮司もまひるも、とりまく友達も、それぞれの家族も、みんなが新しい一歩を踏み出す。

    高校生の恋愛なんて、と思っていたけど、この二人はホ

    0
    2016年07月14日
  • メイクアップ デイズ

    Posted by ブクログ

    化粧品会社に勤める「箱理」を中心とした心に温まる家族の話。 とても楽しく読めた。 椰月さんは主人公を取り巻く家族の物語を描くのがとても上手いと思う。 最初から最後まで面白く読めます。

    0
    2016年04月30日
  • 体育座りで、空を見上げて

    Posted by ブクログ

    初めて読む作家さん。主人公和光妙子の中学3年間をごくごく普通に本人目線で描いた作品。不思議なくらい自分自身の中学3年間とシンクロする、読んでいてそんな懐かしい気持ちになれる一冊。

    0
    2016年03月29日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

    Posted by ブクログ

    8人の作家による「小説」をテーマにしたアンソロジー。色んな切り口で切り刻まれた「小説」や「物語」を小説で読むことで、物語の深みに勝手に囚われたり、メタ的なゾワゾワ感に包まれたりする。小説って面白い、と実感。

    秀作が揃っているが、ワシは、物語の禁じられた世界で物語を知覚し出会う男女を描く「赤と青の物語」(加藤千恵、著)と、物語を創り出すAIの成長とブレイクスルー後の世界を描いたSF要素もある「ワールドエンド×ブックエンド」(海老沢めろん、著)が、特にお気に入り。

    0
    2015年12月24日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

    Posted by ブクログ

    作家陣も表紙も、10代向け直球。中堅作家が並んで、平均点以上は約束されている。知らない作家を発見する喜びはなかったけれど、どの作品もお話を読む楽しさを提示してくれ、安定感があった。

    奇しくも「いじめ」がからんでくるものが8本中3〜4本あり、いじめにあってる子が本を読んで本の世界に救いを見いだすという図式が、かなり一般的なようである(本といじめって親和性高いんだなあ…)。

    神永学で軽やかに入り、一番よかったのが千早茜、そして藤谷治の問題提起で終わる。小ぶりながらよくまとまったアンソロジーだった。

    0
    2015年12月14日
  • どんまいっ!

    Posted by ブクログ

    女の子を求め飢えまくる男子高校生三人組の輝かない青春の日々を描いた群像劇。彼ら三人だけでなく、コンパがきっかけで付き合い始めた女子三人や、友人・家族のストーリーもあるのがこの作品のミソ。
    『どんまい』とは「don't mind」の略。「気にするな。心配するな」の意味だ。その言葉を地でいく、彼ら彼女たちの不屈の精神がたくましくて清々しい。前を向いても下を向いても同じ明日は来る。ならば『どんまい』心で歩いて行こう。

    0
    2015年10月16日
  • 坂道の向こう

    Posted by ブクログ

    結果的に恋人を取られた片割れ同士がくっついてしまう話。四人の男女の心の動きが良く描かれていた。この間読んだエッセイは好きになれなかったけど、とても面白かった。結局入れ替わって良かったという不思議な小説だな。略奪された経験者としては複雑だが。
    地域の福祉のお仕事小説としても機能しております。

    0
    2015年10月04日
  • かっこうの親 もずの子ども

    Posted by ブクログ

    カッコウの抱卵は
    みなさんご存じ
    そうか それで
    代理出産の主人公の話
    なるほどね

    でも
    抱卵される鳥の一種に
    モズがいることは
    知りませんでした

    読みながら
    なぜ
    モズなのだろうと
    ずっと思いながら
    読み進めていました

    モズといえば
    「はやにえ」
    それに相当するのは
    どの挿話だろうと
    思いながら
    読んでいたのですが
    わかりませんでした

    いつもながら
    あれやこれやを
    いっぱい 考えさせてくれる
    作者さんです

    0
    2015年07月30日
  • フリン

    Posted by ブクログ

    「婚外恋愛」をテーマにした短編集。
    各編の主人公は、とあるマンションの住人で、
    それぞれのストーリーが独自に進む中、
    最終章で「同じ時間」を共有するという構成。

    同じマンションに住んでいるというだけで、
    登場人物は年齢も性別もキャラもバラバラ。
    なので、それぞれの「婚外恋愛の事情」もバラバラ。

    うまくいくものもあれば、「はずれ」に終わるもの、
    もともとが「妄想」だったり...と、バラエティ豊か。
    その分、文体も「ストーリー内の時間の進み方」も
    まちまで、一粒で何度もおいしい感じ(^ ^

    それぞれのエピソードがあまりにバラバラで、
    一冊通しての感想を書くのが難しい(^ ^;
    が、「まとめ」

    0
    2015年05月15日
  • ラブソングに飽きたら

    Posted by ブクログ

    今旬な女性作家たちが競演したアンソロジー。加藤千恵、山内マリコ、青山七恵、吉川トリコなど大好きな作家さんがたっくさん。お気に入りは山内マリコ。この人の小説はしばらく読み続けていきたい。

    0
    2015年06月19日
  • かっこうの親 もずの子ども

    Posted by ブクログ

    シングルマザーの物語。
    どちらかと言うと、日頃は手に取らない方のジャンルなのですが、出会えて良かったと思う一冊になりました。
    だけど感想は書けない。
    どんな本?と問われると、凄く難しい。
    始まりは、シングルマザー。
    そして、不妊、人口受精、ママ友のあれこれ…子どもを育てるという事、生きて行くこと…。
    この本は、時に辛く、時に勇気づけられ、時に反省し、時に涙する…。
    一人で生まれ一人で大きくなったかのように、自立し、大人へと成長してゆく我が子らの幼い頃に思いを馳せ、改めて、子どもを授かったこの奇跡に感謝し、お母さんを選んでくれてありがとうと伝えたい。
    その笑顔よ、いつまでもいつまでも…。

    0
    2015年03月24日
  • かっこうの親 もずの子ども

    Posted by ブクログ

    思っていたより、母性あふれる話だった。想像では勝手に育自放棄かと…。
    仕事と子ども、不妊、離婚、ママ友、盛りだくさんの内容ながらあまり深刻でもなく、読みやすかった。
    五島のくだりはあっさりしすぎていたかなぁ。
    病気の子どもを看る感じは共感できた。

    0
    2015年01月17日
  • かっこうの親 もずの子ども

    Posted by ブクログ

    思っいた中身といい意味で違って、ひきこまれて一気に読んだ。今度はゆっくり読み返そうと思う。

    とにかく今は、五島列島に行きたい!

    0
    2014年11月20日
  • 枝付き干し葡萄とワイングラス

    Posted by ブクログ

    日常の中にあるなぜか気になるもの、目が離せなくなるものへの注意というか興味と毎日の生活の時間が重なるリアリズムというかレイモンド・カーヴァーが好きだと言われていた椰月さんの視線はそこにあって短編ってこういうのがやっぱりいいなと思う。

    0
    2014年10月26日