あらすじ
田舎町で瀟洒なレストランを経営する絶世の美女・未帆。彼女の顔はかつて畸形的なまでに醜かった。周囲からバケモノ扱いされる悲惨な日々。思い悩んだ末にある事件を起こし、町を追われた未帆は、整形手術に目覚め、莫大な金額をかけ完璧な美人に変身を遂げる。そのとき亡霊のように甦ってきたのは、ひとりの男への、狂おしいまでの情念だった―。
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Posted by ブクログ
醜さは人生を歪めてしまうのはあながち間違いではないのかもしれないと思った。ルッキズムが加速する現代に刺さる。周りの環境がいかに大切か、親の声掛けがどれだけ大事かもわかった。なんとも不幸な話だがラスト幸せに逝くことができたのは唯一の救いだと感じた。
Posted by ブクログ
最近の奇形界隈のTwitterを読んでる気分が最後まで続いた。2010年頃もいたのかなあ。
この物語に出てくる男性が顔から入って中身を見るでもなく、最後まで顔と性にしか興味が無い人ばかりで暗い気持ちになった。女性が書いていたのなら人間不信になるほど嫌な性体験をして来たのだろうなと思うが、男性とくると自己投影なのか、それとも物語を進めて主人公の悲劇を際立たせるために誇大化しただけなのか。後者に決まってるな。
友達と感想を言い合う前は、えいすけは最後タブチをベッドに寝かせたので、愛は存続していると思ってた。しかし、本当に愛してるのなら面倒事になるなど置いといて、救急車を呼びわんちゃんの生命にかけると言われて納得した。
Posted by ブクログ
ルッキズムに苦しむ少女が整形を繰り返す。美しい人間には周囲が優しくなるから自然と性格も良くなる、とあって実際主人公も明るくなっていくが、不細工で虐げられても整形を馬鹿にされても負けずにひたすら"美"を追う芯の強さは元から持っていた素晴らしい資質。崎村はそういうところを気に入っていたのだと思うし、風俗にすら雇ってもらえないどん底の時から最後まで人間として寄り添っているのが数少ない救いだった。
初恋の英介に和子としての自分も受け止めてもらって死ねて幸せだったのだろうが、エピローグと「もし一緒にいて、倒れたママさんをほうって逃げたとしたら、そいつは最低の男だよね。」と後味の悪い締まり方。結局英介は不屈の精神で最上級の美を手に入れた未帆が執着するまでもない取るに足らない男だったのに、子供の頃に欲しくて手に入らなかったものだから実物以上の価値に感じたのだろう。恋に狂った女の物語というよりは、傷付いた過去の自分を救済する話に思えた。