椰月美智子のレビュー一覧
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ネタバレいろんなこと考えるよりは、
さらっと読んじゃうのがいい。
と思った。
おお、これがやづきせんせいなのか!みたいな。
これまた久しぶりのエッセイ。
ぶつけてやったぞ!という感じの
日々の鬱憤の数々。
視点の違いとか、世代の違いとか、経験の数の違いとか、
それらを飛び越えて、ちがうひとの生きざま。考え方を感じたり見ることができるって、やはり面白い。
実は、わりとスーダラさんのほうにも共感できてりする。
これもまた面白い。
やづきさん視点でしか書かれていないから、
スーさんの気持ちや行動だって客観的にしか説明されていないのに。
あっちも、こっちも、ああわからなくもないなぁ、と思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ不良の影に怯えながらも、中学校に入学した和光妙子。はじめて同級生に異性を感じた一年生。チェッカーズに夢中になり、恋の話に大騒ぎした二年生。自分の感情を持て余し、親に当たり散らした三年生。そしてやがて来る高校受験…。誰にもある、特別な三年間を瑞々しい筆致で綴り、読者を瞬時に思春期へと引き戻す、おかしくも美しい感動作。
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↑とあったけれど。特に感動はなく、ストーリーの盛り上がりもなく、淡々と終わっていった感じ。
中学生の生活が手に取るようにわかったけれど、タイトルと装丁の期待感に比べると、内容は普通でした。 -
Posted by ブクログ
さらっと読める恋愛小説。
実際、婚外恋愛なんてきっともうめずらしいことじゃない。
誰にでも起こりえる、日常の些細な出来事になりつつある。
携帯ではなくケータイだったり、彼氏ではなくカレシであったりするように、フリンとカタカナで表記されたタイトルには、そんな意味も込められているのかもしれない。
特に強い印象を残したのは「シニガミ」。
それはまあ当然ばれているでしょうね、というのと、やっぱり女性の感情は女性に向かうんだな、というのと、あの状況での「因果ですよ」という言葉。
いちばんリアリティがある話。
最後の一話はないほうがよかったように思う。
連作短編で、それぞれの登場人物が一堂に会してし -
Posted by ブクログ
リバーサイドマンションに暮らす住人たちの、男女の機微を描いた連作短編集です。
〝フリン〟というタイトルから推察できるように、中には泥沼化した〝不倫〟のお話もあるにはあるのですが、そうでない異性に対するちょっとした感情の変化や、胸に仕舞った秘めごとなど、カタカナ表記に値するバリエーションに富んだ物語で構成されています。けれど、最終章まで読み終えると、それらがひとつになり、ストンッと胸に落ちるものがありました。
恋愛感情ほど不確かなものはありません。なのに惹き寄せられてしまうのは、寂しく、哀しい生きものである、人間の性なのかもしれませんねぇ。ひとは皆、迷いながら生きているのですネ。 -
Posted by ブクログ
平凡な人々が生きる平凡な日常の中にふと現れるゆらぎを切り取った短編集。
表題作は恋人への愛情が盛り上がったりしぼんだりする様子を、一日のデートの各場面に織り交ぜながら描いている。
丁寧でリアルな話である。
ドライブ中に西瓜売りと遭遇したカップルが主人公の『西瓜』もよく似た話である。
11編の話はいいものもあればあまりぴんとこないものもあり。
面白くなくはないけど心に引っかかるものはなかったかな。
何より、読者に期待しすぎな気がした。
主人公の気持ちを推し量るには描写、言葉が足りない作品が目立つ。
そこまで深遠な物語ではないから深く考えないよなあ、と。
ちょっと読み返して -
Posted by ブクログ
小学生のときは男子も女子も無い子供同士の無邪気な仲良し感覚だったのに、異性を意識し、セルフイメージと他者が見たときのイメージとのずれに悩まされ、いろんなもやもやをもてあますという、中途半端でなかなか生きづらい思春期の懐かしい感覚を、和光妙子という主人公の中学3年間を通して描いたお話。時代設定が東京ディズニーランドが出来て行ったとか、マイケル・ジャクソンやシンディ・ローパー、モンキーズ、早見優が出て来て80年代前半くらいなのですごく懐かしかったです。親への反抗はともかく、そうだったそうだった、そんな具合でわずらわしかった、といろいろ懐かしく思い出しました。面白かったです。