椰月美智子のレビュー一覧

  • 明日の食卓

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    「事件と日常は紙一重」

    親とて、いろいろな感情を持つ人間。

    我が子とて、別人格。

    思いが通じないことは茶飯事。

    特に

    コミュニケーションが上手くいかない子どもの親は、

    毎日毎日、

    子どもと対峙する"瞬間"は

    何か勃発するか、分からない。

    母と子

    "愛情近しい関係"であればあるほど

    大きな危うさを孕んでいる、



    私は思う。

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    2022年09月07日
  • 緑のなかで

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    北海道と思しき大学の寮に暮らす、我慢していい子で育っちゃったんで家族の愛に飢え気味の、高校時代の仲間がみんな輝いて見えちゃう不器用な男の子の青春記。

    最近ミステリー小説ばっかり読んでいるので謎解きや伏線のないストーリーにちょっと戸惑っちゃいました。

    天真爛漫な母親をふんわり包み込めちゃう双子の弟の絢太君も、きっと心に深い闇を抱えているに違いない。


    走馬灯のように駆け抜ける高校時代の思い出は別の作品だったのね。長編の最終章かと思って読んだので何だかまだるっこしかった。

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    2021年07月08日
  • かっこうの親 もずの子ども

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    精子提供を受けて出産したシングルマザーの話。
    この作品は、読んでいて嫌な気分になる人もいるんじゃないかな、と思う。
    命を授かる事も育てる事も、簡単な事じゃなく奇跡なんだって事を伝えたいのかなと。

    この作者さんの作品を読むのは、「さしすせその女たち」に続いて2作目なんだけど、どちらも男性が頼りなく、女性がしっかりしている。





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    2021年06月20日
  • ガミガミ女とスーダラ男

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    こんなに赤裸々に書いちゃっていいんですか? というビックリエッセイ!
    著者のイメージが間違いなく覆されます。
    特に興味を惹いたのは考察シリーズ。「痛み」はまだしも「屁」「陰毛」...。笑わしてもらいました。

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    2021年06月16日
  • 消えてなくなっても

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    このタイトルの意味は最後に。キヨシはいいやつ。全体としてはふわっとした印象。「死生観を問う」という煽りは言い過ぎだ。

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    2021年05月14日
  • 消えてなくなっても

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     人には定められた運命がある。それがどのようなものであっても全て受け入れるしかない。本書はそうしたものとどう向き合っていくかを問うた作品と言えるかもしれない。
     少しファンタジー的な要素も入りつつ、自らの置かれた立場を徐々に認識していく魂の救済の物語。

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    2021年04月15日
  • 恋愛小説

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    端的に言えば、主人公(女性)と恋人含めたその周辺の恋愛模様を、数年の間、のぞかせてもらうような小説。

    この小説には「ヒロイン」は出てこない。多くの人に共感してもらえるような女性はでてこない。特に主人公。
    私の身の回りにも覚えがない女性ばかりだ。
    しかし、本来、恋愛に素直に反応するならこの小説のような反応をすることなのか。大人になると、いろんな「制約」を自分に課してしまうことがあるが、この小説の女性にはそういうのがあまり見られない。

    一方、登場する男性は比較的好感が持てる。(もちろん全員ではない)
    女性はとがらせ、男性はまるめて、物語のバランスが保たれている(ように思う)。

    とはいえ、社会

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    2021年01月11日
  • 14歳の水平線

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    14歳か…

    中ニ病なんて言われるけど
    子どもでも大人でも
    友人関係や家庭環境によって
    精神的に不安定になったりするよね

    そんな時
    信頼できる友人は心の支えになる
    何かを一緒にやり遂げた友人は
    心を通わすことができる
    そんな事を教えてくれるお話だ

    少年たちの葛藤や、はしゃぎまわる様子
    波しぶきや、照りつける太陽など
    映像のように脳裏に広がり
    ほとんど一気読みだった

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    2020年12月14日
  • 消えてなくなっても

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    疲れてしまった心の再生物語かと思ったら、見える見えないあたりからちょっと違った方向へ。こういうお話嫌いじゃないけど、切ないなあ。そしてキヨシくん好きだ。

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    2020年12月08日
  • 見た目レシピいかがですか?

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    カラーコンサルタントの話。

    人はやっぱ第一印象が大事やなあと思った。
    自分に似合う服や髪型を手にした登場人物が
    変わっていく様は読んでて清々しい。

    が、それが全てでは無い話も出てくるのが
    良かったなあ。

    僕はファッションには疎く、第一印象にも
    全く自信がないので、カラーコンサルタント
    受けてみようかなあ・・・
    と、本気で考えました 笑

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    2020年12月02日
  • 美人のつくり方

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    本当に似合う色、服、髪型、メイクを提案する
    イメージコンサルタント。相談した人たちの
    外見と内面の変化とは?「きれいになりたい」
    人々の心情を鋭くかつ細やかに描く連作小説集。

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    2021年01月18日
  • さしすせその女たち

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    夫婦間のすれ違い。
    それを解決する魔法の言葉「さしすせそ」
    男は基本単純なので、かなり効果あると思う 笑

    夫、秀介の視点から見た「あいうえおかの夫」が
    後編に収録されてるので
    妻、多香実との心のすれ違い具合がより
    分かって良かったです。

    あー、やっぱり思いやりが大事。
    そして、行動しないと・・・

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    2020年10月24日
  • 14歳の水平線

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    夏休みに父親の故郷の島で中二男子限定のキャンプに参加することに。
    14歳の息子と、かつて14歳だった父親。

    思春期男子6人初対面の共同生活。
    子供はすぐに仲良くなるって言うけど、本当に些細なことで意気投合もすれば、逆にそんなことで?と言うようなことで反発したりもする。
    案の定、二組にパックリ別れてしまう。
    キャンプでのカレー、一目惚れ、何かを賭けて勝負とか懐かしすぎる!
    いだだきますの挨拶を態度の悪かった男子が、
    「誰か、なにか言えよ」と要求する場面が可愛くて仕方がない。

    父親の思春期では転校生の存在が象徴的。
    島ならではの遊びは大胆で開放的で本当に楽しそう♪ただ死者を葬る特有の風習がかな

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    2020年09月24日
  • 見た目レシピいかがですか?

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    カラーコーディネイトからのトータルコーディネート。
    見た目は大事。外見が綺麗になれば中身も変わる。

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    2020年08月30日
  • かっこうの親 もずの子ども

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    問題のない親なんていない。
    妊娠するのが当たり前でもない。妊娠しても必ず生まれてくるわけでもない。子どもが自分より先に死んでしまうことだってある。
    どうしようもないことなんて世の中にはたくさん溢れてるのに、そこを受けとめるのが怖い。

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    2020年08月28日
  • さしすせその女たち

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    ネタバレ

    *39歳の多香実は、5歳の娘と4歳の息子を育てながら、デジタルマーケティング会社の室長として慌ただしい毎日を過ごしていた。仕事と子育ての両立がこんなに大変だとは思っていなかった。ひとつ上の夫・秀介は「仕事が忙しい」と何もしてくれない。不満と怒りが募るなか、息子が夜中に突然けいれんを起こしてしまう。そのときの秀介の言動に多香実は驚愕し、思いも寄らない考えが浮かんでいく―。書き下ろし短編「あいうえおかの夫」収録*

    これは…とにかくあるあるが過ぎて、笑えるどころか共鳴しまくって、青筋立てながら読んじゃいましたわ。

    なにせ秀介のトンチキ野郎っぷりがハンパない。けど、こういう旦那って本当に掃いて捨て

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    2020年07月13日
  • その青の、その先の、

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    17歳の少年少女達の、揺れ動く心の描写が見事で、自分も高校生の頃にタイムスリップしてしまいました。

    また、亮司の落語のシーンが度々あり、落語の魅力に引き込まれていくし、なにしろ亮司がめっちゃいい奴で、私も惚れそうになりました。まひるに軽く嫉妬…笑笑

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    2020年06月26日
  • 見た目レシピいかがですか?

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    見た目は大事!

    私立の女子校に通う娘を持つ親としては『純代の場合』がよく理解できた。

    短編集でどのお話も読みやすかった。

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    2020年05月21日
  • 14歳の水平線

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    椰月美智子を初めて読んだ。
    日本のYAもこの頃は虐待や貧困、LGBTなどを取り上げたものが多く、それはそれで良いのだが、こういう普通の物語もあるべきだと思う。
    14歳の少年加奈太と、かつて14歳であった父征人の同じ島で過ごしたそれぞれのひと夏が、鮮やかに描かれている。
    貧困やLGBTはなくても、進路や父母の離婚は子どもにとって大きな問題である。ましてや親の死は
    中学生には大きすぎる出来事である。征人の父が死んだ時、島の魔物(これは作者の創作だと思うが)に蘇らせてくれるよう頼みに行くシーンは、下手すれば嘘っぽくなり、読み手を白けさせるところを、臨場感をもって描いており、上手いなと思った。
    加奈太

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    2020年04月27日
  • 見た目レシピいかがですか?

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    第一印象が大切。イメージチェンジして、親友に出会えた人や歪んだ関係になってしまった人、自分も知らなかったことに目覚めた人、そしてコーディネイターとしての人生が描かれてた。
    好みにかかわらず客観的に観ることはいいと思う。

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    2020年02月24日