高山真由美のレビュー一覧
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『哀惜』を23年に読んで以来、本作の刊行をずっと待ち望んでいた。そして、本作はそんな期待を裏切ることなく応えてくれた。ほんとうに、いい。
視点となる登場人物が章ごとに変わる。捜査担当者の3人の中でもマシューとジェンはお互いに評価していて、ロス・メイだけ未熟で不出来で保守的という位置付けかと思いきや、マシューとジェンも互いに相手を批判的な見方で見ている記載がある。そういう公正で客観的に思われる描き方によって、それぞれのキャラクターが鮮やかに生きる。
ミステリーの筋立てはしっかりなされながら、登場人物の心の機微が描かれている。そのほとんどが悩みとなる内容なので、それぞれの展開にも謎解き同様に関心 -
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ラストの取り調べシーンの説明口調が気にはなったものの、やはりこの作品の語り口と、マシューの人柄が共感できてとても好き。登場人物一人一人を丁寧に描写するあたり、日本の作品ににていて引き込まれます。事件が起きてから1週間とは思えない濃密さに取り憑かれ、一気読み。深い満足感に包まれています。前作に登場のルーシーが逞しくなっていて嬉しさひとしお。確執のあったマシューのお母さんとの関係に変化があったこともラストでわかり、温かな気持ちに包まれます。サイコパスか、と思えるような犯人にひんやりした気分になりつつ、こうした場面があることもこの作品の魅力かと。狭い地域でこんなことが、と思わされますが、真面目に懸命
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ネタバレマシュー警部シリーズ2作目。
「地味だが滋味がある」と解説にあったが、その通り。
殺人事件そのものよりも、マシュー警部補と夫ジョナサンをはじめ、
刑事たちや被害者周辺の家庭の人間関係が主題なところは、
前作と同じ。
マシューは疎遠にしていた母親を家に招き誕生日を祝い、
ジョナサンとはお互いの価値観を気遣う。
部長刑事のジェンは、捜査で子供たちの世話ができないことを気に病むが、
娘も息子も成長しているのを感じる。
ロス刑事は料理が上手で世話をしてくれる妻の態度の変化に、
妻との関係、そして自分を見つめなおす。
事件の方はと言えば、ジェンがパーティーで会った男性が殺された。
ジェンに相談した -
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子育てに当たり気に留めて置きたいことメモっとこう
・子供にとって読み書きや計算練習よりも、親や周囲の人とのコミュニケーションが知能や将来の幸福度、年収に影響する。
・親が冷たいと問題行動が増える。
・親へのカウンセリングを行い、子供との関係について気を楽にさせると、親子関係が良好になる。
(親が既に行なっている良い行動に目を向けるだけで改善する。)
・発達の流れを考慮すると、学習面の遅れはストレス管理等の心のケアから改善すると最良。
・好きなことに対して報酬を与えない。創造力と好奇心を大切にする。
・学校、グループなどへの帰属意識を持たせることが大事。参加型の教育。
・フィードバック時に少しの -
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ネタバレ共働きでキャリアもプライベートも充実させたい、全てのカップルに贈りたい1冊。
様々なペルソナのカップルが直面した現実がリアルに描かれており、「遠くないうちに第一転換期が来る、他人事ではないな」と思い、性別による無自覚な役割分担バイアスに囚われていた節があったかもしれないと痛感した。
◎ネクストアクション
下記3つを実践する事で、「2人のキャリアのどちらを優先させるのか」「家庭内の責任(家事や育児)をどう分担するのか」を合意できるまで話し合う
→合言葉は「どうしたら上手くいく?」慎重に話し合えればどのモデルでも上手くいく
→これにより、「お互いに頼り合う関係」「独立の罠による、互いに譲り合 -
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ネタバレゼロサムではなくポジティブサム。キャリアも家族も諦めないためにできることがこんなにあるんだと知れて勇気が出た!
印象に残ったこと
・2人の協定作り(価値観、限界、不安について)
価値観〜何を幸せと感じ、何を誇りに思うのか。何に満足を感じるのか。いい人生とはどんな人生か。もう一段階深掘りして問いを構成する
限界〜はっきりと限界を感じること。地理的限界、時間的限界、在不在に関する限界。
不安〜
・どう話すか?下記を避ける
屈辱
共感の反対。相手より自分の方が優れていると思うこと。
批判
相手を過小評価し、相手は自分の意思に従うべきだというメッセージから起こること
自己弁護
言い訳。
壁を作るこ -
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アン・クリーヴスの新シリーズ!期待以上に面白かった!ようやくジミー・ペレスのシリーズを読み終えて(こちらも充分に堪能)、新しい主人公とご対面。マシュー・ヴェン警部、なかなか良いですよ。きっちりスーツを着こなす、真面目で一見面白味のない刑事だけど、ラスト、欺瞞ばかりの権力者に怒りを持って対峙するシーンはスカッとした。同僚のシングルマザーのジェンや、まだまだ経験が浅いロスも、これからの活躍が楽しみだし、いつも短パンとTシャツ姿の夫であるジョナサンとのほんわかしたやり取りも読んでいて癒される。新シリーズなのでついつい人物描写ばかり書いてしまうが、事件そのものも面白かった。海岸で殺された男が、最初はた
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