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Posted by ブクログ
戦争と平和
著:百田 尚樹
出版社:新潮社
新潮新書 731
おもしろかった
本書は、メーキング「永遠の0」というか、日本教のテキストというか、途中で、山本七平の名前が頭に浮かんできました。
大東亜戦争を扱ったものであり、太平洋戦争ではありません。大東亜戦争とは、日本からみたものであり、名目は、東亜の民族を解放するための戦いであった。一方、太平洋戦争とは、GHQから与えられたものであり、連合国の視点からみたものです。
まえがきは、日本は本当に平和なのかという疑問が提示される
確かに、竹島を韓国に取られ、北朝鮮には、同胞を拉致され、今また、中国からは尖閣列島を狙われています。
氏の提示する内容は、「日本人は戦争に向いていない民族である」ということと、「日本人は戦争を理解していなかったのではないか」ということです
戦争という極限状態に置かれると、その民族の長所と短所が、極端な形で現れる
■戦闘機の比較
ゼロ戦
・直線がほとんどない、カーブばかりからできた機体の戦闘機
・なによりも優れた戦闘機をつくる
・日本的モノづくりの精神
・防弾能力にほとんど配慮されていない
グラマン
・直線ばかりの戦闘機
・なぜか、素人でも作れるように設計されている
・大量生産を前提としている
・機銃掃射をうけてもパイロットを守り抜く、頑丈な機体
なぜなら、日本には、「盾の思想」がない
わるいことを口にすると、そうした事態を引き寄せてしまう
これを「言霊信仰」という
だから、日本人にとって、撃たれても飛び続けるのではなく、撃たれないようにするが正しい
■パイロットの用兵
・日本では使い捨て、熟練者はこきつかわれて摩耗していくので、熟練パイロットがいなくなっていく
墜落しても、落下傘の装備はなく、海に落ちても救助されることもない
・一方、米軍は、人を守る。育成するのは大変だし、帰還すればどこが悪かったのかが、分かり改善ができる
落下傘は標準装備、展開エリアには、潜水艦を配備していて、回収を行う
■石油の確保について
・せっかく、油田を抑えたのに、日本本国には持ち帰ることはできなかった。
・それは、輸送船を軍艦でまもらなかったから、だから、米軍に撃沈されている
・現地で石油の精製もしなかった
・なぜなら、兵站という考えがなかったから、物資の確保や輸送は民間の仕事であり、軍人の職務ではない
■兵站の欠如
・2週間の作戦行動には、きっかりと2週間分の食料しか配布しなかった
・だから、ガダルカナルは、餓島になる、インパール作戦も死者の大半が餓死になる
・それもこれも、日本教には最悪を想定するという思想がないから
■永遠の0を書いたのはなぜ
・それは、昭和の「壬生義士伝」を書きたかったから
・滅んだもの、滅びゆくものへの、氏としての追悼だったからなのでしょうか。
目次
まえがき
第1章 ゼロ戦とグラマン
第2章 『永遠の0』は戦争賛美小説か
第3章 護憲派に告ぐ
ISBN:9784106107313
判型:新書
ページ数:224ページ
定価:800円(本体)
2017年08月20日発行
2017年08月30日3刷
Posted by ブクログ
とてもわかりやすく日本と戦争の位置付けを語った本です。
世界で唯一の被爆国日本。その中でたった二箇所の被爆地広島と長崎。
長崎に暮らす私は8月9日という原爆投下の日は必ず登校日で平和学習を受けてきました。少なくとも毎年、戦争の犠牲になった方のことに思いを馳せ、平和を祈るそんな少年時代でした。
進学のため、大阪に出た時にそんな登校日はないことを知った時はビックリしました。
ただ私が子供の頃に学んでいたことは戦争を始めた私たちが悪いという自虐史観によってなされていたことも本書を通して知ることができました。
外交のためにも、自分の国を自分たちで守るためにも憲法の改正は必要という認識になりました。
様々な考え方もあると思いますが、今後の日本を考える上で無関心ではいられないことを考えさせられる良書です。オススメ!
Posted by ブクログ
日本は戦争に向いていない民族、まさにその通りだと思う。だからこそ、平和憲法があるから平和が保たれてきたと呑気なことを言っていられるのだと思う。百田さんの主張は基本、いつもと同じ。その中でも、自身の著書「永遠の0」の場面を著者自身で解説しながら主張を進めていく部分が興味深い。自身の小説を、著者自らタネ明かしするのはどうかと思う向きもあると思うが、それを犠牲にしてでも言いたいことがあるのだろう。憲法についても、きちんと条文を記入した上で、わかりやすく主張を展開している。この人の著書の好きなところは、非常にわかりやすく、主張が明確なところ。賛否は別として、その部分が好きだ。
Posted by ブクログ
平和とは戦争を知らずに語れるものではない。そして戦争を知るとは実際に戦うことや空爆に遭うことではない。それをわからない自称論客が日本には多すぎる。今まで人類が様々な形で社会というものを構成してきて、平和を祈らなかった、平和でない状態を祈った時などない。しかしいつもそのような祈りは無残に打ち砕かれる。愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ、というのは鉄血宰相ビスマルクの言だが、本書はまさしくこれが正しいことを訥々と語る。歴史的に「平和」とされたパクス・ロマーナやパクス・ブリタニカ、そしてパクス・アメリカーナはいずれも圧倒的な軍事力によって為されたもので、これが崩壊した後には例外なく戦火が広がった。三度あったことが四度目に起きないと言う論拠も示さずに、ただ祈っているだけのイデアリズム的平和主義者とは一線を画すリアリズム的平和主義が必要だと訴える名著。
Posted by ブクログ
日本にとっての戦争と平和です。おふざけはほとんどありません。大真面目な内容で私の好きな本になりました。
抑止力と集団的自衛権について、とてもわかりやすく書いてありました。
永遠の0に関して著者としての気持ちが書かれているところは泣けました。
第1章は長いですが、とても後半に効いてきます。大事なのでじっくり読んで後半を読むとより楽しめます。
「永遠の0」、「海賊とよばれた男」、「カエルの楽園」はもちろんですが、「大放言」や「ゼロ戦と日本刀」という渡部昇一さんとの対談本と合わせて読むと更にこの本を楽しむことが出来るのでオススメです。
この本の最後に百田尚樹の本ということで、フェルトゥナの瞳が紹介されてます。お話としてとても面白くラストまで一気に読める作品でこちらもオススメです。
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