あらすじ
十代の三姉妹が慕う、お姉さんのような叔母るり子。自由で愉快で感激屋、一緒にいると世界がたちまちカラフルに色づく。そんなるり姉が入院した。――でも大丈夫、みんなの祈りは絶対届くはず。「本の雑誌」09年上半期エンターテインメント・ベスト1に輝き、ずっと愛されてきた家族の物語。新装版特典として、物語誕生のきっかけとなった掌編を収録。解説・宮下奈都
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Posted by ブクログ
天真爛漫な”るり姉”の姪、姉、夫の目線から、日常が描かれた家族の物語。
短編形式で文章も流れるように読めて、あっという間に読み切った。
Posted by ブクログ
とっても読みやすかった。
児童書的な読みやすさや、思春期を思い出すようなリズムや語彙の文章だと感じた。
一冊通して温かい気持ちで読める。
"るり子はまったく自由だ。うらやましくなる反面、気の毒にも思う。自由なるり子は、いつだって窮屈そうだから。"
と姉に言われるようなるり子。
繊細な感性で幼心も残っており、惜しみなく姪っ子に愛情を注ぎ、誰からも好感を持たれそうだなと思う。
ただそういう人って割と考えすぎちゃってて表に出さない葛藤が割と多いイメージ…
"曇りのほうが、気張らなくて済むからいいじゃん。ぴーかんだと、あれもこれもって欲張っちゃうでしょ。"
本編の流れと大きく関わらないけど、この考え方は素敵だなと思った。
確かにこんなふうにいつも考えるなら、どんな天気の日でも楽しめそう。
Posted by ブクログ
読者の私に語りかけてる?
読み始めは違和感があり
なかなか集中できなかった。
第2章
「けい子ーその春」
いちばん共感できた章。
看護師として忙しく働くシングルマザー・けい子。
3人の娘たち、もう少し協力してあげなさい。
親子関係もリアル過ぎてけい子に同情してしまう。
姪たちから慕われる叔母のるり子。
少しだけベールに包まれている彼女の魅力が
煙のようにムクムクと浮かび上がってくるのはおもしろかった。