高山真由美のレビュー一覧
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ネタバレ子育てにおいて尊敬している方がオススメしていた本。
読んでみて本当に良かった。
自身の子育てのヒントになればと思ったけど、
結果として、日本の子供、ひいては人類に対して誰しも責任があると感じた。
日本でもますます深刻化していく貧困差。
それに伴う学歴格差、比例して犯罪率。
日ごろから憂いてはいたものの、自分には手の届かない世界だと思っていた。
でも違った。
この本は希望の塊のようにみえた。
翻って、人間には格差なんて存在しないと提言している。
そして、読書中何度も自分の受けてきた教育や学生の時の周りや自分の雰囲気を振り返った。
それがすべて今現在と直結していることを実感した。
なぜ自分は大 -
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英国のベストセラー人気シリーズ1作目。
面白かった!
キム・ストーンは、女性警部。
独身で30代前半、熱意と行動力で事件の解決率が高く、部下には信頼されています。
カワサキ・ニンジャの1400ccのバイクを乗り回し、自分で修理もできるほど。
社交性が悲しいほどない、という設定だけど、さほど困難は生じていませんね。
ブライアント部長刑事と名コンビを組んでいて、10歳ほど上の彼が温厚で人当たりがいいから、というのもあります。
私立校の校長が溺死、それが連続殺人事件の発端となってくる。
校長がある荒れ地に関心を示していたことに気づくキム・ストーン。
現在たまたま発掘調査がされているその土地から、 -
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子供が生まれると親の幸福度が減る、夫婦関係が悪くなる、子供と一緒にいるより皿洗いをしていた方がいい…等、しっかりと子育てをすることが求められる昨今では言葉にすることが憚られるような生々しい事実が書かれている。が、一方で子育ての理想と現実の合間で苦しんでいるのは自分だけではないと救われる気もした。
「経験する自己」と「記憶する自己」は全く異なり私たちの物語は「記憶する自己」に寄って成り立っている。現実は喜ばしいことばかりではないが、追想の中で過去の出来事は暖かな色味を帯びる、ということは心から納得した。
また改めて読み返したい。
・家庭生活にはフロー(目の前の作業に没入した状態)が生じる活 -
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ネタバレテキサス州の人口が200人にも足りないような田舎町で起こった2つの殺人事件に挑む黒人テキサスレンジャーの話。
ミステリーであり謎解き部分もしっかり作られているのだが、主題はアメリカ南部に今も深く根付く黒人差別問題と、恋愛の物語である。そのほの暗さや深さは我々日本人には計り知れないところもあるが、この本を読めばその一端を垣間見てしまう。
自分より劣っていたり、大勢とは違う個性や特質をもっていたり、立場が弱かったり、出身や民族や文化が違ったり、そういう人を差別する感情ってのは、本能に基づく根深いところにある人間のどうしようもない難点なのかもしれない。
でもどうしようもないからと、ほったらかし -
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ネタバレタイトルだけで「あぁ、軽いヤツな。海外版ラノベな」と思っていたのだが、いやいやこれはオモロい。タイトル通り、お茶でも飲みながら、あるいは通勤電車で1編ずつとか、軽く読めるのは間違いないのだが、決してラノベではない。
日常ミステリーもの…と括ってしまえばそうなのだが、短くて(20Pくらいかな、中にはショートショート程度のものも!)かつ、起承転結はっきりしてて、ミステリー部分も抜かりなく、キャラクターの個性まで書き分けている。その上で洒落ているというかあか抜けているというか…。
重厚長大な作品もいいが、薄くても軽くても面白い小説は駈けるのだということ。星新一が教えてくれていたこのことを、歳をと -
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街の骨格が徐々にわかってくると、事件の背景も見えてきて、白人至上主義、ヘイトクライムが犯罪に絡み出す。簡単な物語ではない。
黒人のテキサスレンジャーを通して、「家族」という関係を浮き彫りにしていく。
家族関係、人間関係。掘り下げていくことで犯人に、そして胸を抉るような動機へと導かれる。
街や店の匂いが文章から漂う。お腹が減るような、また反吐が出るようなこともあったり。
アメリカ南部の田舎町で起きた正義の傑作ミステリでした。
犯人をとんでもなく間違えてて吹いたのは許してほしい…
私の範疇よりもっと複雑に、また素晴らしい余韻を残してくれますので…
こんな面白いものが書評七福神でみんな選ばないって -
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"中東、アフリカにある独裁国家に住む肌感覚やイスラエルとパレスチナの日常を知ることができる。
1998年から2003年にかけてオランダからの特派員としてエジプト、シリア、イスラエルでジャーナリストとして過ごして記事を送り続けていた著者が、伝えきれなかった部分を補ってくれているのが本書だ。
イスラエルとパレスチナの関係も見方ががらりと変わる。見る視点が変わることで、いろんな気づきを得ることができる。
本書を読んで、メディアからの情報を鵜呑みにすることの怖さにも気がつく。
情報を自由に閲覧できて、個人が発信できる日本にいると、独裁国家の日常は想像すらできない。
様々な視点を与えてくれ -
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母の名前はサラ。父の名前はデイビッド。二人の間に生まれたのが
一人息子のジェイソン。だが、ある日、父デイビッドは母と息子の前
から姿を消し、次には訃報が届いた。ジェイソンがまだほんの子供
の頃だ。
母はひとりでジェイソンを育てた。穏やかで深い愛情を注いで。そう
して成長したジェイソンは大学進学ではなく、兵士なることを選び、
兵学校に入学し、アメリカ海軍特殊部隊を志願し、優秀な兵士と
なった。
類まれな兵士としての能力。だが、ジェイソンンの心のうちでは他の
選択肢もあるのではないかとの思いも育っていた。そうだ、次の任務
を最後に軍を退こう。
最後になるはずだった任務の -
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オランダ人である著者が、新聞社時代に特派員として赴いたエジプトやイスラエル、イラクの取材を通じて感じた報道の実態を明らかにしている。
報道する側やされる側、受けとる側の三者が抱える不条理が、著者の徹底した中立的な視点で語られているところが興味深い。
イスラエルやイラクでも、ボスニアのようなPR会社が暗躍していたのだろう。財政難のパレスチナは欧米諸国のメディア戦に翻弄される、儚い存在なのだろうか。
イスラエルやパレスチナでも「我々は和平を望んでいる」としながらも、「相手は我々を憎んでいる」と民衆は口を揃えて言うのだとか。僅かな解決の糸口はここにあるような気がする。しかし、独裁政権は身の安定こ -
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「真実ってなんだ?」――本書を読み終わってまず思ったことだ。「真実」を報道するのがメディアの仕事だと思ってたから、その実態を知って驚いたし悲しくもなった。ある人が「真実を伝えなければ」と思っても、自分一人の力ではどうにもできないことがある。そうゆう人がいるかもしれないのに、できない。そうゆう人たちのことを思うと、やるせなさを感じる。
本書で初めて知ったわけではないけれども、一つの物事に対して様々な角度からの見方があることは忘れてはならないことだろう。そうでないと、偏った見方しかできなくなるし、それでは物事の全体を理解することができない。ある意味「現実」を見ていないことになるからだ。
とまあ