椰月美智子のレビュー一覧

  • ガミガミ女とスーダラ男

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    ネタバレ

    いろんなこと考えるよりは、
    さらっと読んじゃうのがいい。
    と思った。
    おお、これがやづきせんせいなのか!みたいな。

    これまた久しぶりのエッセイ。

    ぶつけてやったぞ!という感じの
    日々の鬱憤の数々。

    視点の違いとか、世代の違いとか、経験の数の違いとか、
    それらを飛び越えて、ちがうひとの生きざま。考え方を感じたり見ることができるって、やはり面白い。

    実は、わりとスーダラさんのほうにも共感できてりする。
    これもまた面白い。
    やづきさん視点でしか書かれていないから、
    スーさんの気持ちや行動だって客観的にしか説明されていないのに。
    あっちも、こっちも、ああわからなくもないなぁ、と思う。

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    2014年04月06日
  • 体育座りで、空を見上げて

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    ネタバレ

    不良の影に怯えながらも、中学校に入学した和光妙子。はじめて同級生に異性を感じた一年生。チェッカーズに夢中になり、恋の話に大騒ぎした二年生。自分の感情を持て余し、親に当たり散らした三年生。そしてやがて来る高校受験…。誰にもある、特別な三年間を瑞々しい筆致で綴り、読者を瞬時に思春期へと引き戻す、おかしくも美しい感動作。
    ----------------
    ↑とあったけれど。特に感動はなく、ストーリーの盛り上がりもなく、淡々と終わっていった感じ。
    中学生の生活が手に取るようにわかったけれど、タイトルと装丁の期待感に比べると、内容は普通でした。

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    2014年02月15日
  • みきわめ検定

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    「枝付き干し葡萄とワイングラス」と同時刊行された超短編を含む短編集の未婚女性中心編。
    表題作の「みきわめ検定」は、男性にとって理解不能意味不明。これまでの人生の中で、同じような検定試験を数多く受けてきたのかと思うと、背中に嫌な汗をかく思いだ。

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    2014年02月09日
  • 枝付き干し葡萄とワイングラス

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    「みきわめ検定」と同時刊行された、超短編を含む短編集の既婚女性中心編。
    これが生活感というものなのか、未婚女性中心編の「みきわめ検定」より、幸不幸の話に関係なく、物語に落ち着きがあった。
    日常はどんな状況でも訪れてくる。生涯記憶に残ることも、一瞬にして忘れてしまうことも。この短編集では、そんな日常の出来事を垣間見ることができる。

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    2014年02月07日
  • フリン

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    「婚外恋愛」をテーマに展開される短編群。
    さらっとしていて、でもじわじわくる。
    悩ましかったり、怖かったり。

    人と人が惹かれ合うのって、
    結婚って、何なんだろうね?
    何が正しいのかな? ほんとに正しいのかな?

    0
    2014年01月21日
  • フリン

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    どんなドロドロしているかと思ったら、いい話が多くて良かった。
    年下の男の子、と、人生最後の恋、あと夢から覚めたなんちゃら、が良かった。

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    2014年01月08日
  • 十二歳

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    大人でもなく、子どもでもない、そんな危ういお年頃。

    十二歳のときの自分がどんな子だったか。さえみたいに、「人間離れ」はしなかったけど、色々と渦巻いていた。何も感じなかった子どもの頃には戻れないし、しっかりと固まって大人になるのはもう少し先。十二歳は特別な年頃だ。それが、小学校を卒業する年齢というのも何か面白い。

    家族や友達、先生やクラスメートのちょっとしたことが、細々と書いてある。そういうなんでもない気付きが、この小説の魅力。

    0
    2013年10月23日
  • フリン

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    さらっと読める恋愛小説。
    実際、婚外恋愛なんてきっともうめずらしいことじゃない。
    誰にでも起こりえる、日常の些細な出来事になりつつある。

    携帯ではなくケータイだったり、彼氏ではなくカレシであったりするように、フリンとカタカナで表記されたタイトルには、そんな意味も込められているのかもしれない。

    特に強い印象を残したのは「シニガミ」。
    それはまあ当然ばれているでしょうね、というのと、やっぱり女性の感情は女性に向かうんだな、というのと、あの状況での「因果ですよ」という言葉。
    いちばんリアリティがある話。

    最後の一話はないほうがよかったように思う。
    連作短編で、それぞれの登場人物が一堂に会してし

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    2013年07月22日
  • 坂道の向こう

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    福祉施設で働く男女4人の連作短編集。何げに面倒な4人の関係。『るり姉』もだけど、群像劇を書かせたら、この作家さんは上手なのかも知れないけれど、なんだか解決策のない話だったような気もする。ちょっと期待した分残念かな。

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    2013年04月30日
  • フリン

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    リバーサイドマンションに暮らす住人たちの、男女の機微を描いた連作短編集です。
    〝フリン〟というタイトルから推察できるように、中には泥沼化した〝不倫〟のお話もあるにはあるのですが、そうでない異性に対するちょっとした感情の変化や、胸に仕舞った秘めごとなど、カタカナ表記に値するバリエーションに富んだ物語で構成されています。けれど、最終章まで読み終えると、それらがひとつになり、ストンッと胸に落ちるものがありました。
    恋愛感情ほど不確かなものはありません。なのに惹き寄せられてしまうのは、寂しく、哀しい生きものである、人間の性なのかもしれませんねぇ。ひとは皆、迷いながら生きているのですネ。

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    2013年02月26日
  • 十二歳

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    ネタバレ

    自分の感じかたと周りのみんなの感じかたの違いに敏感に気づき始める頃。
    あいつが嫌い、って一心で心燃やせる頃。
    小学生にしか味わえない感覚と感情を追体験できる。
    夏休みの部活で、主人公が楽しみにするごほうびが砂糖入りの麦茶、というところが好き。

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    2012年11月19日
  • どんまいっ!

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    ラクダ顔で歌だけはうまいキャメル。年上の風俗嬢にはまって、可愛い彼女を振ったマッハ。初めての彼女と付き合い続けるゲイリー。

    男っておバカ!という典型的な3人をめぐり、お話がぐいぐい進行していきます。キャメルの初彼女のヨネちゃんや、愛ちゃん、麻衣子ちゃん。女の子たちに比べて男の子たちの幼さというか…

    それでもそんな3人も家庭を持ち、人の親になり…
    GOING STEADYの歌詞のようです。

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    2012年10月31日
  • 体育座りで、空を見上げて

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    私がかつて知っていた気持ちがたくさん詰まっていた
    普通の女の子の毎日
    悩み
    中学の頃って、世界が狭くて
    本当にこんな感じだったなあ

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    2012年08月02日
  • みきわめ検定

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    平凡な人々が生きる平凡な日常の中にふと現れるゆらぎを切り取った短編集。

    表題作は恋人への愛情が盛り上がったりしぼんだりする様子を、一日のデートの各場面に織り交ぜながら描いている。
    丁寧でリアルな話である。
    ドライブ中に西瓜売りと遭遇したカップルが主人公の『西瓜』もよく似た話である。

    11編の話はいいものもあればあまりぴんとこないものもあり。
    面白くなくはないけど心に引っかかるものはなかったかな。

    何より、読者に期待しすぎな気がした。
    主人公の気持ちを推し量るには描写、言葉が足りない作品が目立つ。
    そこまで深遠な物語ではないから深く考えないよなあ、と。
    ちょっと読み返して

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    2012年06月24日
  • どんまいっ!

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    輝かしい17歳から46歳までのお話。てっきり17歳の男子、女子高校生たちが繰り広げる青春ストーリーだと思っていたのに、次の章に進むと年取り過ぎてて驚いた。連作短編。
    椰月さんの作品好きで全部読んでますが、ご自身に男の子のお子さんがいるってこともあってか、男の子を描くのうまいなぁ。あとママ友のしがらみとか、だめ夫とかさ。
    男の友達ってほんと永遠だよね、羨ましいくらい。

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    2012年05月16日
  • どんまいっ!

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    高校生男女6人がグループ交際から始まり、
    成長とともに人生の岐路で選んだ道により
    彼、彼女達の人生を描いたストーリー。
    くだらなくも笑えたりもしたかな。

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    2012年05月09日
  • 十二歳

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    第42回講談社児童文学新人賞受信作

    さえのいうところの『人間離れ』わかるな。
    突然自分が誰だかわからなくなって怖くなるあの感じ。
    12歳の自分があまり鮮明に思い出せないけど、たしかにこんなんだった気がする

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    2011年11月04日
  • 体育座りで、空を見上げて

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    小学生のときは男子も女子も無い子供同士の無邪気な仲良し感覚だったのに、異性を意識し、セルフイメージと他者が見たときのイメージとのずれに悩まされ、いろんなもやもやをもてあますという、中途半端でなかなか生きづらい思春期の懐かしい感覚を、和光妙子という主人公の中学3年間を通して描いたお話。時代設定が東京ディズニーランドが出来て行ったとか、マイケル・ジャクソンやシンディ・ローパー、モンキーズ、早見優が出て来て80年代前半くらいなのですごく懐かしかったです。親への反抗はともかく、そうだったそうだった、そんな具合でわずらわしかった、といろいろ懐かしく思い出しました。面白かったです。

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    2011年06月30日
  • 十二歳

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    さらっと読める、だけど全体を通すと少しもやっとする文章でした。十二歳なりにいろいろと考えてみる主人公のの感性が印象的。自分と他人との食い違いに気付き始めてもどかしい、そんな時期を思い出します。個人的には最後の、余韻を残したままあっさり終わる一文が気に入りました。

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    2011年04月22日
  • 十二歳

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    自分の感性を押し出すために書いてるな〜って感じで、本当の読者(小学生)に向けて書いたんじゃない感じはする。でも、独特の繊細な感受性から紡がれる言葉には文学的な喜びを感じられる要素があるように思います。お姉ちゃんがお尻をふいてくれたのどうのというエピソードが印象的だった。

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    2010年08月24日