椰月美智子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【本の内容】
鈴木さえは小学6年生。
ポートボールが大好きで友だちもいっぱいいる楽しい毎日だったはずなのに、突然何かがずれ始めた。
頭と身体がちぐはぐで何だか自分が自分でないみたいな気がする。
こんな私でも大人になったら、みんなが言うように「何かになれる」んだろうか?
第42回講談社児童文学新人賞受賞作。
[ 目次 ]
[ POP ]
大人でもなく、まるっきりの子どもでもない(と自分では思っている)12歳、小学校6年生の女の子が主人公。
水泳もピアノも絵もポートボール(懐かしい!)も少しかじってある程度できるようになると興味を失ってやめてしまう、器用貧乏な私。
「私もなにかになれるのかな?」なんて、12歳でその悩みは早すぎるだろ!!
そういう思春期の悩みは受験が始まる中学生や趣味や夢での挫折を味わう高校生になってからじゃないの?と違和感だらけ。
ところが、絵が上手なクラスメイトの女の子の、課題で描いた絵を見て気づいてしまう。
ただ絵が好きな私とこんなにすごい絵が描けるこの子とは決定的に違うんだ…。
最後のほうは文字通り教科書的で、お利口な自分探しになってしまっていてあまり好みではなかったのだが、このエピソードにとてもはっとさせられ、ここが読めただけでも、本当に読んでよかったと思う。
あさのあつこ、森絵都、佐藤多佳子…と児童文学出身で好きな作家は多い。
ぜひ一般向けの物語も書いてほしいと思う。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
読んでるとクレヨンしんちゃんのみさえとひろしが浮かぶ。連載当時は典型的なサラリーマンだったのに二十数年経つと一軒家持ちで子供二人いて専業主婦の奥さん持ちの商社勤務って勝ち組になってるこの日本てと思ったのはまた別の話だが、「生きる」力が強そうな男と昔からずっと付き合っているガミガミ女さん、そうかそうなのか、「生きる」力か、僕にはそれあるのかな?
僕も陽気に下ネタ歌いながら、いやでも殴られたくないしなあ、でも短気なもの同士のけっこう痛そうだぞみたいな日常とお子さんの子育て風景ってやっぱり素敵だ。ご本人からするとそんなたいしたもんじゃねえしみたいな気持ちでスーダラ男への不満爆発で書かれたにせよ、なんか結婚生活にある大きな不満とでも誰かと一緒にいるという寂しさからのバリアはやっぱり誰もが欲しがっているんだと思う。
陰毛ってなんでそこにってとこにあるんだろうね、うん、謎だ。 -
Posted by ブクログ
『みきわめ検定』と同時刊行。
こちらは結婚後の夫や妻が主人公となった短編集。
唐突に離婚を告げられた女が姪っ子を連れて寂れた遊園地に行く『城址公園にて』、横暴な夫と家庭内別居状態になった『甘えび』がストーリー性がありよかった。
風邪を引いた妻をひたすら描く『風邪』、第二子を妊娠して産婦人科へ訪れた女が待合室で遭遇した人々について書かれた『たんぽぽ産科婦人科クリニック』など、物語としてはなんてことはないけど丁寧に綴られた話は、たまにはこういう系統も悪くないなと思わせられる。
やっぱりちょっと読者に解釈を委ねすぎだなあと思う節はあったものの、全体としてはよかった。
『みきわめ検定』よりも読みやすい、わかりやすい話が多かった印象。