椰月美智子のレビュー一覧
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【本の内容】
鈴木さえは小学6年生。
ポートボールが大好きで友だちもいっぱいいる楽しい毎日だったはずなのに、突然何かがずれ始めた。
頭と身体がちぐはぐで何だか自分が自分でないみたいな気がする。
こんな私でも大人になったら、みんなが言うように「何かになれる」んだろうか?
第42回講談社児童文学新人賞受賞作。
[ 目次 ]
[ POP ]
大人でもなく、まるっきりの子どもでもない(と自分では思っている)12歳、小学校6年生の女の子が主人公。
水泳もピアノも絵もポートボール(懐かしい!)も少しかじってある程度できるようになると興味を失ってやめてしまう、器用貧乏な私。
「私もなにかに -
Posted by ブクログ
読んでるとクレヨンしんちゃんのみさえとひろしが浮かぶ。連載当時は典型的なサラリーマンだったのに二十数年経つと一軒家持ちで子供二人いて専業主婦の奥さん持ちの商社勤務って勝ち組になってるこの日本てと思ったのはまた別の話だが、「生きる」力が強そうな男と昔からずっと付き合っているガミガミ女さん、そうかそうなのか、「生きる」力か、僕にはそれあるのかな?
僕も陽気に下ネタ歌いながら、いやでも殴られたくないしなあ、でも短気なもの同士のけっこう痛そうだぞみたいな日常とお子さんの子育て風景ってやっぱり素敵だ。ご本人からするとそんなたいしたもんじゃねえしみたいな気持ちでスーダラ男への不満爆発で書かれたにせよ、な -
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『みきわめ検定』と同時刊行。
こちらは結婚後の夫や妻が主人公となった短編集。
唐突に離婚を告げられた女が姪っ子を連れて寂れた遊園地に行く『城址公園にて』、横暴な夫と家庭内別居状態になった『甘えび』がストーリー性がありよかった。
風邪を引いた妻をひたすら描く『風邪』、第二子を妊娠して産婦人科へ訪れた女が待合室で遭遇した人々について書かれた『たんぽぽ産科婦人科クリニック』など、物語としてはなんてことはないけど丁寧に綴られた話は、たまにはこういう系統も悪くないなと思わせられる。
やっぱりちょっと読者に解釈を委ねすぎだなあと思う節はあったものの、全体としてはよかった。
『みきわめ検定