百田尚樹のレビュー一覧

  • モンスター

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    自身の顔にコンプレックスを抱く女性が整形して、美人に生まれ変わるという話。最初は整形が止められなくなってドツボにはまっていく…というイメージだったけど、実際はもっと愛情についての懊悩を描いた作品に感じた。整形してお金や好きな人など、全てを手に入れたかに思えたが、何故か満足できない葛藤に心が痛みました。特に最後の一行に全てが詰め込められていたように思います。また作中の玉井助教授の美人についての話は興味深かったです。

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    2025年01月09日
  • 風の中のマリア

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    ネタバレ

    面白い設定でした。オオスズメバチの一生を疑似体験する。人間を死に至らしめるので、生態系の頂点かと思いきや、日々、食うか食われるかの毎日を送っている。しかも、オオスズメバチの働きバチの寿命が30日。働きバチの「使命」はオオスズメバチの帝国を守ること、「偉大なる母(女王バチ)」のため、戦い続け餌を運び続ける。働きバチが子どもを産むと遺伝子共有率が50%、に対して女王バチが子どもを産むと遺伝子共有率が75%になる。効率よく良い遺伝子を残すためなのかな?働きバチでも強者マリアの一生は儚くも使命を十分発揮した!⑤

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    2025年01月04日
  • [新版]日本国紀<上>

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    日本の通史を簡単に面白く学べる一冊。上巻は古代〜黒船来航まで。
    江戸時代に力を入れているんだろうと思いきや、古代史をかなり丁寧に分かりやすく解説していてとても意外だった。上下巻完結の通史でここまで丁寧に書かれているのは、筆者の豊富な知識と文章力の高さによるものだと思う。
    歴史好きの人(特に戦国時代や幕末)にはかなり物足りなく感じるだろうが、初学者や教養を高めるために日本史を学びたい人には強くお勧めしたい。

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    2024年12月27日
  • 影法師

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    感動した!
    武士に二言はない。竹馬の友。そんな言葉を体現した男の友情に胸が熱くなった。

    平穏な江戸時代は戦さもなく、武士といえども生き抜いていくのは大変だったのだろう。

    戸田勘一は下士の家で父親も死に貧しい。
    中士の磯貝彦四郎は頭脳明晰のイケメン。
    そんな2人は7歳で出会う。

    彦四郎には学業も剣術も敵わない勘一だが、貧しいながらも家長になることは約束されていた。
    彦四郎は二男であるが故に将来は不透明…。

    歯車はどこからズレたのか⁈ 本当にズレたのか⁈ 架空の小藩:茅島藩の話だが、大きなロマンへ向かった話であった。

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    2024年12月25日
  • 影法師

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    歴史、時代小説は苦手意識からあまり読んでこなかったけれど今回は読み始めてすぐにはまった。下士の子として生まれた勘一が筆頭家老に上り詰めるに至るまでの話が振り返りながら語られていくので先が気になって読む手が止まらなかった。勘一は不遇の身の上ながらも運も助けとなり出世していくがそれはやはり彦四郎あってのことで2人が出会った時に運の定めだったような気もする。勘一の心情で後半の紐解きのように分かっていくけれど彦四郎側の心情で語られる物語も読みたくなった。考えただけで涙が出てくる。このような歴史小説ならまた読みたい。

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    2024年12月22日
  • 大常識(新潮新書)

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    自民党が強引にすすめたLGBT理解増進法 このことに怒った百田先生が政党を立ち上げた(悠々自適な印税生活を捨てまで!) これだけでも、百田先生がどれだけ女性のことをそして日本のことを心配し考えているかよくわかる 
    アンチも多く、好き嫌いが分かれる人だと思うが、起こした行動や理念は尊敬できる 一読者として応援している

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    2024年11月30日
  • 風の中のマリア

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    スズメバチの一生を描いたストーリー。
    登場するハチはたくさんいるけど、基本的に主人公のマリアだけ覚えておけばOK。
    蜂の世界がこんなにも深いとは思いませんでした。
    他の虫との戦闘やエサとする表現に残酷さを感じますが、弱肉強食の世界観をリアルに感じることができます。
    小説最後の解説にもありましたが、虫を毛嫌いしている人にこそ、生きるための凄まじい争いがあることを知って欲しいです。

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    2024年11月27日
  • 日本保守党 日本を豊かに、強く。

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    日本保守党の政策、理念と、創設者である百田尚樹さん、事務総長の有本香 さんの話をまとめた本である。

    章立ては、政治団体設立に至った経緯、引き金。そしてツートップによる 日本保守党、政治、国家の未来を見据えた対談。中盤は党としての政策、綱領、そしてそれを策定するに至った、日本国内外の過去から現在。後半は有本香さんが提起してきた課題点と、国内保守論客からの日本保守党への熱い応援メッセージだ。

    やはり決定打は、LGBTQ法案だった。安倍さんが暗殺されて以降、自民党は保守的な錨を失い、岸田政権のもとアメリカ民主党にすりより、左派政党と変わらない政策を進めてきた。その最たるものがLGBTQ法案の強引

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    2024年11月18日
  • 幸福な生活

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    最後の一行に全てが詰まってる。
    ぷぷっと笑えるものからゾワゾワするものまで。
    大どんでん返しの繰り返し。
    こんな短編なのに中身が詰まっている作品初めて出会ったかも。

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    2024年11月04日
  • プリズム

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    面白かったです!あっという間に引き込まれました。

    昔読んだ、「シーラという子」を思い出しました。確か、アメリカのノンフィクションで、多重人格の話でした。夢中で読んだノンフィクションだけど、海外の生活や習慣が馴染みがなくて、言葉の言い回しがピンとこないことが多かったのを覚えています。
    今回のお話はフィクションですが、作者さんの表現がわかりやすく、イメージしやすかったです。

    数いる人格の中の1人との恋愛がとても切なかったです。最終的に広志とじゃダメなのかなぁなんて思ってしまいました。

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    2024年10月24日
  • 風の中のマリア

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    ネタバレ

    虫は大の苦手。とにかく気持ち悪い。
    最初は、あまりの虫の生々しさに読むのを断念しようかと思った。しかし、読み進めるにつれてヴェスパ・マンダリニア(オオスズメバチ)の生き様にのめり込んでいき、一気に読み切っていた。
    しかも、自然の中で生きる事の迫力をも感じ、感動までしてしまった。──────
    でも虫、嫌いなんだけど。

    一匹のオオスズメバチのワーカー『マリア』を通して、オオスズメバチの生態や巣の栄枯盛衰が書かれています。
    マリアや仲間達によって、短い季節を本能に従い、それを自分達の使命といて命を燃やして生きる強さと潔さを、自然の摂理や残忍さにあっけなく命を落としていく儚さと理不尽さを感じました。

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    2024年10月18日
  • 幸福な生活

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    帯のない状態で読み始めたため、衝撃のラストがそれぞれあることを知らなかったのだが、10ページ前後の全ての短編小説の中にまさに結末を覆すようなオチがあり、そのオチにはまってしまって、あっという間に読み終えてしまった。
    思わず「こわっ!」と最後につぶやいてしまったものもあった・・・
    【プリズム】に続いて百田氏の作品は今回で2冊目であったわけであるが、作者を知らずに読んでいたら同じ作者であるとは気づかなかっただろうな。
    少し過激(?)なオチもあるのだが、おすすめできる一冊であった。

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    2024年10月12日
  • 影法師

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    ネタバレ

    百田さんの本は深い。そして難しい。
    でも情景が頭の中で豊かに表現されて、最後まで読んでタイトルの意味がわかった。
    努力、耐え抜く力、それから熱意をこの本でも感じた。
    涙が止まらない。

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    2024年09月30日
  • 幸福な生活

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    毎回ラストの1文にぞわっとする。
    章が進むにつれて、おや?これはもしかすると?と推理しても、全然違う結論になることも。
    その裏切られもクセになる。

    「幸福な生活」だと信じて疑わない主人公の裏で、幸福とは程遠い日常が動いている怖さ。
    幸福は案外、外堀をガチガチに固められた脆いものなのかもしれない、一瞬で崩れてしまうものなのかもしれないと、間接的に、自分の日常への有り難さを感じる1冊。

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    2024年09月28日
  • カエルの楽園(新潮文庫)

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    ネタバレ

    とてもわかりやすく日本の政治と安全保障問題について描かれている作品。着々とこの寓話のようになるかもしれない未来が近付いている気配がするのが本当に恐ろしい。

    ナパージュに住むヒキガエルは日本、ワシはアメリカ、ナパージュにじわじわと近付いてきているウシガエルは中国。
    あとがきで、デイブレイクのモデルを知り、なるほどと唸った。また、ハンドレッドは百田尚樹がモデルらしく、納得である。声を上げたものたちの結末が恐ろしいが、もっと恐ろしいのはローラの最後のセリフだ。力のない私たちは勇気を捨て、宗教に縋るしかないのか。

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    2024年09月20日
  • 風の中のマリア

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    著者は前世が蜂だったのか?と思うほどリアルにオオスズメバチほか昆虫たちの世界が描かれている。読み始めた時は、マリアが恋をして蜂界の秩序を乱すか新女王にでもなるかと予想していたが、そんな単純な話ではない。愛する我が国に命を捧げ、生涯戦士であることに誇りを持ち戦い続ける強いメスバチの物語だった。大東亜戦争を戦った日本の兵士とどこか似たところがあるように感じた。

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    2024年09月15日
  • ボックス! 上

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    ボクシングについてほとんど何も知らない状態から読み始めましたが、のめり込みました。
    初心者がボクシング部に入る場面でとても丁寧に説明されていたので、試合展開もイメージしやすかったです。
    下巻が楽しみすぎます。

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    2024年08月20日
  • [新版]日本国紀<下>

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    ずっと鎖国を続けてきた日本が、明治維新後、急速に国力をつけ、欧米列強のロシア帝国との戦争に勝利したことがどれほど凄かったことか、そして他の有色人種にどれほどの勇気を与えたことか、それを思うと私たちの祖先には尊敬の念でいっぱいになります。
    第二次世界大戦後は、公職追放をはじめとして、GHQにはめちゃくちゃにされたし、そして中共をはじめとする勢力に日本は蝕まれようとしている。
    今は(中共は言わずもがなですが、)GHQ(アメリカ)が憎くてたまりません。今後「閉ざされた言語空間」や「裏切られた自由」など他の作家の著書にも当たって、自分なりに考えを深めたいと思ってます

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    2024年08月16日
  • [新版]日本国紀<上>

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    日本人として日本の歴史をもう一度再勉強したいと思って本屋さんに立ち寄った時に見かけて手に取った本。
    著者が独特の思想の持ち主であるという事は後から聞いたが、とてもスラスラと読み進めることができて面白かった。

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    2024年08月16日
  • ボックス! 下

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    ネタバレ

    いやぁ、ストーリーがどんなラストを迎えるのか、期待しながら引き込まれる小説でした
    カブに惹かれるヨーコ、やはりジョーを思い起こす
    個人的には、木樽を応援してたけど…

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    2024年08月06日