椰月美智子のレビュー一覧
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とっても読みやすかった。
児童書的な読みやすさや、思春期を思い出すようなリズムや語彙の文章だと感じた。
一冊通して温かい気持ちで読める。
"るり子はまったく自由だ。うらやましくなる反面、気の毒にも思う。自由なるり子は、いつだって窮屈そうだから。"
と姉に言われるようなるり子。
繊細な感性で幼心も残っており、惜しみなく姪っ子に愛情を注ぎ、誰からも好感を持たれそうだなと思う。
ただそういう人って割と考えすぎちゃってて表に出さない葛藤が割と多いイメージ…
"曇りのほうが、気張らなくて済むからいいじゃん。ぴーかんだと、あれもこれもって欲張っちゃうでしょ。"
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Posted by ブクログ
マーケティング会社で働く多香実は、ふたりの子どもを持つお母さん。仕事と子育ての両立に悩みながらも毎日を懸命に生きていた。しかしある出来事をきっかけに、多香実のなかに思わぬ感情が生じていき……。(あらすじより)
ふたりの子を持つワーママとしてあらすじを見て気になって読んでみた。
働く母の気持ちが痛いほどわかる1冊。
子どもが体調不良になったときに、子どもに危険性がなければ、まず仕事の心配をしてしまう、そんな自分に自己嫌悪する気持ち…。そしてなんで私だけこんな思いをしてるんだろうと、さらに夫を恨めしく思う気持ちがわかりすぎる。
物語として、すっきりした落としどころを期待していたけど、
結局夫と -
Posted by ブクログ
解説の斎藤孝さんも書いてらっしゃるが、「青春とは人生のある一つの時期ではなく、一生持ち続ける心の在り方」という、サミュエル・ウルマンの有名なフレーズもあるけれど、やはり青春時代は一時期のもので懐かしくなる。
小説では『青い山脈』『青が散る』。古くは『たけくらべ』と読んだものが浮かぶ。
その現代版のひとつ。
タイトルが青じゃなくて緑濃い季節になっているところ、青は古めかしくて緑が新しいというわけでもないが、清冽な印象であった。
「緑のなかで」が大学生生活で、併編されている「おれたちの架け橋」が高校時代。子の側から見た親子の関係と両親の大人事情、学生生活での友達との関わり。
わた