百田尚樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
影法師
著:百田 尚樹
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**あらすじ**
「どんなことがあっても貴女(おまえ)を護る」――
友はなぜ不遇の死を遂げたのか。涙が止まらない、二人の絆、そして友情。
頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男が、なぜ無念の死を迎えたのか。
下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた勘一は、竹馬の友・彦四郎の行方を追い、二十年前の出来事へと想いを馳せる。
なぜ彼は「卑怯傷」を負ったのか? その真相が明らかになったとき、男の生き様と友情の深さが胸を打つ――。
単行本未収録、幻の「もう一つの結末」が巻末袋とじで収録。
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**感想**
百田尚樹さんの作品には、どれ -
Posted by ブクログ
この主人公は、魅力的なのだ。美しい。したたかで、そして強い。百田先生は、こんな女性を紡ぎ出すことができるとは。主人公は醜かった。顔だけでなく、傷つけられすぎて、心まで擦れて汚くなった。美しいも醜いも汚いも、本人が責められるべきものではない。彼女は整形という現代のフェアリーゴッドマザーの力を利用して、美しくなる。それも芸術の域まできわめる。踏みつけられ汚れた精神が美しさを取り戻した時、ようやく心の願いが彼女に届く。幼い時の恋を叶えたい、と。そして次々と繰り出す見事な駆け引き。
整形依存症だったとしても、目標に向けて凛とした強さに魅せられ、手助けしたくなった医師の気持ちもよくわかる。秀逸な作品だっ