あらすじ
田舎町で瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ扱いされる悲惨な日々。思い悩んだ末にある事件を起こし、町を追われた未帆は、整形手術に目覚め、莫大な金額をかけ完璧な美人に変身を遂げる。そのとき亡霊のように甦ってきたのは、ひとりの男への、狂おしいまでの情念だった―。
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Posted by ブクログ
美容整形をして美人になって人生変わるみたいな話は数多くあるけれど、とても面白く一日で読み終えてしまった。
特に美醜の概念についての掘り下げがなるほどーと流石百田尚樹だと思いました。作中に大学教授が出てくるのですが、国民民主の玉木さんと名前も似ていて完全に玉木雄一郎で再生されてしまいました笑
焦がれて焦がれてようやく手に入れた男が最後に放った言葉が最後に一回だけやらせてとは、、人間の本質ってこんなもんだよなぁと。
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整形でこんなに顔を変えられるのかというのと、顔一つ変わるだけでここまで対応が変わるのかと驚きました。
主人公の美への執念と時々見える狂気で読む手が止まりませんでした。
崎村さんについて行っていればまた結末も変わったんだろうなと思いました。
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★★★★★めっちゃ面白かった!醜い顔、いじめ、高校生、恋、幼少の思い出、事件、東京、整形、ソープ、美貌、復讐、レストラン、幸福。結末が不幸でなくて本当に良かった。崎村がとても良い味をだしていた。彼について行って欲しいとも思った。
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ルッキズムをいじりすぎると叱られるのではないかとヒヤヒヤしながらも、エンタメとして十二分に満足、純粋に面白く、全くストレス無く楽しく読むことが出来ました。
わかりやすく読みやすい、トントン拍子に、主人公の変化とともにページをめくり、
私としては、トンデモナイ結末が待ち受けているのではないか?・・・と心配で・・・、楽しみで・・・
想像した結末では無かったけど・・・ホントにアッという間に読んでしまいました。
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ちょうど現代のSNS普及で外見至上主義みたいな風潮が広まってて、この本でいうようなモンスターは大量に生まれてるんだろうなと思った
私自身そんなに容姿を考えたことなかったけど、大人になればなるほど都会にくれば来るほどやっぱ人と比較したりするよなあ
主人公は生まれた時から悩んででもやっぱ恋心には抗えなくてなんかすごいほんと表現が上手で読んでて苦しくなった
美人は美人で大変だろうけどそら醜いか美人かどっちかなれるなら絶対美人だよなあ
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モンスターと呼ばれるほどの醜い女性が整形を繰り返し、別人になって故郷の街に戻ってくる。その目的は・・?!という話。整形の描写も細かくてリアリティがあった。続きが気になって夜更かしして読んじゃったo(^-^)o
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読み始めは、昔醜かった少女が故郷に戻って復讐する話だろうと思っていたが、良い意味で期待を裏切られた。外見によって様々な生き辛さを感じていた主人公が、美を求めていく中で、初恋の相手に恋をする。
ラストシーンも、想い人に殺された同僚と同じ死に方して終わるんちゃうかと勝手に予想してたけど、最後は真偽はどうであれ和子として愛されることを達成して亡くなるのが最高に良かった。
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自身の顔にコンプレックスを抱く女性が整形して、美人に生まれ変わるという話。最初は整形が止められなくなってドツボにはまっていく…というイメージだったけど、実際はもっと愛情についての懊悩を描いた作品に感じた。整形してお金や好きな人など、全てを手に入れたかに思えたが、何故か満足できない葛藤に心が痛みました。特に最後の一行に全てが詰め込められていたように思います。また作中の玉井助教授の美人についての話は興味深かったです。
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人は中身が大切。
人を見かけだけで判断してはいけない。
その根底にはある程度の顔。そう普通の顔が前提にあるのだろう。コンプレックスという言葉で表される範囲を超えた時、人はどう感じるのだろう。
何とも言えない切なく悲しい物語なのか。幸せだったのか。
美しさを求め続けた一人の女性の半生を、いかに男が愚かでどうしようもない生き物かという事を痛烈に語っている。
女性にとっての幸せと、男にとっての幸せは交わることのない永遠のテーマなのか・・・・。
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面白かった。いつの時代になっても女性は見た目重視される。人は幼少期に得られなかった物、コンプレックスに拘ってしまうしずっと忘れない。和子という存在を消すという生き方を選んだけど、やっぱり和子として愛して欲しかったところが人間らしくすごくリアルだった。自分の事は自分が1番愛してあげるしかないと改めて思った。
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整形を繰り返してきた女性が、生まれ育った町に戻ってきて、過去に自らに辛酸を与えた人間、そして恋した男性に近づき、当時出来なかったことを成し遂げようとする。主人公の女性の執念深さ、というのがこれでもか、と描かれている。その執着心はすごいのだが、出てくる男性がすべて画一的なのが面白味に欠けた。せめて、恋した男性は、簡単に色恋に落ちるような人物として描かれなくても良かったのではないだろうか。
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醜さは人生を歪めてしまうのはあながち間違いではないのかもしれないと思った。ルッキズムが加速する現代に刺さる。周りの環境がいかに大切か、親の声掛けがどれだけ大事かもわかった。なんとも不幸な話だがラスト幸せに逝くことができたのは唯一の救いだと感じた。
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美貌が与える影響について。
その美貌をいいように使いこなせるのは結局、育ちの善し悪しなのかなと。
お金持ちのご令嬢が美貌よく、かつ品があるのは、生まれた時から満たされ、多くを貪欲に望まないからだと思う。
一方、美貌はあるが親から虐待を受けて育った人は、承認欲求など満ち足りないものを埋めるかのように、後々苦難が待ち受けているだろう道に足を踏み入れる。
要するに、親から受けた愛の有無によって器量のいい人の人生は大きく別れてしまいかねない。
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子どもの頃容姿のせいで辛い思いをした未帆
大人になり目を二重にする整形手術をきっかけに、
整形に目覚め必死でお金を貯め、手術を繰り返し絶世の美女となる
そこまでするには、ある男性への想いがあって…
おもしろかった。
やっぱり人は見た目が大事なんだよね
未帆は本当に苦労したんだよね
ってか、自分が選んでその顔になったわけではないのに…切ない話だった。
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数年空けての再読。
主人公の激しい感情が誤魔化さずに描かれている分、容姿に関する苦悩や狂気とも言える恋愛観などの主人公に共感する場面では胸が痛くなった。
時系列が現在と過去とを行き来するが、現在に至った過程や要因を補完する形式で話が進むため非常に読みやすい。
物語上生々しい言葉が度々登場するため勧める人は少し選ぶが、満足感が高くまた読みたい作品。
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この主人公は、魅力的なのだ。美しい。したたかで、そして強い。百田先生は、こんな女性を紡ぎ出すことができるとは。主人公は醜かった。顔だけでなく、傷つけられすぎて、心まで擦れて汚くなった。美しいも醜いも汚いも、本人が責められるべきものではない。彼女は整形という現代のフェアリーゴッドマザーの力を利用して、美しくなる。それも芸術の域まできわめる。踏みつけられ汚れた精神が美しさを取り戻した時、ようやく心の願いが彼女に届く。幼い時の恋を叶えたい、と。そして次々と繰り出す見事な駆け引き。
整形依存症だったとしても、目標に向けて凛とした強さに魅せられ、手助けしたくなった医師の気持ちもよくわかる。秀逸な作品だった。
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絶世の美女の美帆は、かつての醜い顔に莫大な金をかけ、完璧な整形を施した。
そんな彼女が生まれ故郷に帰ってきた理由は…。
人間の嫌な本質をズバズバ突いてくるが、美帆の快進撃が小気味よく、共感できる。後味は悪いが、彼女はこれで良かったと思えた。
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結構好き、久しぶりに読む手が止まらなかった。とにかく読みやすいし長いのにあっという間だった。幼少期、特に小学生の男の子って残酷だよね。自分も言われた言葉に傷ついて泣いて帰った日があったから、余計に感情移入して辛かった。でも主人公がただの可哀想な子じゃなくて結構拗らせてるのも好きだし、いい感じに狂ってて行動が大胆で、読んでてドキドキした。整形の部分は勉強になる。数ミリのズレで人の自分の印象を変えられるの凄い、逆に考えたら私達が持つ人への印象はその数ミリ如きで決まるんだ。そう考えたら恐ろしいと同時にバカみたいに思えてくるな。お店構えてからの、復讐如きみたいなのを淡々とやっていく部分、スカッとするし主人公のスキルが巧みすぎて面白い。物語であって架空の話なのに、上手くいかない人間らしさみたいな、描写が入っってるの凄く好きなんだけど、エピローグはまさにそれ鳥肌たった。ハッピーエンドに見せかけてね。
最後まで面白いなぁ。
多くの部分で、結局世の中顔。と突きつけられる。所々で、顔だけな世の中に落胆する感情になった、まぁ当たり前な事だけど。でもどんなに外見が良くても結局惹かれるのは中の自分自身を見てくれる人であって、その点で性格という面が外見より優れているのかなとも思えた
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おすすめされたので!
勢いがすごい本だった バケモノ扱いされて、整形することにして、なりふり構わずお金稼いで、美しくなって180°見える世界がかわって ひとまず名医すぎて羨ましい あとは身長とスタイルいいのも羨ましい(そこ?)読み進めるにつれて、これどうやって終わるの…?と思いながら読んでましたが、こうやってね〜…最後の方に書いてたけど、醜いまま誰にも相手をされず工場で働き続けるより、初恋の人にまるで別人のような姿になったけど再会できて、こっちでよかった、て言えるのすごいわ 薄皮一枚、それがどれだけ世界を変えるかなんだよねえ これが出版されたときよりさらに美容整形は世の中に浸透していて、プチ整形、なんて言葉があるくらいには整形に対する見方も変わってきてると思う し、美意識とか、女の子全体に可愛くないと、ていう強迫観念みたいなものが浸透してる気もする 和子は極端な例かもしれないけど 気持ちが分かる部分も多くて何回か泣いた 面白かったです
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怖かったけど面白かった。
整形することについての賛否とかそういうことはどうでもよく、主人公の壮絶な復讐劇が、読んでいて不思議と励まされた。
百田さんの作品はこれ以外には読んだことがないので、有名どころはとりあえず全て読んでみたいと思う。
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【フレーズメモ帳】
「そんな機会はありますか?」
「お店では難しいかもしれませんね」
「じゃあ、無理ですか」
「ご自分で無理だと思われたら、無理だと思います」
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結局は女は見た目で、男は体目的っていう話だった
最初、ブスブス連発するから、すごく腹立って読むのやめようかと思ったけど、全部読んでしまった
でも、腹立つわー
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過去の屈辱を忘れられず愛に復讐に命も金も体も使い尽くす。女性を徹底的に見下すという意思がストーリーの裏側でしっかり根付いているので、もう少し面白くなれないままで残念
全文はブログで
www.akapannotes.com
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整形を題材にした内容で読みやすかった。作者が男性だからなのか、美人像や主人公の言葉遣いにちょいちょい違和感はあったけど、ストーリーは面白かった。
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ルッキズムに苦しむ少女が整形を繰り返す。美しい人間には周囲が優しくなるから自然と性格も良くなる、とあって実際主人公も明るくなっていくが、不細工で虐げられても整形を馬鹿にされても負けずにひたすら"美"を追う芯の強さは元から持っていた素晴らしい資質。崎村はそういうところを気に入っていたのだと思うし、風俗にすら雇ってもらえないどん底の時から最後まで人間として寄り添っているのが数少ない救いだった。
初恋の英介に和子としての自分も受け止めてもらって死ねて幸せだったのだろうが、エピローグと「もし一緒にいて、倒れたママさんをほうって逃げたとしたら、そいつは最低の男だよね。」と後味の悪い締まり方。結局英介は不屈の精神で最上級の美を手に入れた未帆が執着するまでもない取るに足らない男だったのに、子供の頃に欲しくて手に入らなかったものだから実物以上の価値に感じたのだろう。恋に狂った女の物語というよりは、傷付いた過去の自分を救済する話に思えた。
Posted by ブクログ
醜さにコンプレックスを抱く少女が美しくなることを夢みて美容整形にのめり込む話。現代社会においてSNSの敷衍が止まることを知らない。若い女性は自分よりも美しい女性を日々目の当たりにすることになり、自分の世間から見た美しさを昔よりも自覚しやすくなった。その中で多くの女性がただうつくしくなるだけのために美容整形をするものは多くないだろう。誰しも何かを手に入れるために。一人の男、名誉、承認欲求、ステイタスetc。主人公は他の女性と一線を画し美しくなることは磨くこと、作品だと考えていた。しかし、最終的には美帆ではなく和として愛されたいという欲望を止められなくなっている。これは、醜い昔の姿を英介にさらけ出すことで美帆として愛されないリスクもあるのにもかかわらず行った行為である。これはつまり主体が最終的に人工的に作られた容姿ではなく自然体の内面を選択したと考えられる。一人の男に1女性として愛されたいという彼女も他の女性と変わらないありふれた女の子だったのである。しかし生まれた時に醜い姿が美しい姿どちらかによってその人の人生のほとんどが決まってしまうこのルッキズムの世の中は非情である。
個人的にはこの本のタイトルの「モンスター」は主体のことを言っているのではなく、ルッキズムが進んだこの世の中、そして顔でしか判断できない我々のことをいっているのだろう。