高山真由美のレビュー一覧
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早く読めば良かったとも思うけど、様々な失敗と反省を経た今だからこそ内容がスッと入ってくる気もする。今読めて良かった。人生は常に今が一番若い日だ。何か問題があるとすれば今から治すしかない。過去は良くも悪くも変えられない。
子供への接し方。ベースにあるのは子供への愛、子供の成長への期待と言う。君のため、君のため。
しかし根底にあるのは、不安だ。そして、その主語は子供ではなく自分にある。過去の自分、かつて子供であった自分、その時の記憶と経験が今の行動を規定している。僕はこうだった、僕はこうしたほうが良いと思う。なぜそれができない?なぜそれに取り組まない?君のためを思って言っているのに大丈夫なの -
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海外の本の邦訳なので日本の育児では無理なのもあるかな…と思ったらそんなことは全くなく有用すぎた。
タイトルがこれだが、どちらかというと未来の世代に向けた本。もう大人である自分の親世代には読んでもらって実践してもらうのは悲しいかなもう時間として少し遅いので、自分の子どもや、それだけに限らず自分自身の職場やいろんな人間関係をこれから先良好に保つための指針にもなる。
「子供は親の言う通りにしない。親のする通りにする」
→自分を見ても、自分の子を見ても本当にこれ。
「判定することをやめよう」
「判定はせず、よく出来た点を見てその真価を褒める」
「判定は保留し、ふんわり結論を保持すること」
「子ども -
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タイトルからてっきり、自分の親に読んでほしかった「既存の」書籍リストが紹介されているのかと思った。自分の親に読んでほしかった「本」って、「本書」のことだったのね笑
今の子育てって、こんなにも目新しいのか…!
目新しいのか、本来あるべき理想の子育てにようやく現代人が気づいただけなのかは正直分からない。(とりあえずここでは「目新しい」ってことにしておく笑)
しかし少なくとも、私の幼少期から親元を離れるまでの期間には、お目にかかれなかった価値観がたくさん散りばめられていて、目から鱗の連続だった。(私の親世代が読んだ日にゃ、目から鱗どころかショックの連続だろうな…)
「星形のシールをほしがるよう -
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出産前に購入したものの、産後のバタバタでなかなか読み進められず漸く読み終えた。娘は一歳半になり、プチイヤイヤ期のようなものも始まりつつある。このタイミングで集中して読み終えることができてとても良かった。
親の気持ちやモヤモヤを子供に押し付けず、私がどう思うをちゃんと伝える。娘がなにを思っているのか、怒っているのか、悲しんでいるのか、喜んでいるのか、寄り添って言葉にする。この二つは娘がこれから成長していく中でずっと大切にしていきたいと思う。
娘が泣いているとそんなこと忘れてしまって、私もイライラしてしまったりすることもあるけど、できる限り落ち着いて寄り添いたい。
最後の後書きのところで、昔私 -
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「子育てに時間をかけることは未来への投資」
❶子供の感情を受け止め、なだめることが大事
❷赤ちゃんからの影響を受け入れる
家事や仕事に忙しい毎日の中で、つい子育てに効率を求めていることに気付かされた。「上手いことやりたい」「早く楽になりたい」と思ってしまっていた。
今の育児は、大人にとって都合がいいように、大人の負担が軽くなるように、そこに重きが置かれているのかも。大変で手がかることを受け入れて、根気良く向き合うことこそが子育てであり、その積み重ねが、子供の自尊心を育むのだと学んだ。わたしが大変であればあるほど、それは我が子が「親に影響を与える存在である」ということの証なのだと思った。 -
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シリーズ2作目。最後の最後になるまで、登場人物と同じく五里霧中。
主人公の後ろから、デヴォンシャーの地方を歩き回って雨に打たれているような気分。
謎解きミステリというよりは、警察の丹念な捜査を一緒に見て、一歩一歩犯人に近づいていくような感覚。
事件を追う刑事たちも、家族や同僚、めんどくさい上司との関係にモヤモヤしたりしながら何とかチームで仕事に当たっている様がリアル。
色々な人物の視点でストーリーが進むので、お互いこういうところ評価してるんだ、とか実はこう思っている、というのが自然に語られていく。バージニア・ウルフの灯台形式というか、同じ国の人か…。
当然捜査中の警察官にもプライヴェートがあ -
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TVドラマ化されている『ヴェラ警視』シリーズは荒涼たるイギリスの大地で、人々の愛憎が描かれた。皆が秘密を隠そうとするクローズドサークルを、やや強引なヴェラが乗り込んできて、収拾にあたる。さて、本編はそれよりは明るいイメージ、というか、そもそもセンターに立つ捜査者のイメージが真逆である。
男性の恋人がいる、やり手のマシュー・ヴェン警部シリーズ第二弾。今度も彼の夫ジョナサンがかかわるコミュニティで事件が起こる。ジョナサンが複合施設を運営しており、様々な人が出入りする。こう言っては何だが、容疑者、被害者、そして事件の宝庫である。ジョナサンは当事者として関係者に関わり、マシューはあくまで捜査する者 -
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マシュー・ヴェンシリーズ、第2弾。今回も良かった!とにかく彼女の小説はキャラクターにリアルが感じられて、味がある。主人公のマシューももちろんだけど、夫のジョナサン、部下のロスとジェン、それぞれのプライベートストーリーを挟みつつ事件を追う、警察小説の王道。一気に読めてしまった。今回は娘のガラス工房で、父親が色ガラスで殺されたところから事件が始まる。凄惨だけれど、どこかドラマチックな殺害現場。マシューはいつも通り粛々と捜査を始めるが・・・。という流れ。被害者、容疑者それぞれに、いろんな角度からスポットが当てられ、単純に良い人、悪い人じゃ片付けられない複雑な一面をのぞかせる。犯人は誰なんだろうと思い
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ネタバレイギリスの作家アン・クリーヴスのマシュー・ヴェンシリーズ第二弾。
ヴェンの部下のジェンがパーティである男と出会う。どうやら刑事であるジェンに相談したいことがあった様だが、酔いもあり次の日に約束をしたところ、その男は死体となって発見される…
非常に染み渡る作品。警察の地道な捜査、関係者が直面する問題、主役たちのプライベートなど、複数からの視点で丁寧にこつこつと描かれる。この辺りはクリーヴスの得意とするところ(というか他の形式を見たことがない)。
ただこれが好き嫌いが分かれるポイントなのかなぁと。中弛みに感じる人もいると思う。
今作に限っては、実は過去一いいタイミングで転換点があった気がする。 -
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心が折れてしまったから…
どのような大木も折れて倒れるときはあるだろう
それは耐えられないほどの暴風が吹き荒れたからかもしれない
あるいはしっかりして見えたのは外見だけであり、中身は腐り空洞だらけだっのかもしれない
そしてもし、それが森の中にある木だったとしたら、倒れるときには周りの木々を巻き込みながら倒れるのも、必然なのかもしれない
だが、それは巻き添えをくった木々たちに納得できる理由となるのだろうか
すべての罪を許される免罪符となるのだろうか
一方で、刑事マシュー・ヴェンは静かに立ち続けている
「罪悪感」という名の暴風雨の中で
自分がもっと優秀な刑事であったなら
すべてのこと