百田尚樹のレビュー一覧
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「宦官」「纏足」「人肉職」「凌遅刑」「大量虐殺」などのグロイ描写が満載で、著者本人もご飯が食べられなくなるので責任は取れないという注意書き。更には、インターネットを調べれば画像も出てくるが要注意と、まるでそれを促すかのような記載に好奇心赴くまま検索してしまい、後悔。しかし、まあ、こういう文化もあるのだろうなと案外寛容な態度でいられる新たな自分を発見。怖いもの見たさで楽しんでしまった。
批判するだけではなく、とことん調べて細かく記載してくれるのは著者の良い所。科挙の制度については、かなり詳しくわかる。超難関のスーパーエリートという感じだが、生産性という観点で意味があったのかは不明だ。現代社会の -
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「百田尚樹vs橋下徹」の勝負の行方はどちらでも良いし、私にとっては、両者ともそれなりに清潔感も品も無いオジサンで、主張が強くて、面白い生き物、みたいな感覚である。本書でも百田尚樹の下品なSNS口撃が続くが、思いの外!?勉強になるし、口汚い攻防を見ていると、それなりに両者の論理やディベート術、核心とする部分が見えてきて二度美味しい。「そこまで言って委員会」を本で読む感じにも近いかも。
具体的な収穫として、本書を読めば、靖国問題に特別詳しくなれる。それは両者が必死に相手の粗探しをしながら、論争を広げ、深め、迂回したり飛び攻撃を放ったりとあの手この手を使う度に、そんな考えもあったか、と読み手は知る -
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ネタバレ初見の衝撃は和らいでいましたが、面白かったです。
ウシガエルは中国と仮定して、南シナ海問題を暗喩し、南の崖からウシガエルが来るのは北朝鮮のミサイル、ウシガエルやヌマガエルの移住は移民問題、というより日本だと外国人留学生の問題か。ウシガエルの残虐行為はウイグル人迫害に似ていると感じました。
やっぱり良くも悪くも、日本は戦争の悲劇を美化しすぎているのかもしれないですね。確かに戦争は良くないし、原爆も落とされて苦しい思いもしました。敗戦国としての処遇も受けました。では、なぜそんな事をしたのか。祖国を守るために戦ったという気持ちが消え、やってはいけないことをしたということだけが強調されており、なん -
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スズメバチの一生を描いた小説ということで、あまり食指が動かず、ずっと読まずにいた小説だけど、想像していた内容とは違いとても感動した。
もっと淡々とした昆虫記のような本を想像していた。
物語の主人公は、スズメバチの中でも最強と言われるオオスズメバチのメス。オオスズメバチは女王蜂を筆頭に巨大な帝国(巣)を築き上げ、ワーカーと言われる無数のメスバチ達は巣を大きくするため、女王蜂が産む沢山の妹達を育てるために日夜働き続ける。
その生命は長くて30日間というから驚くほど短い。
主人公のマリアもオオスズメバチのワーカー。自分の役目に誇りを持っているが、外部の虫から、恋も知らず、子も産まず、何のために生 -
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幼少期の虐待によるショックから身を守るために別の人格を作る、作らなければ身が持たない。
これが多重人格者の成り立ちであり、普段普通に生活できている人が理解しなければいけないポイントであると学んだ。最初は各々の人格ごとにそれぞれオリジナルの別の部分を担うために生まれ、その後別々に分化していく。
個人的にはあまり恋愛パートに感情移入することはなかったが、多重人格者というフィクションのようであり、現実にいないともいえない存在を上手く描写してくれたと感じる。
自分の性格の多様性とは根源的には別で、しかしどこかでは重なる部分があるという区別が絶妙にされていて読みやすさがあった。 -
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今まで読んできた本の中で『永遠の0』はトップ3に入る。あまりにもインパクトが強すぎて読み返せないどころか映画も観ることができない。底知れぬ悲しみと煮えくり返るような怒りを覚えた作品だった。その後も百田作品は複数読んでいるが、つまらなかったものは1つもない。すべて星4以上。なので好きな作家トップ3にも入っている。
その百田氏が新党を立ち上げたというので、同書を読んでみた。ちなみに私は主要な新聞をすべて定期購読したうえで、20年近く朝日新聞を読んでいる。
それでも同書の内容の大部分は共感した。以下印象に残っていること。
・LGBT法によって自称女性の男性が堂々と女子更衣室に入って来られるようにな