椰月美智子のレビュー一覧

  • しずかな日々

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    小学5年生の田舎の夏休み。
    公園で遊ぶ子供たちの声が聞こえる。
    青空が見える。
    セミの鳴く声が聞こえる。
    子供たちを優しく見つめる祖父の顔が見える。
    懐かしい昔にタイムスリップしたような感覚。

    リアルな今は二月末の寒波に世間が騒いでいるのにね笑。そんなギャップがとても良かった。

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    2025年02月22日
  • みかんファミリー

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    みかんと、みかん色の装丁が目を引く。
    紙の本の良さは、こうした装丁や装画にもある。

    中学1年生の美琴は、祖母、母の3人暮らし。
    美琴の両親は離婚している。
    父親の話はそれだけ。
    ある日、母が重大な話を持ってきた。
    古民家に引っ越すのは良いとしても同級生(クラスは違うから正確な言い方ではない)の野々花家族と住むことになった野田。

    世の中にはいろいろな家族があって、いろいろな親がいて。
    楽しいことはそれぞれで、でも悲しいことは大体同じ。
    生老病死は人生で必ず出会うもの。
    老いることはゆっくりだけれど、生きることは早くって、病と死は急にやってくる。
    人生に辛いことはつきもの、でも決してそれだけじ

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    2025年01月22日
  • 昔はおれと同い年だった田中さんとの友情

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    多分、今の小学生には体験の出来ないこと。
    さらりと、戦争の悲惨さ、それを踏まえ生きてきた田中さん。生きてきた時間を悲観せず仏のような田中さんと、少年たちが描かれている。だからこそあってはならないこととして戦争が語られる物語。
    この少年たちにもこれから生きていく糧となるだろう。

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    2025年01月19日
  • 明日の食卓

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    読みやすいですし、どうなってしまうのか、という点からはページをめくってしまいます。

    子育て経験のある人なら、きっと一度は経験したことがある(思ってしまったことのある)はずのシチュエーションも多いです。

    嫌な感じになるので、楽しい週末を過ごしたいと思うときに読むには向いてない本です。

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    2025年01月19日
  • 純喫茶パオーン

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    題名に惹かれて、購入。
    純喫茶なので、ノスタルジーあふれる話かなって読み始めたら、主人公は喫茶店をしている祖父母の孫の男の子で、純喫茶で出されるメニューも美味しいけど、おじいちゃん、おばあちゃんがチャチャっと作って提供している。
    想像していた話とは違っていたけど、主人公の小学生、中学生、大学生時の日常で起こったちょっとした?事件を切り取っていて、その時々の等身大の男の子が感じられる。
    面白かった。

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    2025年01月05日
  • みかんファミリー

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    家族の概念には色々あって、血のつながりのない2組の家族がお互い助け合いながら、生活していく話。
    家族だからこそ、素直になれなかったり、言いたいことも言えない時もある。
    逆に他人だからこそ、思い合えたり素直に話が聞ける時もある。
    そもそも児童書だと気付かず読んだ本なので、すごく読みやすいし、物語の展開もスムーズ。悪人は誰もいないし、みんな心が優しい。
    ホッとする物語でした。

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    2024年12月23日
  • ラブソングに飽きたら

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    この作品がすごく好き!読んで!とまではいかないけれど、色々感情を動かされる短編集でした。

    自分の言葉では『若気の至り』『今思うと恥ずいしえぐい』みたいな浅くて陳腐な表現にしかならない恋愛にまつわる感情や出来事も、作家さん達の手にかかるとすごく味わい深い表現になるからすごい。過去の恋愛の思い出され方や描かれ方が、気持ちいいものだけではないのがリアルで良い。

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    2024年12月20日
  • みかんファミリー

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    みかんの白い筋にはビタミンPがあって血管に良いんだよ
    と言うと、何故か?笑いが
    ビタミンP?と
    そうです!アルベドには栄養があるのです。


    この本に出てくる男って、
    お祖父ちゃん以外みんなクズ

    無邪気な子供時代を過ごせなかった?二人の中学生が健気でなりません。


    節子さんの祈り。


    もう涙が止まりません。

    娘をおもう母がここにも。


    クリスマス、大掃除、年末年始、初詣、なんとなく流れ作業になってしまっていたけど
    これが最後かも?
    と心を込めて過ごしましょ。





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    2024年11月26日
  • 純喫茶パオーン

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    ネタバレ

    創業おおよそ五十年の純喫茶パオーン。
    その店主夫妻の孫である「ぼく」がパオーンで出会う人との交流やお客さんの様子を描いた物語。


    この話の語り手である「ぼく」。語り手が小学生というのが私にとっては珍しく、新鮮でした。

    (ライヤーミラー…小学五年)
    「ぼく(来人)」と友人、琉生·圭一郎とのサンタ談義、ご近所さんのゆりちゃんの失恋、詐欺男と不思議なミラーの話。

    オムライス、ナポリタン、ミルクセーキ、カフェオレ、ホットケーキ

    (あまのじゃくだな、のっぺらぼう…中学一年)
    来人と圭一郎のニキビ談義、琉生との疎遠、ゆりちゃんの新しい恋、来人の片想い相手権守(ごんのかみ)さん、ニキビ顔の牛込(うし

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    2024年10月26日
  • るり姉  <新装版>

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    ネタバレ

    天真爛漫な”るり姉”の姪、姉、夫の目線から、日常が描かれた家族の物語。
    短編形式で文章も流れるように読めて、あっという間に読み切った。

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    2024年10月25日
  • みかんファミリー

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    児童書ですが、侮るなかれ。
    子供だからこそ複雑になりすぎない、軽やかな感じが、とても爽やかで良かったです。
    元気が出ました

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    2024年10月18日
  • 純喫茶パオーン

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    まず、ミルクセーキとナポリタン、サンドイッチが食べたくなる!
    おじいちゃんとおばあちゃんの掛け合いが好きでした

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    2024年09月19日
  • 明日の食卓

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    それぞれの家族に事件が起き始めるあたりから、一気に読んでしまった。


    "自分(母親)の思い通りにならないときにキレる"

    確かにその通り。どの母親も始めから悪魔なのではなく、体調や仕事のこと、親のこと、色んなことが重なって、さらに子どもが自分の意に反することをしたとき、キレる。悪魔が出てきてしまう。
    私だってそうだ。

    子どもは親の思う通りには育たない。それぞれの人格をもつ1人の人間だ。
    そんなこと頭では分かっていても、余裕がなくなる瞬間は結構ある。

    そこで大事になるのは夫。そして信頼できる友達や親、同僚。学校の先生。
    ちょっとした理解や思いやり、会話。

    色んな意味で

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    2024年09月19日
  • 昔はおれと同い年だった田中さんとの友情

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    〈 拓人はスケボーするのが大好きな小学6年の男子。ところが、いつも遊んでいた公園がスケボー禁止に! あきらめきれない拓人は、スケボーができるとっておきの場所を見つけ、一人のおじいさんと出会うことに……。〉

    児童文学としてすごくいい作品だなあ

    現代の小学六年生の男の子の楽しさやしんどさが……
    そして85歳の田中さんとの出会い
    戦争ですべてを失った田中さん
    あまりにも孤独な人生
    そのとき拓人と同い年だった

    NHKでドラマ化されたんですね
    8月31日再放送があるとか
    見てみようかな

    ≪ あのときは こどもだったよ 青い空 ≫

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    2024年08月26日
  • しずかな日々

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    小学校5年生のえだいちがおじいちゃんと過ごす夏休みを描く。縁側、麦茶、スイカ、梅干しのおにぎり、漬物、プール、友達とのお泊まり。こっそり工場に忍び込んだり…。子どものときすごした「夏休み」の情景が浮かび上がってくる、ノスタルジックな物語である。特段、大きな事件が起こるわけではないのだが、タイトル通りの日常が心地よい。押野がいい奴すぎて最後まで何かあるのではと疑ってしまう。なぜあんなにも女性を嫌がる設定にしたのだろう。

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    2024年07月20日
  • 純喫茶パオーン

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    タイトルのインパクトに引き込まれて購入…ぴえん超えてぱおん?←違う。

    ここ本当に行ってみたいわ、絶対常連になる!
    登場人物達のやりとりがほっこりしてて癒された。会話のテンポが絶妙ww
    各話で主人公が小→中→大学生に成長するので、人間関係が少しずつ広がってくのがリアル。
    圭一郎はちょっと好きになれなかった。

    おじいちゃんが手を震わせて足を引きずりながら、でも絶対にこぼさずにミルクセーキを運ぶ姿見てみたい!

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    2024年07月05日
  • さしすせその女たち

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    主人公は多香実
    5歳の杏莉、4歳の颯太と夫の秀介と4人暮し
    毎日、仕事、育児、家事におわれている
    秀介はほぼ育児と家事は妻まかせ
    熱性けいれんをおこした颯太
    その時に口にした秀介の言葉に多香実は

    様々な妻達の夫にかけたい「さしすせそ」
    男女や夫婦のあり方、考え方の違いを感じた
    何が正解かわからない

    夫が考えているより妻は複雑で深刻
    外で働く夫も、もちろん大変
    妻も妻で色々大変なんだぞと言いたくなる1冊

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    2024年06月24日
  • こんぱるいろ、彼方

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    主人公の母親と子供たちはとにかく「ふつう」で、子育てに悩んだり、友人と楽しく過ごしたり、受験勉強が嫌だと文句を言ってみたりする。
    筆者はあえて、主人公たちをすごくありふれた人物にすることで、戦争に巻き込まれて命からがら逃げてきた人たちが、連綿と命を紡ぎ、その子や孫たちが「ふつう」に暮らせている、という人間の強さを描きたかったんじゃないか。

    「王さんの話を聞きながら、奈月はひそかにはっとしていた。バスのなかが歓声に包まれた、と聞いたときに、ようやく彼らを身近に感じることができたからだった。(中略)こうして人は、自分と他人を区別していき、大事なものをなくしていくのかもしれない。自分の目に映らない

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    2024年06月20日
  • さしすせその女たち

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    働きながら、家事もして育児もして…日常を積み重ねるのって本当に過酷な長距離走だ!!!
    多香実の夫に対する怒りや育児の大変さ、仕事との両立を悩むところに思わずわかる!分かるよ〜!!と強めに相槌をうってしまいました
    多香実の怒りが俊介にまっったく伝わってなさそうなのもリアルだった!!
    俊介は絶対なんか妻の機嫌悪いな〜くらいにしか思ってなさそう…
    後半に俊介目線の短編も入ってるんだけど、男女の目線の違いがありありと描かれています…!
    なるほど、こりゃ〜、一生すれ違いだわ!
    決して悪い人ではないけど、俊介は人を慮るというのが出来てなさすぎる気がする…!営業なのに!
    いろいろズバッと解決するような展開で

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    2024年06月15日
  • こんぱるいろ、彼方

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    ベトナム戦争に負け、共産主義に弾圧され日本へ逃れた3世代親子の物語。戦争の影響が分かりやすく描かれている。

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    2024年06月06日