高山真由美のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ『塩の湿地に消えゆく前に』と同質の背景で紡がれる物語。
あちらが東海岸なら、こちらは西海岸ロサンゼルス。
15年前に横行した、セックスワーカー達を犠牲者とした連続殺人事件で繋がれた6人の女性達の群像劇。
被害者の母、新たな被害者、刑事、新たな被害者の隣人、その母、15年前の事件の唯一の生存者の視点で構成する、世界の救われない側面をこれでもかと描くサスペンス。
犯人は明かされる。
が、やはりそこに主眼はなく、ことごとく素通りされていく。
群像劇故の回収され切れないエピソード含め、各人の痛みを触媒に”世界は暴力に満ちている”というメッセージをガツンと投げかけてくる。
結末がある分こちらの方が -
Posted by ブクログ
タイトルから、ゆったりした安楽椅子探偵ものを推測していたが、探偵ものは最後の「赤い封筒」のみで、しかも、その探偵のスタイルが私には合わず、馴染めなかったのは残念。
しかし、他の短篇それぞれのストーリーは面白く、かつ、孤児列車や人種差別など考えさせられる内容もあり、バラエティに富んでました。
また、ストーリーに映像が浮かんでくるような臨場感や躍動感を感じたのは、おそらく著者がこういうものを書こうという、明確なヴィジョンが頭の中にあるのではないかと思っていたら、それぞれの作品の終わりにある、「著者よりひとこと」で、なるほどと納得し、これはこれで楽しい読書となりました。
先に出た、シャンクスの -
Posted by ブクログ
ネタバレ子育てするにあたって、どんなことを心に留めておくべきか学びたいと思って手に取った。
非認知能力がその後の教育や人生に重要な影響をもっており、非認知能力は子どもを取り巻く環境によって育まれるものである。子どもの働きかけに対して親や周りの人がどのように反応するか、子どもに関心を寄せ積極的に関わろうとするか、といったことが非認知能力の形成に影響を与える。特に幼児期(3歳まで)を大人との温かいやりとりが成立する環境で過ごすことが大きな意味をもつ。
帰属意識をもてる環境で、自立性、有能感、関係性を経験できることが、よい学習習慣を身につけるために必要。
本書では、低所得層の子どもたちの教育を成功させる -
-
-
Posted by ブクログ
メンタリスト DaiGoさんの動画で育児に関してオススメの本として『私たちは子どもに何ができるのか』と一緒に紹介されていたので、早速購入してみたものの・・・
実例ばかりで何が言いたいのか分からす、回りくどい印象。読み始めは。
よって早々に売ってしまう決断をしたのだが、読み進むうちに「ハッ」とするポイントなどもあり、なかなか興味深かった。
詳細はメモとともに後述するが、所感として以下にまとめる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【所感】
自己啓発本が大人気だ。
不安は多くの人が持っている。
行動しなければいけないと思っている。
だが実際には行動できない人がほとんどだ。
そして自 -
Posted by ブクログ
2018年エドガー賞最優秀長編賞受賞作です。
日本人の環境では分からないが、肌の色で社会が別れているのはこの現代でも変わってないのでしょうか。
テキサス州警察のレンジャー・ダレンは友人のマックが殺人事件の容疑者となりダレンも巻き込まれて停職中の所に、FBIの友人グレッグから小さなハイウェイ沿いの街で起きた連続殺人事件の調査を依頼される。
1人目の被害者は、弁護士のマイケル・ライト。年齢が近く、同じ大学の法学部で同じ肌の色をした黒人という事にダレンは被害者に親近感を感じた。
2人目は、白人ウェイトレスのミシー。
マイケルは、ハイウェイ沿いの黒人が屯するジェニーバのカフェとミシ