あらすじ
「イメージコンサルタント」に関わる4人の女たち、それぞれの事情とは? ●純代の場合――娘から「参観日にお母さんが一番ダサかった」と言われ…… ●あかねの場合――不倫相手の「私服がかっこ悪い」のが許せない…… ●美波の場合――自分がこんなかわいらしい服を着てもいいのだろうか…… ●繭子の事情――的確なアドバイスを下す彼女の抱える問題とは…… あなたの第一印象、そのままでいいですか? 本当に似合う色、服、髪型などを提案し、「見た目」を変えるイメージコンサルタント・御手洗繭子。ほんのちょっとの気づきと心構えで、人生は変わっていくもの。彼女のアドバイスを受けた人々の外見と内面の変化とは? そして繭子自身が抱える秘密と事情が……。「きれいになりたい」「自分らしくありたい」と思う女性たちの心理を、鋭くかつ細やかに描く、連作小説集。
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Posted by ブクログ
すごく私の好みに合っていたと思います。
イメージコンサルタントという、その人にもっと(最も?)似合う服装髪型を提案するお仕事をテーマにした短編集。
パーソナルカラーだ、骨格診断だ、というその人が似合う格好を選択することが良しとされて結構経ちますが。私自身個性的な格好も好きだし、色んな格好がしたいから特に気にしないようにしていました。
格好なんてどうでもいいと言いながら、誰かからダサいと言われたら傷つくし、それが思春期真っ只中の我が子なら自分を否定してしまう。
一話めの純代さんの主婦の物哀しさや、コンサルティングを受けて自分が周りが明るく変わっていく様子、嬉しいのに冷静に状況をを客観的に眺める文章が興味深かったです。
華やかなメンバーと仲良くなって、楽しんでいるのに、もともと苦手だった“きらきらな人”にわだかまりを捨てられないのがリアル。
すべてのお話が見た目を変えてオールハッピーになるんじゃなくて、一波乱あって、それでも人生を続けていくんだっていう清々しさを感じる読み口で、初読みの作者さんでしたが、他の作品も読んでみたくなりました。続編あるのかな。
Posted by ブクログ
イメージコンサルを受けて人生がちょっと変化する人たちと、コンサルタントの4つのお話。
人は見た目じゃない、中身だといいつつも、私たちは見た目の印象で自分なりのレッテルを貼り他者を分類する。
その他者からの微妙な反応の変化で私たちの意識が変わる。
見た目を変えることは他者から受ける反応を変えることだしそれによって自分の中身を変えること。
とてもポジティブな気持ちにさせられる本でした!
だけど物語のひとつひとつに出てくる女の心情は学生時代のような、大人になりきれてない幼稚な思考回路だったり行動だったりして、そこのコントラストがなんだか笑えてほっこりした笑
Posted by ブクログ
純代の話を読んだ時点では、「ふ~ん」という感じだった。あかねは「そんなこと(不倫)してて、 大丈夫なのか!」とツッコみたかったが、話の収まり方が絶妙。
美波は掛け値なしでカッコいい。
そして最後の繭子の話。さよ子のわかりやすさは笑えたが、繭子自身の人間性にググッと惹かれた。
さわやかな読後感である。
思わず、近場でカラーコンサルティングやってくれそうなところ、検索してしまった。
繭子みたいな人、いないかしら。
Posted by ブクログ
人は見た目。否定したい気持ちもどこかにあるけれど、やっぱ感じ良さそうな店員さんに声をかけようと思うし。
登場人物は面倒なお客さんが多いけど、実際もそうかもしれない。けど一様にどこか「変わりたい」という気持ちがあるからこそイメージコンサルティングを受けるのだだろう。
自分の好きと似合うは違うけれど、どちらに重きを置くかは自分次第。
真っ黒の服が好きな長身女性の話は、失恋もあってもとの自分の「好き」に戻ったけれどそれもありだと思う。変えてみて、やっぱり自分の好きを再認識して優先する。
骨格診断やPCカラー診断私も受けてみたい。きっとこれだというのはあるけれど。
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これを読んでいると、私もトータルコンサルタントを受けてみたくなる。
見た目って大事だ。まわりからの評価というより、自分の気持ちにつながる。
自分にとって似合うことを知りたいなあ。
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ここ数年でよく耳にするようになったパーソナル診断。私は10年以上前から気になっているのに、未だに受けたことがない。本書はベーシックなイエベ・ブルベから4つの季節タイプのカラーコンサルと髪型の診断、お買い物に同行するサービス等を提供する繭子とその顧客たちの連作短編集。内容からキラキラ系に傾くのは必至だが、全体的に綺麗にまとまらないように気を配って書かれた印象。1作目の主人公・純代のように、キラキラにあてられる読者が少なくなるよう配慮されているせいか、美波以外は共感できなかった。終わり方もひねってある。
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御手洗繭子は第一印象向上推進会という名刺を使用している。人は第一印象が大事、その後の付き合いも変わってくる。第一印象を良く見せるのに何が必要かを教えてくれる。
パーソナルカラーを見極め、その人に合った色を診断する。
それによって、いい方向に変えられた人、しかしながら、元に戻してしまった人が書かれている。最後にどうしてこの仕事についたかが書かれ締め切られている。
Posted by ブクログ
イメージコンサルティングがテーマの4話からなる連作短編集だが、第1~3話と第4話では傾向を異にしているため、2部構成とも考えられる。
* * * * *
自分の魅力を最大限に引き出してくれるイメージ演出。芸能界や政界に身をおく人たちは必ず利用すると聞いていましたが、一般人の間にも広がっているとは驚きでした。
孤独の時代とも言われる現代。強くなる承認欲求を満たす手段としては確かに有効だとは思います。
けれど、繭子のコンサルティングを利用した3人の女性は、いずれも当初は狙い通りの幸せを手に入れたように見えたのですが、結局は本当の幸せはそこにはなかったということに気づきます。この展開はすばらしい。
作られた自分で人を魅了すればよい虚構の世界の人間と、実生活で生きる人々は違う。そこさえわきまえていれば、イメージ演出は、自分にとってのよい意識改革になるはずです。
最終話の繭子の半生は実に興味深いものでしたが、ダイジェストじみた描写でやや索漠とした感になってしまっていることが残念でした。さよ子のストーリーと分けてもよかったのではないでしょうか。
Posted by ブクログ
超・優秀なイメージコンサルタントに出会って、幸せになったりならなかったりする女性たちのいろんなお話。
私あるあるなのですが、
数ページ読んで気づきました。
あ、この本読んだことある。
これ読んで、必死でイメージコンサルタント検索したわ、と。
でもさらに数ページ読んで、
内容すっかり忘れてるからいいや、もう一回読もう。
と読んで、最後、「あー、面白かった♬」と思っているのだから
我ながら幸せです。
こういう「いろんな女性のいろんなお話」詰め合わせ、大好き。
私は、女性のお話がとかく好みなんだな(笑)
たくさんの女性がイメージコンサルタント御手洗繭子によって変わっていくお話。
一番最後の繭子自身のお話までどれもものすごく面白かった。
前回がいつだったか忘れたけど、
検索したけど申し込まなかったのはその金額に驚いたのと、まだ私も、若くて「そこまでかけるほどでは、、」と思ったから。
今回は同じように作品を楽しんで、その後検索したとあるイメージコンサルタンティングを申し込んだのは、「これぐらい払ってでもなんとかしないと」いけないくらい私の老化がやばいから!!
Posted by ブクログ
イメージコンサルタントの繭子は異色の経歴の持ち主。彼女があらゆる女性を変身させる。
おしゃれであることで周りの目が変わったり、ママ友と仲良くなったりする。
見た目で扱いが変わるなんて、嫌じゃない?
って一瞬思ったけど、
本当は自信とか期待とか内面から出るものが周りの反応の変化につながったのかなとも思った。
コンサルに従うのを辞めた主人公もいたのが意外だった。
結局この本が言いたいことは、病気やら人間関係の不和やら色んなことが起きるけど自信とか充実感を貪欲に求めるのはアリだよね!ってことだと思う。
自分に一番似合う服を着ることは自分が満足する生き方を選ぶことの比喩?と思ったから
パワフルな人生へのエール
Posted by ブクログ
イメージコンサルタント繭子さんの様な方から自分をトータルコーディネートして頂きたいと切実に思いました。見た目、大事ですね。綺麗になりたいです。
Posted by ブクログ
椰月 美智子さんの連作短編集。
第一話 純代の場合
第二話 あかねの場合
第三話 美波の場合
第四話 繭子の事情
の4話が収録されています。
主人公はイメージコンサルタント・御手洗繭子(みたらい まゆこ)
繭子のアドバイスによって相談者達がその外見だけでなく中身も変化して行く様が読んでいて気持ちが良い。
人は中身が重要とは良く耳にするけれど、第一印象がいかに大切かも理解出来ます。
先日訪れたデパートでカラー診断をしていて興味を持ちましたが、本書の繭子はその人に似合うカラー診断だけではなく、似合うファッション、メイク、髪型、アクセサリー、靴などもコーディネートしてくれ実に充実していて、私自身もぜひ診断して貰いたくなりました。
第四話ではそれまでの三話と趣が異なり、繭子がイメージコンサルタントと言う仕事に就くまでの事情、そして繭子自身が抱える問題も描かれていてちょっと切なくなりました。
けれどその問題さえも前向きに捉える主人公とその生き方に元気を貰える1冊です。
ドラマ化されても面白そうな作品。
Posted by ブクログ
最近お洒落に興味が湧きません。若い頃は毎朝1時間半かけてヘアメイクしてたというのに。今やメイクは眉毛を書くのみ、髪型はオールバックにひっつめ、服装はダボダボのズボン。女性というよりお侍です。そんな下がりきった美意識を引き上げるようなこの本。その人に似合った外見を提案するイメージコンサルタントの繭子。彼女のお客様3人+繭子の4短編集。『純代』王道のシンデレラストーリー。『あかね』胸糞話。あかねさん最低やん。『美波』スカッとする話。『繭子』予想外の話。どの話もワンパターンでなく面白く読みました。美容院行こう。
Posted by ブクログ
印象って大事ですよね。
好きな格好と似合う格好は必ずしも一致しない。
昔カラー診断をしてもらったことを思い出しました。幸いにも好きな色と合っていたような。
周りの目が変われば、自信が出て、
自信が出ると、振る舞いが変わって、
振る舞いが変わると、また周りの目が変わる。
さて、今の私はどう見せたいのだっけ?
Posted by ブクログ
私もカラー診断してもらったことあるのでなんとなく分かるけど、こういうのはメイクとかと一緒で胡散臭いとかそんなもんじゃ劇的には変わらないと思う人もいるので好き嫌い分かれるかと。(女性は好きかも)春なので新しい事したいイメチェンしたいという意味ではとてもオススメです。
Posted by ブクログ
また読み返したくなるか、というとそうではないけれど、たのしく読めた。
繭子先生のパーソナルカラー診断はもう断然受けたくなる!
外からの評価も力になるけれど、みんな自分に自信を持ちたいんだよな。
Posted by ブクログ
椰月美智子の作品はたぶん初読。登場人物が良い。ストーリーがテンポよく、楽しく読み続けていたが、最終話の最後の最後で繭子の現状が語られるところで、今までとは違う感情で読んだ。最後まで楽しい話で終わってくれてもよかったのでは?希望を持ちつつも、最後に読者に重暗い気持ちを持たせたのはなぜ?そこが作者が一番言いたかったことなのか?
Posted by ブクログ
カラーコンサルタントの話。
人はやっぱ第一印象が大事やなあと思った。
自分に似合う服や髪型を手にした登場人物が
変わっていく様は読んでて清々しい。
が、それが全てでは無い話も出てくるのが
良かったなあ。
僕はファッションには疎く、第一印象にも
全く自信がないので、カラーコンサルタント
受けてみようかなあ・・・
と、本気で考えました 笑
Posted by ブクログ
第一印象が大切。イメージチェンジして、親友に出会えた人や歪んだ関係になってしまった人、自分も知らなかったことに目覚めた人、そしてコーディネイターとしての人生が描かれてた。
好みにかかわらず客観的に観ることはいいと思う。
Posted by ブクログ
本当に似合う色や服、髪型等を提案する繭子と娘からださいと言われた主婦、彼の私服が許せない不倫母、バンドファンに、繭子の幼少期からCA時代や子育てと繭子目線のコンサルタント。不倫やママ友の一人に教えたくないと言い合う疎外の悪びれなさは引っ掛かったけれど一方向に向かわない様々なパターンが明るくて清々しい。
Posted by ブクログ
見た目は大事である。
キチンと外見を整えておけば、周りが丁寧に扱ってくれることもあるだろうし
就職試験だって、全く同じ成績ならば
見た目の良い方を採用するんじゃなかろうか?
主人公はカラーコーディネートや買い物コンサルティングによって自分に磨きをかける人たち。
見た目の好感度をUPしたことで、新しい友人を手に入れた人もいれば、かっこよくなったとたん
不倫に走ってしまう残念なお父さんがいたり(笑)
やっぱり自分らしさが一番だと
似合う服より好きな服を選んだ女性には潔さを感じました。
見た目を整えるのはスタートラインで、
それをどう生かしていくかが最終目標になるんだね。
Posted by ブクログ
以前読んだ「明日の食卓」が良かったので他の作品も読みたくなって読んでみた。
【純代の場合】
【あかねの場合】
【美波の場合】
【繭子の事情】
の4篇からなる物語。
【純代の場合】が自分の家族構成や生活に近いからか、細かな心情に理解出来ることが多かった。
【あかねの場合】と【美波の場合】はあまり共感出来ず‥そして最後に、どの物語にも登場してきた【繭子の事情】が分かる。前向きな終わり方。
ちょっと全体的に柚木麻子作品っぽい⁈と思った。
個人的には最初に出てきた真朝ちゃんママの事がもっと知りたかった。後で出てくるかな〜?と期待していたから残念。
Posted by ブクログ
イメージコンサルティングに直接関わる部分は少ない描写。それよりも、イメージでどんな変化があるのかを書いていると思って読んだ方が、違和感はない。
Posted by ブクログ
人それぞれに持っているパーソナルカラーを見つけてアドバイスをするイメージコンサルタントの繭子が色々な悩みを持った女性たちにアドバイスをしていく物語。アドバイスをもらった女性たちがどんどんと変わっていくところが面白かった。最後の章は繭子がメインになっているが、ちょっと話がてんこ盛りすぎかなとも思ったが全体的には興味深く読めた。人って見た目が重要なのねぇ。
Posted by ブクログ
パーソナルカラー診断の話を聞いたばかりだったのですごく興味深かった!冴えない見た目から綺麗に変わっていく姿がわくわくして楽しかった!1話は楽しみながら読んだんだけど4話で唐突にいろんな事情が書かれて、詰め込みすぎだし突然始まって突然終わる印象だったから残念…もっと変身ストーリーが見たかった…