高山真由美のレビュー一覧
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通称セヴンの石田清美を主人公にしたノワール小説。家族を惨殺され、日本に替えることを胸に秘めながら、ロンドンに生きるセヴンが少しずつ暗黒の渦に巻き込まていく。
セヴンの目の前に現れた殺し屋マークが探偵役を務め、セヴンの家族を惨殺した犯人を突き止め、復讐を手伝うストーリーだと思ったのだが、そんな単純な物語ではなかった。
予想もしなかったセヴンの豹変と暴力描写。すっきりしない結末は続編へのプロローグなのか。
ジム・トンプスンの圧倒的なノワールとも違うし、ボストン・テランの重苦しい空気が漂う詩的なノワールとも違う。強いて言えば、深町秋生の桐咲マヤシリーズが近いだろうか。 -
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ネタバレ妊娠、出産、初めての育児のスタート、と怒涛のように過ぎていったここ1年、今、少し立ち止まって、子どもがいる今の生活を見つめ直そうと思って手に取った本。ただ何となく子どもを産み、ただ何となく育て、何となくともに生きていく、そういう「ただ何となく」という状態は避けたい。流されるように子育てをするのではなく、子どもがいるからこその大きな体験ができていることを噛みしめて生きていこう、と思った。
・現代人はつきつめればどこまでも自由に生きることができる。どこでどんな仕事をするか、結婚をするかしないか、子どもをつくるかつくらないか、どこに住むか。そんな中で子どもは唯一、人生に制約を与える。制約のない人生 -
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1998年から5年間、中東特派員として数々のニュース報道に携わったオランダ人ジャーナリストによる「報道されない真実」を赤裸々に描き出した迫真のルポタージュ。
中東という複雑に入り組んだ歴史をもつ地域において「真実を知る」ことの難しさ、また同じ事象でも見る人の立場によって全く異なる「真実」が存在するという矛盾、さらには真実よりも虚実の方がニュースバリューが高いとみなされるジャーナリズムの構造的問題、そして何時の間にかそれらに「慣れてしまっている自分」への嫌悪感…悩み抜いた著者だからこそのユーモアを交えた語り口調に、圧倒的なリアリティを感じずにいられない。
もちろん、本書が書かれた2006年当 -
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-大学生のハゼムと雑談している時-
「信じられませんよね?私たちの政府はどれほど警戒していなければならないか。これであなたもわかったでしょう?エジプトにはどれだけ大勢の敵がいるか。そんなこと知りたくもないですよ。最近聞いた話だと、イスラエルの若い女たちがシナイ半島の砂漠でエイズを広めてまわってるそうです」
私はハゼムを見て思った。“私はエジプトで実際に起こっていることだけを書くべきだろうか、それとも、ここの人々が実際に起こっていると思っていることも書くべきなのだろうか?”。
しかし、ここで振出しに戻る。信頼できる世論調査の結果を入手できなくて、どうしたら平均的なエジプト人の考えなどわかる?
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著者はオランダにある新聞社のアラブ諸国特派員。アラブというとどっかの国旗を燃やして強気を誇る市民戦士やアラブの春などが印象的であるが、それは極端な一面。実際の庶民の生活は独裁者にしいたげられ、極度の貧困と監視される世界に生きている。
著者はテレビというメディアは、作り上げられた世界であり、真実の世界は何も伝えられていないことを訴える。
もし自分が北朝鮮やシリアのような独裁政権下に生まれていたらと思うと、日本にいて何かあったときに警察などの頼れる存在があるだけで、どんなに幸せなことかと痛感するのである。(独裁政権では警察も国家の一部であり、国家に不利益な場合は助けるどころか監獄送りになる。)
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妊娠8ヶ月の今、自分が子供のだった頃を思い出しながら読んだ。
子供の頃、母は尊敬する一番の人物だった。
しかし、中1で両親が離婚することになり、家庭内の喧嘩、父から母への暴力、両親から聞かされる相手への悪口。
私たち子供に対しての愛情も、だんだん懐疑的になっていた。
離婚する時も、その後、2度再婚する時も私たちには何の説明もなかった。子供であっても、説明が欲しかった。
ただ、これからどちらと一緒の住むか考えなさいだとか、再婚相手の期限を損ねるなだとか、共感という文字からは程遠い思春期だったと思う。
姉妹の関係もフェアではなかった。
門限が私は大変厳しかったのが、私の時に大丈夫だったからと妹には -
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これから出産・育児を控えているため読みました。
本書には10代の子どもとの関わり方なども含まれており、現時点ではやや早いかな?と感じる部分もありましたが、ハウツー本というより「考え方」を扱った内容のため、概念として今のうちに理解しておく意義はあると思います。
数年後、必要に応じて部分的に再読したいと思います。
この本を読んでいると、「親の接し方が原因で自分はこのような気質になった」という思いも湧いてきます。
しかし今さら親を責めても仕方のないことです。
親の関わり方が子どもに与える影響を理解し、それを自分の子育てに活かしていくことが大切だと感じました。(その過程で自分自身のケアにもつなげられ