高山真由美のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
最近にわかにはまっているフレドリックブラウンの短編集。
各短編をコースになぞらえ、オードブルから始まり食後のコーヒーで締めるフレドリックブラウンのフルコースが味わえるという美味しい1冊でした。
以下お気に入り作品。
「殺意のジャズソング」
友人と中古車販売業を営む主人公。ある日友人が何者かに暴行される事件が起こり、犯人の目星がつかないまま、今度は昔の音楽仲間の一人が殺される。
最後のオチが予想外だった。信頼できない語り手。
「死の10パーセント」
俳優崩れの主人公がとあるきっかけで出会った男にマネジメントされトントン拍子にスターへの階段を上っていく。男との約束は、すべての10%を取り分とし -
Posted by ブクログ
ネタバレ『私たちは子どもに何ができるのか』(ポール・タフ)メモまとめ
◎感想
・非認知能力を伸ばすには環境に働きかけるべき
・「良い先生」とは何かを考えた。これまでは優しくて真摯な先生という感覚だったが、「成績を伸ばすことが得意」「非認知能力を高めることが得意」等「良い先生」にも色々な種類がある。自分が求めるものは何なのかを具体化する必要がある。
・この手の紹介本は海外>日本という構図での紹介が多いが、本書の中では「数学授業時のアプローチ」で日本>アメリカの事例が出ていた。自身も思い返せばそのような授業を受けていたことを思い出した。
◎まとめ
【貧困と非認知能力】
◯ 日本では貧困問題を -
-
Posted by ブクログ
ミステリ作家のシャンクスは「事件を解決するのは警察だ。ぼくは話をつくるだけ」という持論を持っているのだが、事件の方がシャンクスを逃がしてくれない。これは些細な違和感から大きな犯罪を炙り出したり、殺人事件に巻き込まれたりと、何かと忙しい彼の日常生活を綴った連作短編集である。
まず本書が“持ち込み”スタートの出版ということに驚かされる。見つけて翻訳出版に持ち込んでくれた訳者には感謝しかない。シャンクスという癖の強い人物を生き生きと表現し、物語に彩りと独特な香りを与えてくれたように思える。
短編同士の時間の流れは極端にスピーディーでもスローでもなく極々自然に動いているため、知らないうちに売上が逆転 -
Posted by ブクログ
この本は「成功する子失敗する子」っていう超有名な本の著者の最新刊。教育大学で教育について日々学んでるけど、子どもについてもっと知識をつけていかなあかんなーと思った一冊。
この本はアメリカの子どもについて書かれてて、主に貧困による教育機会の格差について深く書かれてる本。自分は当たり前に教育を受けられる環境にあって大学まで進学させてもらってるけど、育った環境ってほんまに大切なんやなって実感させられた。
ここでは幼少期に親がどれだけ子供への関心を向けられたかによって子供の発達への影響に大きな差が出てくるって書いてて、自分が親になったとき、どれだけ子供に関心、愛を向けることができるんやろ、って -
Posted by ブクログ
親(特に母)の愛情、家庭環境の経済状況で、将来の成功や失敗は、ある程度決まってるという話かな。
幼少に多くのストレスを受け続けると勉強は出来るようになっても、中退やドラックで人生があらぬ方向に行ってしまう可能性が高くなること。認知スキルより非認知スキルが、人生に大きな幸福度を与えることが、多くの事例とともに紹介されている。
気質、性格を表す指標として、やり抜く力、自制心、意欲、社会的知性、感謝の気持ち、オプティミズム、好奇心が挙げられる。
親ができることとしては、
子供の反応や訴えに、しっかりと受け答え愛情を持って接すること
子供がストレスをうける環境を極力なくすこと
失敗から何かを学ばせ -
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ・あらすじ
イギリスのランディ島が舞台。
海岸で発見された男性の死体。アル中無職ホームレスだったその男性は死の直前にダウン症女性との謎の交流をしていた。
社会的弱者である(になる)人々の問題なども描かれている社会派ミステリー。
・感想
主人公のマシューが内省的なのに加え事件の概要や書かれる風景描写なども合わさって全体的に物静かな作品だった。
皆それぞれ日々の生活で苦しみ、悩んでて謎解きよりも人物描写がメイン。
マシューとパートナーのジョナサンペア好きだったけど、とにかくルーシーの明るさがこのどこか陰鬱で物静かな作品に華を添えてた。
中盤までジョナサンが黒幕かもしれない…って穿った読み方して