椰月美智子のレビュー一覧
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統子の子どもへの深い愛情があふれていました。可愛くて可愛くてたまらない気持ちがすごく伝わってきた。
だけど、非配偶者間人工受精(AID)で子どもを授かった自分の選択、シングルマザーでの子育てへの不安や苦しみもあって…。
仕事や保育園でのトラブル、体調不良で子どもにキツく当たったり、理想と現実の間で苦しくて気持ちの整理がつかなくてグチャグチャになるのが痛い程わかって辛かった。
色々ありすぎて感情が追いつかない。読んでいて切なくなりました。
子どもを授かって、今元気でいてくれることは本当に奇跡♪
感情をグラッグラに揺さぶられました。
降りかかる困難の最中にあっても、支えてくれる人の存在や、出会い、小さな幸せもあって、毎日を大事に生きていこうと思えた。
読後は、子どもを抱きしめたくなりました。
『あの頃の自分に声をかけてやりたかった。お疲れさま、がんばってるね。と誰かに言ってもらえるだけで、どれほどの力をもらえたことだろう』 -
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さえやみどりやカナはこれからどんな大人になるのかなぁ。きっと面影を残しながらもきれいな女性になっていくんだと思う。西田をはじめ男の子たちは面影どころかそのままで、大人というよりもただの大きな人になってるんじゃないかな。男って大人になってもずっとばかなままなんじゃないかな。遊び方も規模こそ大きくなったりするけど根本はあまり変わってない気がする。
少なくとも小学6年生のさえが考えたり悩んだことを同じ小学6年生の男の子がするとは思えない。というかずっと追いつかないようになっているような気もする。
そんなさえがお父さんと好きなものが似ているのが面白い。そういうときはふたりは共犯者になって愉快な方法で楽しむって、娘がいる父親なら羨ましくて仕方ない。 -
Posted by ブクログ
介護職の4人の恋愛(四角関係!)をめぐる物語というあらすじに興味をもって読んでみた。考えてみれば……というか考えてみるまでもなく介護職も恋愛しているんだろうけど、なかなかそういう小説ってないんじゃないだろうか。
この著者の小説を読むのは『明日の食卓』に続き2作目。『明日の食卓』は児童虐待というテーマに関心を引かれはするけど、話の筋や構成としてはあんまりわからずという読後感だったんだけど、この本はけっこう面白く読み終えた。
いまつきあっている朝子と正人、そして梓と卓也。それぞれがもともとは朝子と卓也、梓と正人というカップルだったという。それがなんじゃらかんじゃらあって、いまのようになって、章ごとにそれぞれの立場から綴られる。全6章のうち、女性2人が2章ずつ、男性は1章ずつ。この比率は恋愛や生き方のあざやかさによる比率といえるかも。
女性たちがカレシとの関係もこなしつつそれ以外の生活も送っているのに対し、男性2人は何だか気持ちがはっきりしない。結局男性にとってカノジョって趣味のマンガや好きなスポーツと同じ程度のモノでしかないのかなって最近思っているんだけど、正人も卓也もそこまで不実とはいわないけど、恋愛やカノジョに対する引いた感じがある。そしてそれが現代のリアルでもある気がする。
一方で、男性2人が何ともやさしい。はっきりしない卓也も、知的障害のある兄をいとおしむ正人も。そういう恋愛以外のことに対する彼らのやさしさが彼らの魅力に思える。
そして、自分としては卓也はちょっと正人を慕いつつ恋してる気がする場面(二人で寿司屋に行った思い出)があるんだけど、そんなことにドキリとした。
おつき合いって好きだからしているとは限らず、押し切られたりなりゆきでそうなってることもままあるだろう。だから恋愛至上じゃないわけで、小説ってわりと恋愛至上で筋が進むものが多いので、こういう一歩引きながらつき合っている小説はリアルで新鮮でわりとほのぼのしてていいもんだ。 -
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端的に言えば、主人公(女性)と恋人含めたその周辺の恋愛模様を、数年の間、のぞかせてもらうような小説。
この小説には「ヒロイン」は出てこない。多くの人に共感してもらえるような女性はでてこない。特に主人公。
私の身の回りにも覚えがない女性ばかりだ。
しかし、本来、恋愛に素直に反応するならこの小説のような反応をすることなのか。大人になると、いろんな「制約」を自分に課してしまうことがあるが、この小説の女性にはそういうのがあまり見られない。
一方、登場する男性は比較的好感が持てる。(もちろん全員ではない)
女性はとがらせ、男性はまるめて、物語のバランスが保たれている(ように思う)。
とはいえ、社会にはひとくせもふたくせもある人たちの集まり。
自分があまり見えてないだけで、本当は社会のどこかしこで、小説のような世界が展開されてるのではないかとも思う。
その意味では自分が見えてない世界を気づかせてくれるという小説だったかもしれない。 -
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夏休みに父親の故郷の島で中二男子限定のキャンプに参加することに。
14歳の息子と、かつて14歳だった父親。
思春期男子6人初対面の共同生活。
子供はすぐに仲良くなるって言うけど、本当に些細なことで意気投合もすれば、逆にそんなことで?と言うようなことで反発したりもする。
案の定、二組にパックリ別れてしまう。
キャンプでのカレー、一目惚れ、何かを賭けて勝負とか懐かしすぎる!
いだだきますの挨拶を態度の悪かった男子が、
「誰か、なにか言えよ」と要求する場面が可愛くて仕方がない。
父親の思春期では転校生の存在が象徴的。
島ならではの遊びは大胆で開放的で本当に楽しそう♪ただ死者を葬る特有の風習がかなり怖かった…。
父親と子供の14歳の物語が、交互に展開していきます。
親子の思春期、青春を同時にもう一度味わえる一冊。