椰月美智子のレビュー一覧
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ネタバレまゆかがくれた本
小学5年生の主人公の夏休みを回想するのが本編
いやー、いいすね
て感じでした
上京した自分の心のどこかにずっと地元への郷愁があって、ノスタルジーを感じているというか
就活が始まったので将来子供が出来た時にどんな環境でどの様に育てたらいいのか、そこまで考えてとても頭を悩ませている
正直全くこの小説と同じような環境で育てたいなと思っていたので、「コレコレコレ!」と思いながら読み進めた
自分の理想と重なる部分があって良かったのもあるけど、単純に小説として主人公(小学5年生子ども)の心理描写の解像度が高すぎてとても良かった。
子供の頃に読んだらあんまり刺さらなかったと思う。い -
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友人の昨年のマイベストの一冊。ミステリーやエッセイ推しの友人がこんな優しい本を選書してくるとは。
小学校5年生の時のことを大人になった僕が回想する。彼にとって5年生は確かに忘れられない1年だ。私が彼でもそうだと思う。縮こまった心と体を解放し、大切な友人と出会い、おじいちゃんのでっかい愛に包まれて。そして、お母さんとの距離感にとまどったりね。
登場人物目線で読むと色々と切なくなる本だな。親目線で読むと子育てってほんと難しいし。子供目線で読むと自立して生きるまでの間に保護してくれる大人がいなくなってしまう事がどんなに大変なことかって。学校の先生目線なら、、おじいちゃん目線なら、、、
誰しも自 -
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奈月は友人たちとベトナム旅行へ行くことになった。
旅行の行き先を母に話すと、母から自分はボートピープルのベトナム人であること、奈月はベトナム人と日本人のハーフであることを告げられる。
そのことを知った奈月はベトナム旅行で、母の故郷のニャチャンに行くことを決意する。
奈月は旅行を通して、自分のルーツを辿っていく。
店頭で偶然見かけ、タイトルの“こんぱるいろ”に惹かれて手に取った本でした。
旅行記かな?と思って読み始めたら、ベトナム戦争とボートピープルという深い話で驚きました。
戦争の悲惨さや厳しさも出てきますが、ストーリー自体は重苦しくなく、タイトルにあるように“こんぱるいろ”の気分で読 -
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自分に似合うって思える服やメイクって、他人からこれって言われてもなんかしっくりこない。それはたぶん他人が見る自分と、自分が思う自分が一致していないからなのかなぁと思う。
自分を知るためのカウンセリングを受けながらコーディネートしてもらう作業って人生変えちゃうほどのことなんだな、と。
この本はそうやって人生を変えていく人たちの短編集で、タイトルにある「美人」についてもいろんなとらえ方があるんだなぁと考えさせられた。美人ってたぶん表情だったり佇まいだったりを指すもので品格がある人のことを指すのかなとも。
見た目に気を遣うことって、相手にどう思われたいかっていうのももちろんあるんだけど、どうい -
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素敵な表紙絵に惹かれて購入。何の下調べもしていなかったので、さぞかしおしゃれな喫茶店ストーリーなんだろう…と思っていたら、ん!?主人公は小学生!!?とド頭から仰天。思ってたのと違ったー!と思いつつも読み始めると、おや…これは…、と読む手が止まらなくなる。
パオーンは主人公・来人の祖父母が経営する純喫茶。おばあちゃんが作るナポリタンや、おじいちゃんが作るミルクセーキなどが人気だ。来人も手伝いをしながら、仲のいい友だちが集まったりする。そんなパオーンの仲間たちと、ちょっと不思議な話の謎を解いたりするのだが、これが温かい。来人の周りはとてもゆったりしていて温かいのだ。何だか足湯に浸かっている気分に -
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イメージコンサルタントをしている御手洗繭子
第一印象を変えるお手伝いをカラー、骨格診断などからしている
1番初めの純代の場合が面白かった
娘からダサい!!と言われて変わろうとする純代
外見だけでなく、内面の変化、人間関係の密度の変化が面白かった!
あかねの場合でこの文章メモ!!と思ったのが
ものごとを承知しているというのは、人に対する丁寧さと勘の良さである。
これはすごいわかりやすく繭子を表している文で、接客する人への最高の褒め言葉だと思った
繭子のモットーにしている
「子育てや仕事や家事に追われて、なりふり構わず日々を過ごしている人にこそ、きれいになってほしい」
これ、激しく同感!
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ネタバレ中学1年生の美琴は、シングルマザーの母・響子と80歳の祖母・節子と暮らしている。ある夏、母がかつての同級生・朱美さんと再会し、彼女の娘・優菜、孫・野々花と共同生活を始めることになる。
世代の異なる女6人の共同生活は、意外とスムーズに回っていく。なにより美琴を含め6人が他人を尊重する気持ちをもっているのがいい。自分の感情はともかくとして、それで八つ当たりしたりしないのは大事なことだ。その点で子どもである美琴と野々花がしっかりしているところがこの物語の読み心地をよいものにしている。
そして80歳の節子さんの柔軟さもいい。こういう風に年を重ねられたらと思わせてくれる。