あらすじ
夏休み、征人は息子の加奈太を誘い、故郷の島にやってきた。征人はたちまち30年前の日々に引き戻され、加奈太はキャンプに参加する。飛び込みに熱中し、ケンカで殴り合い、自意識を持てあまし、初恋に身を焦がし、友情を知り、身近な死に直面する……。思春期の少年が、心身すべてで感じとったものを余すことなく描いた成長物語。
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中学受験でもよく扱われる椰月美智子さんの作品は初めて読みました。
個人的にはとっても好きなストーリーでした。爽やかな読後感で、子どもにも読ませたい。
中学生特有の葛藤とか訳の分からないようなイライラを抱える主人公だけど、その不器用さも含めて応援したくなるような・・。出てくるキャラクターが皆どこか憎めなくて素敵。そんな小説でした。
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家族愛・青春・友情・青春・自然・少しの恋愛
父と子と、父の子供時代の3つのストーリー
スタートは少し退屈に思えたが、
読み進めるにつれ、とても面白く景色もとても綺麗で爽やかな話。
夏に読みたい1冊!
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14歳になった今、久しぶりに読み返しても色褪せない面白さ。これこそ小説、って感じで冬なのに夏の匂いがします笑。小1に初読み。小4で二度目。そして今に至ります。最近はクラスの男子に貸しても好評なので中学生とか高校生はわくわくすると思います。私は小学生の頃はガサツで年中半袖短パンだったので読めたのかな、と思います。大人の方でも昔の頃を思い出せるので良いのではないでしょうか。
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サッカー部3人にイライラした。
イジメよくないし、陰湿だし、、、。
シャワー室に泥やるとか信じられなかったし、
言動が幼すぎて自分中二の頃こんな子供じみてたっけって思いながら読み進めた。
仲良くなるきっかけもささいだなーと思ったけど、
仲良くなってからのストーリーはおもしろかった。
一瞬にすぎるけど自分の中で永遠に残ることって学生の頃にたくさんあったけど、
その感情を久しぶりに思い起こせた。
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2024.06.15〜06.18
中2病なんて言葉がなかった時代の私。
14歳の征人と14歳の加奈太。2人の感覚、「おやじ」の言い方、素敵だ。
最後までに見つけたもの、それは想像したものと同じだった。(多分、多くの読者も想像できたんだろうけど)光圀の優しさ、大切にして欲しいな。
タカさんの一途な思い、すごいよ。
双葉文庫40周年限定カバーに惹かれて購入した本、私にはアタリでした。
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天才、椰月美智子さん。
よく少年の話し書けるなぁと思ってたら、お子さん男の子のようで、納得。
まあ、男の子は馬鹿で可愛い。
14歳の話ってどうだろうと思って読み始めたが、最後まで一気に読んだ。
良かったです。
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椰月美智子さん著書、るり姉に続き2作目
椰月さんの本は登場人物の描写が細かい
特に話しには直接触れられていないような周りの風景や人物背景が分かるように描写されている
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44歳の父と14歳の息子が夏休みに故郷の天徳島に帰ってくる。
息子はキャンプに参加して見知らぬ6人と過ごし、当初はうまくいかなかったけど、友人と言い合える関係を築く。
父の30年前、14歳の時の友人との出来事が描かれる。
同じ14歳という時間。
子どもの時のことを忘れずに、大人になろう。
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暑い夏の日の読書にうってつけの一冊。14歳の少年の夏の物語。
14歳の加奈太、かつて14歳だった父征人。征人の故郷の島、天徳島に帰省し、加奈太は中二男子限定のキャンプに参加する。
もやもやしていた14歳。思春期。色んなことがあるけど、友達って素敵。島でのひとときはキラキラ輝くようだ。
加奈太の夏と征人の14歳のころの夏が交互に語られて、ひとつの物語によられていく。
天徳島には東京にはない豊かな自然と海があり、同時に昔ながらの風習が息づく「神様の島」。美しく神秘的で不気味で、自由で窮屈でそんな島で加奈太が見つけたもの。ひと夏の少年の出会いと冒険を通した成長もの。
登場する仲間たちがそれぞれに魅力的だった。ミラクルかっこいい。光圀いやされる~。
そして父である征人の14歳のころと重なる場所、出来事、心情、征人の仲間たち。
とにかく文句なしに良かった!おすすめです。
あぁ、こんな風に海に飛び込みまくる夏を過ごしてみたいなぁ。
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王道、といえば王道のストーリーですが、ひと夏の出会いと冒険(キャンプ)を通して6人の中学二年生の男子たちが成長してゆく姿は感動的です。
距離感を上手くつかめず、探りあったり反目したりしているなかで、少しずつ互いの良さを見つけてゆく、胸襟を開いた付き合いができるのも、この年頃だからこそ、だと感じます。
沖縄という空間のもつ独特の魅力と夏休みのキャンプという環境。
登場人物たちの得た、かけがえのない絆がとても羨ましく感じます。
YAとして、夏休みに中1や中2の生徒に是非推薦したいと思う1冊です。
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ミラクルが抜群にかっこいい。光圀もほんわかしてて、加奈太と3人、いいトリオ。そしていや〜な3人組も、ケンカして相手を知って、忘れられない友達になって。
できすぎでしょ!とも思うけど、特別な場所で出会ってもう会わないと分かっているからいつもより大げさに優しくなれる気もする。
加奈太の父の話はそれ単体で読みたい。加奈太とは別個で考えたいな。
私はとにかくミラクル推し。
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14歳か…
中ニ病なんて言われるけど
子どもでも大人でも
友人関係や家庭環境によって
精神的に不安定になったりするよね
そんな時
信頼できる友人は心の支えになる
何かを一緒にやり遂げた友人は
心を通わすことができる
そんな事を教えてくれるお話だ
少年たちの葛藤や、はしゃぎまわる様子
波しぶきや、照りつける太陽など
映像のように脳裏に広がり
ほとんど一気読みだった
Posted by ブクログ
夏休みに父親の故郷の島で中二男子限定のキャンプに参加することに。
14歳の息子と、かつて14歳だった父親。
思春期男子6人初対面の共同生活。
子供はすぐに仲良くなるって言うけど、本当に些細なことで意気投合もすれば、逆にそんなことで?と言うようなことで反発したりもする。
案の定、二組にパックリ別れてしまう。
キャンプでのカレー、一目惚れ、何かを賭けて勝負とか懐かしすぎる!
いだだきますの挨拶を態度の悪かった男子が、
「誰か、なにか言えよ」と要求する場面が可愛くて仕方がない。
父親の思春期では転校生の存在が象徴的。
島ならではの遊びは大胆で開放的で本当に楽しそう♪ただ死者を葬る特有の風習がかなり怖かった…。
父親と子供の14歳の物語が、交互に展開していきます。
親子の思春期、青春を同時にもう一度味わえる一冊。
Posted by ブクログ
椰月美智子を初めて読んだ。
日本のYAもこの頃は虐待や貧困、LGBTなどを取り上げたものが多く、それはそれで良いのだが、こういう普通の物語もあるべきだと思う。
14歳の少年加奈太と、かつて14歳であった父征人の同じ島で過ごしたそれぞれのひと夏が、鮮やかに描かれている。
貧困やLGBTはなくても、進路や父母の離婚は子どもにとって大きな問題である。ましてや親の死は
中学生には大きすぎる出来事である。征人の父が死んだ時、島の魔物(これは作者の創作だと思うが)に蘇らせてくれるよう頼みに行くシーンは、下手すれば嘘っぽくなり、読み手を白けさせるところを、臨場感をもって描いており、上手いなと思った。
加奈太がキャンプで仲違いしていたサッカー部の三人と仲良くなるのは予想できたが、ここも納得できる描き方である。
子どもも共感でき、大人も安心して手渡せる、日本のYAの秀作。
Posted by ブクログ
中二病真っ只中の少年が、夏休みに父親の故郷の島でキャンプに参加することに。14歳の息子とかつて14歳だった父親の、いつの時代も変わらぬ思春期の葛藤を描く青春小説。
少年は夏を過ごすごとに大人になる。キラキラと輝くあの頃の出来事は生涯忘れることはない。だからこそ、毎日を大切に過ごしてほしいと思うのが親心である。でも肝心の当人はなかなかそのことに気づかない。是非とも子供たちに読んでほしい一冊である。
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親子二代の子供から大人へと変わるひと夏の体験。
かつて庵野監督はエヴァの主人公を14歳にして理由を
「14歳は哲学のようなものが出来る年齢」と語っていた。
ままならぬ現実に苛立ちを覚える14歳の息子と、
かつては将来のことを考えていない14歳だった父親。
形は変わってもいつまでも終わらない故郷のような友情と、
一瞬で終わる美しい花火のような友情が二人を変えて行く。
「小説では調子のいいことをいくらでも書けるけれど・・」
という征人の嘆きに共感を覚えてしまう年齢になり、
10代でこの小説に出会えなかったのは残念だが、
それでも爽やかな読後感を得られた。