百田尚樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日本は戦争に向いていない民族、まさにその通りだと思う。だからこそ、平和憲法があるから平和が保たれてきたと呑気なことを言っていられるのだと思う。百田さんの主張は基本、いつもと同じ。その中でも、自身の著書「永遠の0」の場面を著者自身で解説しながら主張を進めていく部分が興味深い。自身の小説を、著者自らタネ明かしするのはどうかと思う向きもあると思うが、それを犠牲にしてでも言いたいことがあるのだろう。憲法についても、きちんと条文を記入した上で、わかりやすく主張を展開している。この人の著書の好きなところは、非常にわかりやすく、主張が明確なところ。賛否は別として、その部分が好きだ。
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Posted by ブクログ
ネタバレネタバレと感想。映画の方は未視聴です。
私が無知すぎて恥ずかしい事ばかり並べたててしまっているような気がします。どうかご容赦ください。
私にはいつかきちんと勉強をして知っておかなければならないことがまだまだ沢山ある、そんな風に感じる本でした。
本作は、健太郎と慶子、そして読者が、かつて宮部と共に戦った元軍人たちの話を聞くことで「宮部久蔵」という人物を徐々に知っていく、という構成になっています。
2人に会う軍人たちから宮部に対する評価は様々で、彼を心底憎悪している人物もいれば、彼こそ真の英雄だったと褒め称える人もいます。
宮部自らが自分の胸の内を語るような場面は決して多くはないのに、彼らの話を聞いていくうちに少しずつ宮部という男の人となりが見えてくる描写は見事としか言えません。
話を聞かせてくれるかつての軍人たちは、皆、最初から最後まで宮部の話をしているわけではありません。
戦争というものがどういうものであったのか、本当にその時代を知らない若者たちに語り掛けるように懇切丁寧に教えてくれます。
戦闘機の種類から、当時の日本の在り方や世論、当時の日本軍という組織がどういうところであったか……など、本当に色々な事を。
私などは本当に無知なので、最初のうちは正直読み進めるのが大変でした。戦闘機の強さや母艦の性能など、何も知らなかったからです。
本当に恥ずかしいんですが知っている戦闘機の名前は米軍のB29くらいで、零戦の存在さえも知りませんでした。
艦隊に関しても某ゲームや某アニメでそれがモチーフになっているキャラクターがいるんだなあ、くらいの知識で……。
『神風特攻隊』という名称と彼らがどういう部隊だったのかということくらいはさすがに知っていても、特攻が大成功したのは意表をつくことのできた最初の1回のみで、その後は突撃する前に米軍からまるでゲームのように撃墜される機体の方が圧倒的に多かったという事も、ただ敵に体当たりするためだけに作られた人間爆弾『桜花』の事も、何も知りませんでした。
それらの説明も交えながら宮部の思い出話を聞かせてくれるおかげで、私も慶子や健太郎のように“宮部”について深く知っていくことが出来たように思います。
第五章で井崎の話を聞いている辺りからはもうすっかり宮部久蔵という人物が好きになっていたので、彼らの口から宮部を悼む言葉を聞いたり、彼が「妻子の元に帰るまでは絶対に死なない」と語っていたという話を聞くたびにつらかったです。
第十二章は最初から最後まで号泣してしまいました。
どれだけ他人から馬鹿にされ蔑まれ罵られようとも、「妻子の為に絶対に生き延びる」とずっと誓っていた宮部は、終戦の1週間前に特攻隊として出撃し未帰還となります。
この頃は「全機特攻」という空気ができていたという事でしたが、特攻隊に志願するか否か何度聞かれても絶対に首を縦に振らなかった彼が無理矢理に出撃隊に選出されるという事は有り得るんでしょうか。
(そもそも、恐らく史実では 特攻隊に志願しません と正面切って堂々と言う事の出来る軍人など恐らくいなかったのでしょうが)本作の中での宮部は特攻を拒み、現に最後の出撃までは特攻隊に選ばれてはいません。
単に彼の飛行技術が優れていたから……というのもあるかもしれませんが、結局、さいごに宮部は自分の乗るはずだった飛行機に不調があることを見抜き、それに乗れば助かるかもしれないという事を知りながら、その機体を大石(健太郎と慶子の現在の祖父)に託して不調の無い機体で敵へ特攻していったことから私は この時の宮部は自ら特攻隊に志願していたんじゃないかな……と勝手に思っています。
宮部自身からこの時の心情や出来事が語られる場面はなく、どれも周りの印象や推察によって現代に形を成した彼の最後の出撃への記憶。
だからこれも、私1人の勝手な想像にすぎませんが。
あれだけ生に執着していた彼が、今までに散々地獄の戦場を生き抜いてきた彼が、神風特攻隊という作戦によって心を病んでしまったのかと思うと無念でなりません。
敵部隊の元まで特攻隊を護り切れても、護り切れなくても、どちらになっても確実に自分の目の前で散っていく多くの戦友たちの姿に「自分だけが生き残るわけにはいかない」と、最後の最後で思ってしまったんでしょうか。
第七章で谷川に「もし特攻を命じられたらどこかに不時着しろ」とまで言っていた宮部のことだから、実はどこかの島に不時着して生き延びていたりしないだろうか……なんて、そんな期待を少しだけ抱いてしまっていましたが、エピローグで打ちのめされました。
宮部は見事に敵戦艦に特攻を果たしますが、彼の抱えた爆弾は不発に終わり、彼の体は機体と共にバラバラになってしまったという事が エピローグにおいて当時その戦艦に乗っていた米兵の口から語られます。
彼の最期はそれはそれは立派なものだったんでしょう。
だけど私はやっぱり、宮部に生きて妻子の元へ帰って欲しかった。
この話に出てくる宮部のような男(特攻に志願しない、大っぴらに生きたいと主張するという点では無く 御国の為にと叫びながらも心の底では「生きて帰りたい」と願っていた男たち)は、実際に戦争によって命を落とした兵隊たちの中にもきっと居たのではないかと思うとつらくて、ただただ悲しかった。
本当に誰にも悲しまれずに、自分自身も心の底から国の為に殉職する事に喜びを覚えて死んでいった者が果たしてどれだけ居たんだろう。
戦争に参加して散ってしまったことによって、今現在はもう誰の記憶の中にも残っていない人も、きっと沢山いるんだろうと思うと悲しくて仕方がない。
彼らがいたおかげで今現在の日本があるんだと頭でわかってはいても。
生まれた時代や感性は違っても、現代を生きる人間と同じ形をして思考して生活をしていた人間が本当にただの消耗品のように使われていた時代が確かにあったことを、せめて私が死ぬまでの間、私の心の中に留めておこうと思っています。
この先自分が無事にお年寄りと呼ばれる年齢まで生きることが出来たとして、その頃の日本や世界がどうなっているのか、今考えたってわかりっこない話ですが、どうか今よりも平和で穏やかな世界であってほしいと切に願います。 -
Posted by ブクログ
【本の内容を一文で】
他人は所詮自分以外にはあまり興味なし、だから他人の事は適当に受け流す「免震構造」になりましょう!
【内容まとめ】
1.現代の日本は「地上最高の楽園」!なのになぜこうも幸福ではなさそうなのか?
2.我慢をしすぎないこと!弱音を吐いたり愚痴や悪口を言って適度に抜かないと人は潰れる!
3.他人の悪口は陰湿にではなく、笑い話として言いましょう!
【感想】
「好きなことをしろ、何かを恐れて我慢なんかするんじゃない」それが本書の大きなテーマ。
今まで読んできたような、「自省をすることで自律を高めよう」というような高貴なテーマとは180度ちがう。
パンチが効いていてとても面白い内容だったし、凄く納得できる反面、鵜呑みにしたら社会的に生きて行けない危険性も秘めている気がする。
自省しすぎるのは確かに良くはないが、開放的になりすぎるのも良くない。
要するに、生きていくにはバランスが大切なのだろう。
聖人君子になりすぎずに息抜きしつつ、自由で開放的になりすぎないように節度を持って生きる。
それが一番無難だろう。自分は百田尚樹にはなれないのだから。
この本で学んだこと、参考にしたいことは、以下の2点。
①聖人ではないのだから、我慢をしすぎず、抜くところは抜いてイイんだよ!
②人間関係なんて気にしすぎるな、他人は思った以上に自分に興味がないのだから
「永遠の0」「海賊と呼ばれた男」も最高だが、裏側でこういうパンチの効いた本を書けるなんて・・・
やはり百田尚樹は最高だね。
【引用】
p14
・人は自分が思っているよりも強い
p17
現代の日本は、人類が何万年も追い求めてきた「地上の楽園」を実現させた世界!
にも関わらず、現代人を見てると少しも幸福そうに見えない。この世界において人間関係なんぞに怯えるのは無駄としか言いようがない!!
p23
会社で出世していくというような事にまるで関心がない人間になりました。私にとって一番大切なのは家族であり、仕事は家族を喰わせていくためのものにすぎません。
p50
・金属疲労を起こすな
→無理に我慢せず、すぐにへこんで弱音を吐いて、息抜きをすること
→メンタルを免震構造にすること
p91
・心を壊すのも立て直すのも自分
ある環境がその人にとっては耐えられないほど辛いものであっても、同じ環境で機嫌よく暮らしている人はいくらでもいます。
つまり、その環境が人にとってどういうものであるかの絶対的な基準はないのです。
すべてはその人の受け取り方次第!
心を壊すのも自分なら、それを立て直すのもまた自分だということ!
p97
多くの人はプライドを傷つけられて退職するようです。
プライドって何でしょう?
p99
・人間の耐久力には限界がある
「本当に嫌だ」と思えば、とっとと逃げるのが良い。1番いけないのは、自分を騙し騙し頑張ること!
自分優先、会社なんて所詮他人のもの!
いざとなれば人間関係なんか全部ぶっとばしてしまえるだけの「メンタルの強さ」を持ちましょう。
p109
・橋下徹流バッシングの受け流し方
「木星から望遠鏡で地球を眺めてみたら、僕の言ってる事なんか全然どうってことないでしょう。」
「周囲を気にして言いたいことを言えない人は、もしかして自分を特別な人間と考えているんじゃないでしょうか?」
「自分なんか所詮たいしたことのない人間だと割り切れば、何を言ってもどうってことないと思えるはずですよ。」
p112
・「雄弁は銀、沈黙は金」←それって自信がない人の言い訳?
有言実行には大変な勇気がいる。言い換えれば、背水の陣に自分を追い込むことに似ている。
ただ大きな目標があるなら、不退転の覚悟で臨むつもりなら、敢えて背水の陣になることも1つの方法。
p116
・お世辞くらい上手に言え
p121
・他人の悪口は大いに言うべし
美学に沿って我慢すると、ストレスたまって早死する…
互いに大声で笑いあって言えるものが理想的な悪口!悪口は健康的!
聞く相手を面白がらせる「芸」にすること!
悪口言わない人は大抵が偽善者! -
Posted by ブクログ
【文章】
とても読み易い
【気付き】
★★★★・
【ハマり】
★★★★★
【共感度】
★★★★★
日本は某国に対して、近代国家としてのインフラを整備してきたというのに、かの某国は未だに有りもしない事等に対してブツブツ文句を言ってくるのは、一体どういう了見なのかと思っていたが、百田氏の意見を読んで、なるほどと思った。
やったことの内容がどうであれ、相手が望んでない事を押し付けるのは確かによくない。相手のレベルに見合わない行為なら、なおさら。
「○○しない主義」は欲望の裏返しという話は、笑えた。
百田氏には今後もこの調子でガンガンやっていって欲しい。 -
Posted by ブクログ
平和とは戦争を知らずに語れるものではない。そして戦争を知るとは実際に戦うことや空爆に遭うことではない。それをわからない自称論客が日本には多すぎる。今まで人類が様々な形で社会というものを構成してきて、平和を祈らなかった、平和でない状態を祈った時などない。しかしいつもそのような祈りは無残に打ち砕かれる。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ、というのは鉄血宰相ビスマルクの言だが、本書はまさしくこれが正しいことを訥々と語る。歴史的に「平和」とされたパクス・ロマーナやパクス・ブリタニカ、そしてパクス・アメリカーナはいずれも圧倒的な軍事力によって為されたもので、これが崩壊した後には例外なく戦火が広がった。三度あったことが四度目に起きないと言う論拠も示さずに、ただ祈っているだけのイデアリズム的平和主義者とは一線を画すリアリズム的平和主義が必要だと訴える名著。
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Posted by ブクログ
日本にとっての戦争と平和です。おふざけはほとんどありません。大真面目な内容で私の好きな本になりました。
抑止力と集団的自衛権について、とてもわかりやすく書いてありました。
永遠の0に関して著者としての気持ちが書かれているところは泣けました。
第1章は長いですが、とても後半に効いてきます。大事なのでじっくり読んで後半を読むとより楽しめます。
「永遠の0」、「海賊とよばれた男」、「カエルの楽園」はもちろんですが、「大放言」や「ゼロ戦と日本刀」という渡部昇一さんとの対談本と合わせて読むと更にこの本を楽しむことが出来るのでオススメです。
この本の最後に百田尚樹の本ということで、フェルトゥナの瞳が紹介されてます。お話としてとても面白くラストまで一気に読める作品でこちらもオススメです。