百田尚樹のレビュー一覧

  • 海賊とよばれた男(下)

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    初めて評価5をつけます。
    端的に日本人として誇りが持てる素晴らしい本だと思いました。
    商売人なら誰しも、利益の事を考えるのが常だと思いますが、国岡さんは違いました。常に国民、そして、社員のこと、さらには海外の人たちにまでの生活まで考えています。自分の信念を貫き、時には政府にも反発する姿にライバル企業は不快感を覚えて見蹴落とそうとしていましたが、本心を知り手を取れば分かり合えたと思いました。
    これからの人生においてとても多くの学びがある本でした。

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    2025年05月09日
  • 狂った世界(新潮新書)

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    著者とタイトルを見てすぐ読むことを決めた。

    ここに書いてあることが、まるでフィクションかのように思えそうです。

    が、現実に起きたこと。それがおかしいと思えなくなったら、果たして日本人として人間として、道徳心が失われてきたのでは?と自問自答せざるを得ない、

    事実は小説よりも奇なり。まさにその言葉が当てはまる本です。向上心がなければただこの坂を転げ落ちるだけ。

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    2025年05月06日
  • 幸福な生活

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    最後の一文の破壊力、または説得力。
    どうしてもまた最初から読み返したくなるものや、声を上げて笑ってしまうもの、少しゾワッとするもの、どれを読んでも面白かった。
    落語に様々な種類のサゲがある様に、ひとつひとつのサゲの毛色が違って、現代版の落語を聴いているかの様なそんな気分になった。

    読み進めていくうちに、「今回はどんなオチが待っているんだろう」という期待と好奇心で、ページをめくる手をついつい早めてしまった。

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    2025年04月30日
  • 風の中のマリア

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    小学2年生でこの本を読んだことが、その後の人生に大きく影響していると感じる。オオスズメバチ視点の物語を読み進める中で、地球上の生物への興味と死生観の変化、俯瞰に似た拡張的な視点を獲得した。おそらく生物学にのめりこむ端緒となった作品で、読んでいなかったらと考えるとぞっとするくらい人生を豊かにするきっかけをくれた。

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    2025年04月30日
  • カエルの楽園(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読みやすく、最後まで面白く読めたけど、これが日本の未来だと思うと、一気に恐ろしく背筋が凍る。
    最近ほんと暗いニュースばかりだし。土地は買われ技術も盗まれ、ウシガエルたちが少しずつナパージュに侵食していってる。
    解説で櫻井よしこさんが、百田さんも出てきますと書いてあって、もしや悪態つきながら死んでいったあのカエルかなと思ったら、やっぱりそうだった笑


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    2025年04月22日
  • 海賊とよばれた男(下)

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    国岡鐡造は第一線で戦い続けた。敵は多かったが、慕い支える人も多かった。その心は常に人のため日本のため。東雲、武知、正明、新田船長、日田さん。
    私達が思い出し行動しなければいけない大切な事が書かれていた。本当に読んで良かった。

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    2025年04月18日
  • 海賊とよばれた男(上)

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    「これぞ、生きざま。」
    そんな言葉が自然と浮かぶ一冊でした。

    明治から昭和という激動の時代、石油業界という未開の海原に乗り出した國岡鐵造。型破りで、不器用で、それでもまっすぐな生き方に、読んでいて胸が熱くなります。
    この本を読むと「志」とは何か、「会社」とは誰のためにあるのか、本質的な問いに向き合わざるを得ません。

    実は、私が経営する会社「日田商会合同会社」は、物語に登場する“日田重太郎”という人物から名を取りました。
    彼は、誰もが反対するなかで國岡に無償で出資した資産家。あの「信じた人に、静かに力を貸す姿」に、心を打たれたからです。
    会社名にその名を刻むことで、自分自身も「信じられる側」

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    2025年04月16日
  • 影法師

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    茅島藩の下士:戸田勘一(のちの名倉彰蔵)の半生を竹馬の友となる中士:磯貝彦四郎との出会いから別れまでを追いながら書き進める。長らく積読本となっていたが、読み始めるとあっという間に読み切ってしまった。もっと早く読めばよかった。いい作品だけど時代物なので映画化するとうまくいかないだろうな。小説として読めてよかった。久しぶりの☆5作品、読み終わったときに充実感のある書味は流石の一言。まだ読んでいない方には是非読んでいただきたい一冊。

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    2025年04月12日
  • 海賊とよばれた男(上)

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    久しぶりに熱い小説を読んでいる。国岡鐡造のような人がいたら、一緒にがむしゃらに働きたいと思うほど、力が湧いてくる。
    上巻は終戦までの話。戦争に突入し悲惨な終戦を迎えるまでの経緯がよく分かる。

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    2025年03月30日
  • 海賊とよばれた男(下)

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    良すぎた。
    国岡商店のどのメンバーも人間として尊敬できる素晴らしい人たちであり、その人たちの生涯を追体験できるのはなんて贅沢なんだろうか。

    ここまで破天荒に生きて一世代で日本に影響を及ぼす大企業を築き上げた鐵造は本当に素晴らしい。

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    2025年03月29日
  • 海賊とよばれた男(上)

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    国岡さん最高、漢気があり根っからの親分肌。
    従業員と国のために利益度外視で働き続け、その心意気が出会う人々にも伝わっていき、皆が国岡さんを認めていく。人間こうあるべき、見習うべき見本のような人間。

    自分は親分肌のタイプでないため、このような自分を捧げても良いと思える人に出会うことが目標。

    下巻も楽しみ、報われてくれー。

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    2025年03月26日
  • 錨を上げよ <一> 出航篇

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    再度読ませていただきました。やはり面白いですが百田尚樹が人に読ませる気がなく書いた本なので所々読みにくいです。しかしそれでも面白い!

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    2025年03月21日
  • モンスター

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    ネタバレ

    読み始めは、昔醜かった少女が故郷に戻って復讐する話だろうと思っていたが、良い意味で期待を裏切られた。外見によって様々な生き辛さを感じていた主人公が、美を求めていく中で、初恋の相手に恋をする。
    ラストシーンも、想い人に殺された同僚と同じ死に方して終わるんちゃうかと勝手に予想してたけど、最後は真偽はどうであれ和子として愛されることを達成して亡くなるのが最高に良かった。

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    2025年03月18日
  • 海賊とよばれた男(下)

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    ネタバレ

    小学生の時にこの作品に出会って以来、何度読み返したか分からない。でも、読み返す度に「こんな人間になりたいなぁ」と思わせてくれる。自分が一番尊敬する国岡鐡造のポイントは「絶対に己の信念を貫く」こと。どんなに苦しい状況に陥っても、死に勝るほどの苦しみに直面しようとも、自分が信じた道をただひたすらに突き進むその姿勢が本当にカッコいい。それに鐵造の信念は、どんな場面でも人間尊重(=自己中心的でない)がなされているのがまたポイント高い。物語の主人公だから若干美化されてる部分はもちろんあるだろうけど、それでもここまで他人に目を向けられるのは凄いと思う。
    またいい頃合いになったらこの世界に戻ってこようかな!

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    2025年03月12日
  • [新版]日本国紀<上>

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    歴史がちんぷんかんぷんな私にとって教科書的に歴史を学ぶための本は、正直頭に入ってこず、、
    歴史は苦手意識をもっていたのですが、歴史を知ってるのと知らないのとでは人生の楽しみ方ががらっと変わるのではと思い、覚悟を決めてこの本を手に取りました。めちゃ面白い。歴史ってこんなに面白いんだと思えたのは、初めて。

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    2025年03月11日
  • 海賊とよばれた男(下)

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    ネタバレ

    上巻の勢いそのままに下巻も面白くて大満足。
    今の石油業界の中でどこが外資系、どこが民族系なのかを調べるくらいには興味が出るくらい面白い話だった。

    戦後間もなくの立場の弱い日本企業でありながら、イギリス植民地のイランへと石油を買い付けに行き、後に「日章丸事件」と呼ばれる騒動を起こしたり一本の芯の通った姿勢には学ぶところが多い。

    もちろん史実はもっとドロドロとしているのだろうが、リアリティを損なわない感じは『熱源』のようで面白かった。

    社員は家族、出来の悪い家族だからクビを切るのか?という問いかけが痛快。

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    2025年03月11日
  • 海賊とよばれた男(上)

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    小学生の頃、親に連れられて映画館で観た人生初の映画がこの作品。今でも忘れない大好きな物語を久しぶりに再読した。主人公の国岡鐡造は様々な哲学を保持・自分軸を形成しているが、中でも彼の根幹を成していると思うのが「人間尊重」である。神戸高商の水島校長や恩人日田重太郎など青年期に出会った人物から多大なる影響を受け、後の国岡商店の経営の基礎ともなるこの理念はいつの時代にも通ずる素晴らしいものだと感じる。この作品は、いつしか自分の中に「人は心」という信念を根付かせてくれた、自分にとっては人生のバイブル的存在でもある。これから読む後編も楽しみでしょうがない!

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    2025年03月07日
  • 影法師

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    時代小説には苦手意識があったが、これはすごく読みやすい。2人の強く美しい絆に感動した。
    物語の後半にかけて明らかになる真実にページを捲る手が止まらず、ラストで無事号泣した
    「影法師」というタイトルも読後に響く素晴らしい一冊

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    2025年03月07日
  • プリズム

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    ネタバレ

    主人公の女性が解離性同一性障害の主人格ではなく副人格に恋をするお話。同一の肉体をもちながらある副人格にしか見初めらないのが興味深い。複数の人格は統合されるのがオチだが、そうなると主人公と副人格(卓也)との恋は実らない。様々な葛藤の末この恋はどうなるのか。解離性同一性障害についての理解も深まったし、なにより2人の悲恋物語が面白い。主人公が途中から卓也にわがままな要求をする場面は読者にはかりしれない卓也への愛情があることを示唆している。私も3人の人格があるかと思うくらい感情の起伏が激しいのだが、それは解離性同一性障害とほぼ変わらないものでは無いかとプリズムの話から思った。

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    2025年02月28日
  • 海賊とよばれた男(上)

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    ネタバレ

    開いて1ページ目「この物語に登場する男たちは実在した」

    この一言ですごく気持ちが引き締まった。一体どんな物語なんだ…と。

    読み進めてみると第二次世界大戦の前後を生きる一人の男、国岡鐵造の生涯を描いたものだということが分かった。

    もちろん時代柄、納得しかねる部分も無いわけではないがそれを差し置いても真っ直ぐな姿勢が私の目にはとてもカッコよくうつった。「黄金の奴隷たる勿れ」「生産者と消費者が共に得をするのが正しい商い」こういう部分が実社会で実施されづらいのは、時代のせいではなく人間の根本的な思考なのだろうと強く感じた。

    下巻にも期待。

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    2025年02月28日