椰月美智子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
小学校5年で運動も勉強もダメな枝田光輝。引っ込み思案も手伝って友達もいなかったのだが、後ろの席になった押野がちょっかいを出してきたところから野球友達ができ始めた。夏休み直前、母親の転職に伴い引っ越しの危機に。しかし、小学校で初めてできた友達を失いたくなかった光輝は、母と離れて母方のおじいさんの家に住むことになった。
小学校5年の夏休みを中心に、おじいさんと2人で過ごすスローライフと友達との交流を描いたゆったりした日常系の作品。
一冊前の瀬尾まいこもだが、丁寧だが一文一文がみじかめのわかりやすい文章で児童文学の印象。「〇〇した」「〇〇した」と細かく同じ語尾で続くので、ちょっとくどいと思う人もいるかも知れないが、あまり文が長すぎて肯定なのか否定なのかわからない話も多いため、こういうのも良いのではないかな。
話自体は、最後まで特に大きな事件が起こるわけでもなく、小さな出来事の積み重ねで描かれる。最近の漫画アニメでいうところの「日常系」という感じで、的確でお手軽な単語ができたのは説明が少なくて良いので助かる。かといって、芥川賞的な暗喩に直喩もないので、気軽に読める作品だ。
解説に(帯にも)傑作傑作とくどく書かれているも、そこまででもないだろう。ただ、2000年代以降の小説の方向性というのはこういうものではないかと感じさせる何かは有る作品だ。 -
Posted by ブクログ
凄惨な子供への虐待シーンから始まる物語に、
お腹の底がひんやり冷たくなりました···
登場するのは男のコを持つ母親たち。
同じく息子を持つ私は、私が彼女たちの立場だったらどうするのか···と考えながら読みました。
お腹のなかで十月十日、我が子を育んで、
命懸けで出産を果たし、
愛しくてたまらない存在なのに。
憎悪の対象となるのは、なぜ。
母親からしたら、
子供は自分の一部または分身だと思いやすいのかな。
だって、私のお腹から生まれてきたんだもの。
私の思うように育ってくれるよねー♪
···と思ったら
全っっっ然、思い通りにならないんですけどー?!
というのが実際のところ。
身体は親の特徴を引き継いでいても、
子供は別人格。
···って、アタマでわかっていても、
常に冷静でいられないのが親の悲しいところ。
子供は、
親の期待通りじゃなくていい。
親の思い込みを手放して、
今を大切に見つめる。
そんな人間になれたらな···
反省の念でいっぱい。
年の暮れに心にグサリと刺さる一冊、気づきをくれてありがた〜い気持ちになりました。