あらすじ
著者初の自伝的小説!
『永遠の0』『海賊とよばれた男』を凌ぐ 怪物的傑作、とうとう文庫化!
一生に一作しか書けない小説。『錨を上げよ』には私のすべてが詰まっている。
――百田尚樹
●あらすじ
戦争が終わってちょうど十年目、空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。
不良仲間と喧嘩ばかりしていたある日、単車に乗って当てのない旅に出る。
しかし信州の山奥の村で暴漢に襲われて遭難、拾われたトラックで東京へ。
チンピラに誘われて組事務所を手伝うことになるのだが――。
激動の昭和を駆け抜ける、著者初の自伝的ピカレスクロマン。
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Posted by ブクログ
全4巻という長さゆえ、購入したきり積読状態で後回しにしてきた作品。ところが何気無く読み始めたが最後。ページを捲る手が止まらなくなるという体験を久々にした。
戦後間もない貧しい大阪で、力強く、狡賢く、時に女々しく、心の向くまま欲望のまま行動を起こす主人公から目が離せなくなる。
作者自身の半生に基づく物語であるからこそ、当時の社会風俗や実事件が一人称を通して瑞々しく描かれており、読み進めていくほど、私自身とまるでかけ離れた性格の主人公を心の友のように感じてしまうのだ。
とにかく物語の展開が早く、激流に呑まれるように読み進めてしまった。そして読み終えた余韻として軽い興奮を覚えている。
まだ3冊分の続きがあるのが嬉しい。
少しペースを落として、心の友の型破りな半生をゆっくりと楽しみたいと思う。
Posted by ブクログ
百田尚樹さん30歳の時の作品との事。
私はこの本が、百田作品イチの秀逸だと思います。
また、各作品の原点であるとも思いました。
心に正直な事を優先した行動が、コレはコレで有りかなっと思いつつも、人としてやってはいけない事をやっちゃう処が少し読むのに抵抗があります。しかし私の発想に無い行動をしてしまう作田くんにはワクワクします。
全体を通してジェットコースターの様に楽しく、一気に読みたくなる作品です。
Posted by ブクログ
作田又三に仮託された?百田尚樹の自伝的小説。
高校卒業までを描く。百田尚樹のしゃべりや人柄をなんとなくわかって見ると、少し立体感が増す。
また、向こう見ずで直上的、ふらふらしてるが妙に内省的な思考もする。
女と会っては別れ、物語は進む。
この点は昔テレビでラブアタックなる番組に出演してた経験や自身の経験も生きているのかも。
とくにこれといった目玉や盛り上がりはないが、先が気になり手が止まらなかった一冊。
Posted by ブクログ
一巻読み終わりました。
旅のところ、特に集落の人からひたすら逃げるシーンは臨場感が自分が今体験しているような気持ちになりました。
後半では、法子に振られた又三に対して言った伊賀上の「せやけど、作さんも、俺らが相手にしている女の子なんか最初から見向きもせいへんやないかー」という台詞に心打たれました。
Posted by ブクログ
最初に読み出した時には、ウワッ!文字ばっか!一段落が長い!でなかなか読み進めるのに苦労したが、次第に没入できるようになった、
何しろ、ほぼ同年代で、同じような自分の貧困時代を思い起こされる面もあったんでね。
ただ自伝的小説とあって、どこまでが実体験なのかと訝しんだりもしたけど、まぁ途中から、こりゃ、フィクションだ!と割りきって読むこととしました。
Posted by ブクログ
3.3
誰の物語かも分からず読んだのですが、心情の描写が多くテンポは良くない。
1960年〜70年位の時代描写は読んでいて面白かった。
ここから主人公がどう進むかが楽しみです。
Posted by ブクログ
著者が作家デビューする前に書いていた自伝的小説らしい
詳しい感想は最終巻でまとめて
1巻は幼少期から高校卒業まで
以下、公式の説明
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著者初の自伝的小説!
『永遠の0』『海賊とよばれた男』を凌ぐ 怪物的傑作、とうとう文庫化!
一生に一作しか書けない小説。『錨を上げよ』には私のすべてが詰まっている。
――百田尚樹
●あらすじ
戦争が終わってちょうど十年目、空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。
不良仲間と喧嘩ばかりしていたある日、単車に乗って当てのない旅に出る。
しかし信州の山奥の村で暴漢に襲われて遭難、拾われたトラックで東京へ。
チンピラに誘われて組事務所を手伝うことになるのだが――。
激動の昭和を駆け抜ける、著者初の自伝的ピカレスクロマン。
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Posted by ブクログ
戦争が終わってちょうど十年目、空襲の跡が残る大阪の下町に生まれた作田又三。
不良仲間と喧嘩ばかりしていたある日、単車に乗って当てのない旅に出る。
しかし信州の山奥の村で暴漢に襲われて遭難、拾われたトラックで東京へ。
チンピラに誘われて組事務所を手伝うことになるのだが――。
激動の昭和を駆け抜ける、著者初の自伝的ピカレスクロマン。
Posted by ブクログ
時代背景が今と違うからか、読み始めはなんとも言えない嫌悪感があったけれど、進むうちに主人公や登場人物がリアルに動いてる姿が浮かぶようで、だんだんやみつきになってきている。
Posted by ブクログ
2011年(第8回)。4位。
50年代に大阪の下町で生まれた又三。弟3人いて、二名は優秀、末っ子は年が離れてて甘やかされている。この巻は高校生まで。口悪く、やられたらやり返し。なんとか商業高校に入り、夏休みはバイクにのって信州方面へ。廃村だらけの山奥の村で村人に襲われ、なんとかヒッチハイクで東京へ。チンピラに誘われバイト。とっとと大阪へ帰る。10代だし、恋愛てんこもり。高校卒業後は就職。面接でブチぎれたところでこの巻終了。
Posted by ブクログ
この本を手にして
読むのをやめようかと思った。
というのも 厚さが3cm以上もあったから・・
しかし、読み始めてみると
破天荒な主人公の生き方は 目が 離せなくなった。
一瞬 作者の自伝?? なんて 思いながら読みました。
主人公の生き方よりも その時代の はやりものやら
その時代の 世の中をを改めて 思い出させる内容にひかれました、
多分 男性なら このような夢?のような 冒険ストーリーは
わくわく モードだと思うけど、女性から見ると
そこまでの感情移入はできなかったなぁ~~
密漁の所では 違法操業って 実際にあったのかしら??
と、自分が 行ったことのある 望郷の家や 北方館 などが
描かれているシーンを読みながら もし、そういうことが実際に
あったのならば、日本での外国の密漁船については そんなに強く
言えないのかなぁなんて いました。
最後まで読みきって この後は どうなるんだろう。。。
きっと それぞれ 読者の心の中に 続いていくんだろうなぁって
思いました。
Posted by ブクログ
想定と違ってた物語
海の男の物語の感動巨編を期待てたら、昭和の時代を駆け抜けた男の物語。
解説によれば、筆者本人の自伝的な小説ともあります。
正直、出向篇、座礁篇は退屈..
百田尚樹の作品でなければ、投げ出していた可能性高いです。
しかし、漂流篇、抜錨篇はしっかり想いが伝わってきました。
最後まで読み切らないと、本作の良さは理解できないと思われます。
また、百田尚樹の想い・原点を節々に感じられるところも本作の特徴です。
■出向篇
主人公又三の学生時代の物語
時代は昭和30-40年代
小・中の無鉄砲ぶりに加え、高校では、バイクでの旅、信州の山奥でのサバイバル
主人公のはちゃめちゃぶりで、とてもじゃないけどついていけません(笑)
さらに、本作の重要な部分を占めることになるであろ恋愛・失恋、人生
しかし、冒頭でもコメントしたとおり、出向篇では正直、退屈で、この後どうなるの?というところが全く見えない。
だらだらと又三の人生が語られていくと思うと正直うんざりだったところです。
しかし、ここでやめてはいけない...
座礁篇に続く
Posted by ブクログ
自分自身をコントロールできない状態で生活すると、こんなふうになるんだなぁと、想像もしてみなかったことがいろいろ書かれていて、興味深かったです。浮き沈み激しいし、暴力的だし、いつでも大騒ぎで、つねに全力で生きてて、読んでるだけで疲れました。これが生きるということならば、自分の生き方はさぞつまらない部類に入るだろうなと思った作品です。
Posted by ブクログ
激動の昭和を駆け抜ける自伝的小説第1弾。
自分の時代よりもちょうど一回り上の世代の物語だったので、時代の雰囲気としては、共感できる部分とギャップを感じる部分がありました。
主人公の生きざまは、自分の生き方はと全く異なるもので、正直共感できる部分は少なく、この作品とどう向き合いながら読んでいけばよいのか、悩みながら読み進める感じでした。
一方でこの主人公がこの生き様からどんな答えを見つけていくのか、最後まで見届けてはいきたいと思いました。
Posted by ブクログ
4巻まで読んだけど、3巻はオモロかった。後は百田君にしてはイマイチで、眠たくなった箇所多数。イッキ読みとはいかんかったなあ。まあ、実質デヴュー作なんでやむなしかなぁ。
Posted by ブクログ
この作者の文庫本なので内容を確認せずに購入した。
読んでいて自分の生きてきた時代とほぼ被っているので懐かしさを感じた。
ストーリーの進みが遅いので多少まどろっこしさを覚えたが、随所に思想的な表現が入って作品を締めている。
最後の解説を読んで処女作である事を知ってなるほどと思った。