椰月美智子のレビュー一覧

  • その青の、その先の、
    ふぅ、ずっとこの世界に浸っていたいけれど、朝が来てしまった...。私にとってこの時期にこの作品を手に取ったこともまた必然なのだろう。
    タイトルに込められた思い、高校2年生という日常を切り取ったようで、それだけじゃないものが宝物のように詰め込まれている。まひると亮司の未来に幸あれ!
  • 見た目レシピいかがですか?
    イメージコンサルタント繭子さんの様な方から自分をトータルコーディネートして頂きたいと切実に思いました。見た目、大事ですね。綺麗になりたいです。
  • 見た目レシピいかがですか?
    椰月 美智子さんの連作短編集。

    第一話 純代の場合
    第二話 あかねの場合
    第三話 美波の場合
    第四話 繭子の事情
    の4話が収録されています。

    主人公はイメージコンサルタント・御手洗繭子(みたらい まゆこ)

    繭子のアドバイスによって相談者達がその外見だけでなく中身も変化して行く様が読んでいて気持...続きを読む
  • 緑のなかで
    北の大地の季節毎の情景がみずみずしい。主人公には母親や友人をめぐって事件が起こり、それにいろいろ悩んで葛藤して、でも前に進もうとする物語。大学生らしくて、悩みや空回りも懐かしい気がしました。自分の大学時代を思い出して、そして今の自分ってどうなの?とも思った。このあたりがまさにこの物語っぽいけど。

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  • しずかな日々
    ちょっとだけ気になることはありつつも、日常生活が過ぎる何も起きないような展開に、もしかして、苦手なタイプのほかも…なんて思いつつ、挫折せずに読み進めて良かった。

    子ども時代の気持ちを思い出しながら、相手を好きだと思えることや、ゲラゲラ笑い合えること、大人になって失ったり得たりしていくことなんかが頭...続きを読む
  • 緑のなかで
    北海道の大学の寮に住んでいる大学三年生の啓太。サークルや大学のPR活動、寮でのイベントなど青春を謳歌している。そんな時、社会人の双子の弟・絢太から母親がいなくなったと連絡があった。「さがさないでください」という書き置きがあって、家族は混乱状態。結局、月日が経っても、戻ってこず、家族は日常の生活を送っ...続きを読む
  • 伶也と
    出だしで結末を描くという大胆な構成と、そこに向かってひた走る物語に引き込まれ、あっという間に読み終えた。40年も1人の男を愛し続けることができるというのは、とても想像できないが、こんな人生もありだよね、と思える一冊でした。
  • しずかな日々
    母さんと2人きりのしずかな生活は、物理的な静かさと心細さををかんじた。水槽の中で飼われている金魚のようなかんじ。

    おじいさんと友達のいる賑やかな中にあるしずかな時間は、言葉をかわさなくても何となく分かり合える空気感に安心している様子。
    穏やかな海の水面に浮かんでリラックスしているような感覚。

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  • 見た目レシピいかがですか?
    最近お洒落に興味が湧きません。若い頃は毎朝1時間半かけてヘアメイクしてたというのに。今やメイクは眉毛を書くのみ、髪型はオールバックにひっつめ、服装はダボダボのズボン。女性というよりお侍です。そんな下がりきった美意識を引き上げるようなこの本。その人に似合った外見を提案するイメージコンサルタントの繭子。...続きを読む
  • 体育座りで、空を見上げて
    ビルボード・ヒットチャート40が懐かしい。出てくる全てがあの頃を思い出させてくれる...。中学校時代の鬱屈した感情。ア・テスト(神奈川県限定)1週間前にドラクエⅡに没頭していた日々...。いい時代だった...。
  • しずかな日々
    小5の夏、少年が母親との二人暮らしから脱して、おじいちゃんの家での新たな生活をいきいきと過ごす様子が描かれています。おじいちゃんや友達と関わり合い、自然を堪能し、その生活の素晴らしさをかみしめながら過ごす様子が描写され、全体的にとても爽やかです。

    ただ全体の爽やかさに対して、母親が異質で、その違和...続きを読む
  • 明日の食卓
    3人のイシバシユウの母親の子育てについて

    構成が面白い上に母親の愛情と子育てがテーマだからツボにささる。
    こんなに思い通り行かない子育てをしているのに全員が息子を存在理由とまで思えるほど愛していて、子供を持っていないわたしはすこし恐怖心すら感じた。


    『愛して病まずそのためにあらゆる苦難に耐え、...続きを読む
  • さしすせその女たち
    そうだよね-,奥さんが不機嫌な理由はわからないし,ダンナの不満もわからない.うう,身につまされる.
    そういえば,ダンナの不倫を疑っていたけれど,ひと言アドバイス.ダンナは奥さんが思うほどもてません.
  • 市立第二中学校2年C組 10月19日月曜日
    生々しい…

    ノンフィクションじゃないよねと
    思わず確認したいくらい
    中学生の生態があふれている。

    大事件は起きない。
    だからこそ、怖い。

    養護教諭の言葉が染みるよ。
    大人になるほど、自由になれる。
  • 十二歳
    当時の12歳と今の12歳ではかなりの違いがありそうだが、著者の年齢に近いこともあり共感するシーンが多数。海も山もある小田原の風景が浮かんでくる(河川敷グラウンド(酒匂川スポーツ広場だっけ?))。
    夏休みに海で足が着かなくなるシーンでなぜかじーんとした。あの頃を色々と思い出させてくれてほっこりする一冊...続きを読む
  • 消えてなくなっても
    荒唐無稽と捉え書評されている方が多いようだが、わたしは純粋な心の持ち主なので、泣いたぞ。泣かされるなんて思わなかったのにちゃんと泣いた。
    未読な方にはタイトルに縛られず、読んでほしい。
  • しずかな日々
    小学校5年生の一夏の思い出と言ってしまえばそれまでだが、それまで母子家庭で友達の一人もいなかった主人公におじいさんができ友達ができていく様子が、生き生きと語られる。心理描写の巧みさ、何でもない日常のほとばしるような生命力を得て羽ばたくような世界に心揺さぶられた。
  • さしすせその女たち
    めちゃくちゃリアルなワーママ小説だった。
    あるあるって感じ。

    あいうえかの夫で
    夫目線からのストーリーも読んだけど、ほんと噛み合ってないというか笑。

    やっぱり会話が必要だなって本当に思うし、察しては無理だし、そして指示してもやらないひとはやらないw

    諦めが肝心なんだけど、正直育てるのは子どもだ...続きを読む
  • その青の、その先の、
    その青の、その先の、

    タイトルがいいなと思いました。
    ずっとずっと果てしなく続いているようにも、
    十七歳という一瞬を切り取ったようにも思えて。

    色んな時間帯が、変わっていく空の色合いで表現されていて、目の前に空が広がっていくようで読んでいて心地よかったです。

    「わたしたちは真剣に、真面目に十七...続きを読む
  • どんまいっ!
    おバカなあだ名から始まるクスっと笑えて楽しめて、どこか懐かしい短編連作。自身の人生を振り返りながら、泣いたり笑ったり...。
    「マッハの一歩」で、氣志團の『マブダチ』が脳内再生されていた(笑)
    登場人物一人ひとりに、そして自分自身に「ドンマイ!」
    「けれど、いちばん大事なのは感性です。自分で自分のや...続きを読む