高山真由美のレビュー一覧

  • ローンガール・ハードボイルド

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    読んでいて、胸が詰まってくる。
    なによりも愛している妹を殺した母の元恋人に、自らの手で裁きを与えるためのセイディの追跡行。行方知れずとなった彼女を探すラジオDJの制作したドキュメンタリー番組が交互に挟まれ、事件の背景が徐々に明らかになっていく。弱いものが守られることのない場所。弱いものの口が塞がれる場所。そこで、塞ごうとする手を押しのけようとする物語だ。訳者あとがきにもあったけれど、こういう物語が増えていると思う。立ち上がり方はいろいろな形があるんだな。

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    2021年03月08日
  • 日曜の午後はミステリ作家とお茶を

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    そこそこ名の売れた?推理小説家、レオポルド・ロングシャンクス。
    妻のインタビューに付き添った喫茶店の窓から、とある立食パーティーの会話から、タクシー運転手の相談で、シャンクスは謎や事件に巻き込まれて、解決してゆく。14話が詰まった短編集。
    殺人事件、ポニー誘拐、特殊詐欺、強盗、それぞれがコンパクトに語られて、最後にニヤリとして終わる。
    「事件を解決するのは警察だ。ぼくは話をつくるだけ」なんて言いつつ、警察に助言したり。
    50代の余裕を見せつつ、作家仲間へは皮肉な視線をむけて、妻の顔色を伺うシャンクスがリアルで、アメリカの作家の私生活が垣間見えるのも面白かった。
    一話一話の最後にある作者のあとが

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    2021年02月20日
  • 怪奇日和

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    ネタバレ

    邦訳タイトルは「怪奇日和」だが、収録4作品はどれもホラーと呼ぶ類のものではなく、ファンタジー、サスペンス、SFにミステリーといった趣き。
    「こめられた銃弾」はアメリカならではの銃問題が題材とされており、映像作品を観ているような気分で読み進めることができるが、あまりにも胸糞悪い結末になかなかの衝撃を受けた。
    不思議な雲を舞台に、1人の青年が来し方を振り返って見つめ直し、呪縛から卒業して再生を遂げていく物語である「雲島」は、爽やかな成長譚として気持ちの良い読後感を得ることができた。

    収録順(特に頭に持ってくる作品)については、これで良かったのかどうか、ちょっと微妙な気がしないでもない…。

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    2021年01月17日
  • ハーレム・チルドレンズ・ゾーンの挑戦――貧乏人は教育で抜け出せるのか?

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    本人が書いたものではなく、著述家の聞き書きである。訳者の説明がないのも珍しい。大体の試みはわかる。話として読むにはいいが、卒論では参考文献にはならず、この本で言及していた人の論文を見るしかない。教育実践を著述家がわかりやすく本にまとめたもの、と考える方がいい。ヘッドスタート計画で実施したセサミストリートのようなデータは全く使っていないので、話だけである。

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    2020年11月04日
  • 日曜の午後はミステリ作家とお茶を

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    ミステリー作家が主人公のミステリー小説短編集。

    一つ一つの物語が短いので、読みやすいです。また、主人公が「俺が俺が」と言うタイプではなく『ミステリー作家は文章を書くのが仕事で、事件を解決するのは仕事ではない』と言うタイプであるところも、面白いところです。それでも、なんだかんだ言って、事件解決に関係してしまうんですけどね。

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    2020年09月28日
  • 成功する子 失敗する子 ― 何が「その後の人生」を決めるのか

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    洋書らしい内容と構成というか
    ちょっと最初読みにくさを感じました

    でもエビデンスがたくさん
    メンタリストDaiGoさんオススメ本ということで納得


    結局はストレスから遠ざけ守り
    安定した愛情深い関係を築くこと
    やり抜く力や自制心は失敗を通して手に入れる
    子供の能力を信じ受け止めてあげる
    チャレンジさせてあげる

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    2020年09月19日
  • サイレント・スクリーム

    nao

    購入済み

    子供に限らず、虐待のニュースは辛すぎるのでいつも見ないようにしているので、辛かったです
    でもこの小説に出てくる虐待はかなり抑えて書かれているんですよね…
    なので謎が解けた時は、ああ!と声を出してしまいました

    キム警部は刑事としてはかなり優秀ですが、事件を解決出来ればどんな事でもやっても構わないし自分なら許されると考えて、部下や周りの人々の事を考えないので、私は好きになれませんでした

    シリーズ物として書かれているからか、今回はキム警部については詳しいですが、他の人は割とおざなりというか、サラッと紹介されているので(私だけかもしれませんが)出てくるたびにこの人は誰だっけ?勤務態度に

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    2020年09月11日
  • 成功する子 失敗する子 ― 何が「その後の人生」を決めるのか

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    どんな子が成功するのか、きちんとした研究結果やそれを証明するような事例をもとに考えていく本。
    学力をアップさせるような仕組みがある学校でも、卒業後には大学を中退してしまうなど、うまくいかないケースの多い学校もある。
    大事なのは「これをやれば学力がつく」という仕組みの中での教育より、「やり抜く力」や「逆境を乗り越える力」のような非認知能力。
    どうすれば非認知能力を高める教育になるのか、正解はわからないけど、紹介された事例の中にヒントはあると思った。
    子どもをもつ親御さん、教育関係者は必読書かも。

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    2020年07月13日
  • 休日はコーヒーショップで謎解きを

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    前作が面白かったのでハードルが上がっていた可能性もある。
    が、それにしてもあまり面白さを感じられなかった。

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    2020年06月21日
  • 日曜の午後はミステリ作家とお茶を

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    推理小説作家自身が主人公となって、自分の身の回りで起こった事件や謎を推理し、解決していく内容で、結構面白く読めた。短編集で気軽に読めるのもいいし、1作ずつ著者自身の解説が付いているのも面白い。

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    2020年05月18日
  • 休日はコーヒーショップで謎解きを

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    ネタバレ

    短編集。実家の本棚にあったものを拝借。

    『ローズヴィルのピザショップ』招かざる客にローズヴィル流のおもてなし。愚痴っぽいおばあちゃんに酔いどれおっさん、ピザ屋の夫婦で立ち向かうのが面白い。

    『列車の通り道』生き別れになった兄はなぜ会いにきたのか。さり気なくクソ里親に天罰が下ってくれてよかった。

    『共犯』刑事さんカッコいい、こういう話好き。

    『消防士を打つ日』胸熱。過去の話も良いし、現在の終わりもいい。息子は1967年当時の僕と同い年だった。
     
    『二人の男、一挺の銃』これ最後に悪側が勝つの?リチャードによって告発は上手くいくの?心配。

    『赤い封筒』面白くなかった。詩とかいる?

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    2020年05月16日
  • 休日はコーヒーショップで謎解きを

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    【収録作品】ローズヴィルのピザショップ/残酷/列車の通り道/共犯/クロウの教訓/消防士を撃つ/二人の男、一挺の銃/宇宙の中心(センター・オブ・ユニバース)/赤い封筒

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    2020年03月06日
  • 休日はコーヒーショップで謎解きを

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    様々な空気感の短編を読める贅沢な一冊でした。
    あまり界隈に明るくないので具体的なことは言えないのですが、これからミステリーを読んでみよう! 短編に触れよう! というかたもとっつきやすいのではないかなと思います。
    一編ごとにあとがきが書かれているのも興味深く、とても参考になります。
    個人的には「残酷」「共犯」が好みでした。

    あとは個人的な感想ですが、短編集にあまり馴染みが無いためか、少し物足りなさを感じました。
    自分ならもっとこうするのに!
    ああするのに!
    という感じです。
    読者として未熟だなと痛感した次第です。

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    2020年03月04日
  • 休日はコーヒーショップで謎解きを

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    短編集。ミステリにとどまらず、アクション、サスペンスなど、さまざまな物語がつまったお得な一冊。個人的には「共犯者」が好きかな。

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    2020年01月31日
  • 休日はコーヒーショップで謎解きを

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    邦題や装丁が「狙ってんな〜」感はありますが、それにハマった私は良い読者だと思います(?

    短編の醍醐味を堪能できる短編集です。コージーから本格物まで、多様なミステリをライトに楽しめるのが嬉しい。



    【内容まとめ:頑張った】

    ◉ローズヴィルのピザショップ…田舎町のピザショップに、強面の2人組がやってきた。チップもオーダーも気前の良い彼等に、オーナー夫妻も警戒心を解いたある日、事件が起こる。

    ◉残酷…暗殺者コイルの不運なる一日。

    ◉列車の通り道…つまらない喧嘩で逮捕された男に面会に来たのは、幼い頃に生き別れた兄だった。長い年月を経て、彼はなぜ男に会いに来たのか?

    ◉共犯…保護観察中の男

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    2020年01月31日
  • 日曜の午後はミステリ作家とお茶を

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    ミステリ作家が主人公の短編集。
    盗難や殺人などの事件もあるが全体的にユーモア溢れる雰囲気で、一編が短いこともあって軽く読める。作家同士のやりとりなども楽しい。

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    2020年01月09日
  • 私たちは子どもに何ができるのか ― 非認知能力を育み、格差に挑む

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    今流行りの!?子どもの「非認知能力」を高めるにはどうしたらよいのか?について、切り込んだ教育本。

    読んでみて初めて知りましたが、
    著者は貧困層の子どもたちをいかに救うか、に関心があるようです。
    日本にももちろん、貧困層の子どもたちはいるのは事実ですが、
    おそらくアメリカほどではなく(アメリカは貧富の差が激しいので)、
    貧困層をいかに助けるという点において関心がある人は、
    (日本には)そこまでいないのではないかと思います。
    (世界レベルでは、こちらの方が大事なテーマではあるのですが。)
    とは言え、貧困かそうでないかは別にして、
    子どもの「非認知能力」をいかに高めるか?というテーマには、
    多くの

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    2022年02月04日
  • 成功する子 失敗する子 ― 何が「その後の人生」を決めるのか

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    ネタバレ

    成功する子と失敗する子では何が違うのか?

    結論は親による影響の高さ、勤勉性、知能、誠実さなど内面の重要性を高く支持している。

    ではどのようにの子供を育てていくべきか

    例として
    母親は親身に子供に接することで子供の非認知能力を伸ばすことで後にも成功するための能力をつけさせることを大切にしなければならないと唱えている。

    要約すると
    子供の発達に最も重要なのは最初の数年のうちにどれだけ沢山の情報を脳に詰め込める ではなく「気質」つまり粘り強さや自制心、誠実さ、物事をやり抜く力、自信などを伸ばすために手を貸せるかどうかということである。

    個人的にまとめるとこうなるが、本としては構造が複雑でか

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    2019年12月10日
  • 成功する子 失敗する子 ― 何が「その後の人生」を決めるのか

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    非認知的スキルは、社会でより良く生きていくために大事なものらしいです。粘り強さや自制心、やり抜く力、好奇心などの気質。で、それは環境によって育まれるが、具体的にどうしたらいいのかは書かれていないので、大事なんだなと思うだけで終わってしまいました。

    努力は才能だと思ってたけど、これが非認知スキルということなのかもしれないと思いました。いくら、知能がに高くても、大学は卒業しなきゃならないし、仕事は続けられてこそなので、確かになーと。

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    2019年11月04日
  • 日曜の午後はミステリ作家とお茶を

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    ネタバレ

    まさにお茶をしながら読めるようなかなり短い短編集。題材も身近なものが多く、文体も読みやすかった。
    主人公もなかなか魅力的。
    ただ、短編ごとにあるあとがきはいらないかな。

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    2019年07月16日