椰月美智子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大好き❤
なんて良い小説なんでしょう。
孫たちが5年生くらいになったら、絶対に読んでもらいたい。
6年生って、本当にいろんなことが起こるお年頃だと思う。
大人のことも少しわかってきたりして。
もちろん、友達関係も複雑になったり、喧嘩したり。
この小説にはそういういろんなことがギュッと詰まってて。
レオンくんが一番好きかも。
ダイも。
子供だけど、大人感のある子って、素敵。
『旅立ちの日に』
は、息子が中学校の合唱祭で歌ってからは、
SMAPが歌う時でさえ、無条件に涙が出る曲なので、
小説の中でさえ泣けました‼️
いろんな国の子がいるのは、わかっていたけど、
スカイくんだけには、騙された( -
Posted by ブクログ
胸がギュッとなる瞬間がたくさんあった一冊でした。
高永家の四兄妹の連作短編集。
学生時代って、毎日が本当にしんどいよなぁとつくづく思う。
自分をしっかり持っていることはとても大事なことだけれど、それが周りから受け入れられないこともある。自分が思っている自分と、周りから見えている自分が全然違うこともある。
大人でもしんどいのに、10代の頃にはもうこの世の終わりのように感じるだろうと思います。
四兄妹のそれぞれの辛い思いで、読んでいるこちらも胸が締め付けられて、外出先で読んでいたのに涙がこぼれそうでとても困りました。
でも、この兄妹は理解し合えていたのでそれが救いでした。理解してくれる人がいるかい -
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中学1年生の美琴は、母と祖母との3人で暮らしている。ある夏、その母がかつての同級生の朱美さんと再会し、彼女の家族と一つ屋根の下で共同生活を始めることになる。朱美さんには娘と孫がいた。その孫と美琴は同じ中学校の1年生で、その子は、ちょっと変わり者だった。よく知らない人たちとの生活が始まるが…
初読みの作家さんで、野間児童文芸賞、坪田譲二文学賞、小学館児童出版文化賞を受賞している。受賞歴からもわかるとおり、ジュニア向けの小説を多く書いており本作もそうだ。ただし子どもでも大人でも、年代を問わずにおすすできる本である。
表紙カバーの絵には「蜜柑」が描かれているが、題名の「みかん」には、それ -
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ネタバレ9月1日は、日本で子どもがいちばん多く命を絶ってしまう日。父親と、3人の「母親」(浮気して家を出た生みの母である「ママ」、離婚後子どもたちの世話をするためにやってきた父親の母である「かーさん」、継母の「玲子さん」)がいる高永家の4兄妹それぞれの夏休みを通した成長。
長男の善羽はマッチョな中学教師。次男の智親は高3で漠然と生きている。三男の武蔵は高1で自分の性別に揺らぎを覚え確かめようとしている。そして長女の民は中2で、自然体で生きてきたつもりだったが周りとの乖離を思い知らされる。
それぞれが自分なりの答えを見つけていくのだが、その過程の葛藤がリアル。民がSNSによって孤立させられていく様は胸 -
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めちゃくちゃ好きでした。
おかーさん、ママ、玲子さんという、三人の母親(一人は本当はおばあちゃんだけど)がいる、兄三人妹一人と、それぞれの周囲のおはなし。
いろんな悩みがある中での、夏休みの出来事。
みんな賢くて、ほんとに素敵な子供達だと思う。
でも、わたしが一番刺さったのは、継母玲子さんが武蔵に言う、
『ママ友って基本、子供のために存在するチームなのよ、そこんとこ、よろしくね』
っていう言葉。
継母よ、玲子さん。
それなのに、こんなに子供達(しかも4人よ‼️)のこと、想えるってすごくない??
いやー、まじでこの家族、最強じゃない?
ほんとに素敵な小説だと思いました。
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Posted by ブクログ
ひまわりめろんさんの本棚から
夏休みの始まりから夏休みの開けた9月1日までを高永家の4兄妹の視点で綴った4つの物語
善羽(教師)智親(高3)武蔵(高1)民(中2)それぞれ個性的で様々な悩みを抱えています。
中高生は特に友達との会話のやりとりに傷ついたり、ホッとしたり、自分の個性に戸惑ったり
私は友人や部活仲間に、突然拒否された民に感情移入して考え込んでしまいました。
今を生きることはむずかしい
つい起こってしまったことを嘆いたり、過去を思い出して動けなくなったり、まだ起こっていない先のことを心配して未来が不安になることも!
大人になった私でも感じることです。
武蔵の「意識を変えると世 -
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『きときと』とは富山弁で『新鮮な』という意味らしい。何とも味わいのあるタイトル、そして表紙絵だなあ。
主人公は中三の息子がいる夫婦。
すでに倦怠期にはいり、必要以上に会話をしないことが平和な夫婦だ。
しかし息子が突然家出した。なんと行き先は富山。
慌てて連れ戻しに行くも息子はまだ帰りたくないといい、夫婦は富山に滞在することになり、鉄道オタクの夫ははしゃぎまくり、妻は腹が立って仕方がない…夫のほうも旅先まで不機嫌でいる妻に呆れている。
しかし些細なことで夫婦喧嘩しながら二人旅を続けているうちに、地元の人のあたたかさに触れ、人生を思い返し、胸の中には様々な思いがわく。そしてお互いを思いやる気持 -
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女の子と男の子、子供が2人いる平凡な40代の綿貫さん夫婦。
この『ダリアの笑顔』は4つの章から成り立つ小説で、それぞれ父親の明弘、妻の春子、長女の真実、長男の健介の立場から描かれている。(各章は登場人物は同じだが、時間軸は異なる)
大きな事件が起こるわけでなく、平凡な日常が淡々と描かれている。
長女の真実は、小学5年で編み物好き。カリスマ性あるダリアのような友人に憧れている。母親が書いていた自分の生まれた時のことを記した育児日記を読んで、涙ぐむいい子。
長男の健介は、小学5年でリトルリーグで野球に夢中。野球の上手い女子が転校してきて、レギュラーの座を脅かされるが、友情を深めていく爽やかなス