高山真由美のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレゼロサムではなくポジティブサム。キャリアも家族も諦めないためにできることがこんなにあるんだと知れて勇気が出た!
印象に残ったこと
・2人の協定作り(価値観、限界、不安について)
価値観〜何を幸せと感じ、何を誇りに思うのか。何に満足を感じるのか。いい人生とはどんな人生か。もう一段階深掘りして問いを構成する
限界〜はっきりと限界を感じること。地理的限界、時間的限界、在不在に関する限界。
不安〜
・どう話すか?下記を避ける
屈辱
共感の反対。相手より自分の方が優れていると思うこと。
批判
相手を過小評価し、相手は自分の意思に従うべきだというメッセージから起こること
自己弁護
言い訳。
壁を作ること
話をすることを完全に拒否すること
・思いやりを持つ、相手に集中する
①寛大さと思慮深さのこもった小さな行動を通して示す方法
②相手の意図を良い方に解釈すること
・罠
経済的な判断に頼りすぎる
短期的な視点によるバイアス
目の前の実際的なことのみ考える
全てをこなそうとする
・自分のキャリアと人生に何を求めるのか
キャリアにおける明確な目標が一冊以上あるか
どれだけの意欲があるか
もし子供がいるなら親としてどういう役割を引き受けたいから
パートナーとの関係において何が1番大切か
他に何が大切か
・安全な拠点となる関係
軽視することも誇張することもなくパートナーの不安を受け止め、パートナーが感情、気持ちの浮き沈み、恐れや疑念を共有できる開かれた聞き手であること。新しい世界と関われるように背中を押すこと。
具体時には
・探求を奨励する
・干渉しない
・心のサポートをする -
Posted by ブクログ
アン・クリーヴスの新シリーズ!期待以上に面白かった!ようやくジミー・ペレスのシリーズを読み終えて(こちらも充分に堪能)、新しい主人公とご対面。マシュー・ヴェン警部、なかなか良いですよ。きっちりスーツを着こなす、真面目で一見面白味のない刑事だけど、ラスト、欺瞞ばかりの権力者に怒りを持って対峙するシーンはスカッとした。同僚のシングルマザーのジェンや、まだまだ経験が浅いロスも、これからの活躍が楽しみだし、いつも短パンとTシャツ姿の夫であるジョナサンとのほんわかしたやり取りも読んでいて癒される。新シリーズなのでついつい人物描写ばかり書いてしまうが、事件そのものも面白かった。海岸で殺された男が、最初はただのアル中の駄目なヤツだと思っていたのに、読めば読むほど印象が変わっていく。彼が過去に立ち向かおうとする姿にちょっとジーンとしてしまった。どんなに大変でも、真っ当に生きようとする市井の人々をこれからも読み続けたい。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ人生の転換期は3度ある。その転換期を乗り越える鍵はカップルの対話である。
【3つの協定を結ぶ】
『価値観』
選択と行動が一致するときに人は満足感を覚える
『限界』
場所・時間など何が限界かを知ることで不確定要素が減る
『不安』
先に共有することで先手をとることができる
【働き方のモデルを決める】
カップルの一本がキャリアに比重をもつのか
カップルともにキャリアを重視するのか
キャリアの比重を持つものを交代していくのか
【お互いが安全な拠点となる】
キャリアの迷走期には下記を心に留める
『探究の奨励』同情ではない
『干渉しない』話を聴くのであってアドバイスをするのが目的ではない
『心のサポート』感情を受け入れる
キャリアをもちながらも誰かと生きることを選ぶ人すべてにおすすめしたい本。
3−5年おきに読み直したい。 -
Posted by ブクログ
ブラウンのミステリ短編集第三弾。エド・ハンターシリーズから2作品入ってボリュームたっぷりの最高に楽しい一冊!→
シカゴ・ブルース大好きな私はエドたちがでる2作品がイチオシだけど、それ以外ももちろん良作。
「5セントのお月さま」は皮肉が効いていてマル(大衆が求めるのは月ではなく……?)
「球形の食屍鬼」「殺しのプレミアショー」は謎解き部分が好き。
「愛しのラム」は読み進めると感じる違和感の→
正体が分かった瞬間に「ああッ……」ってなる。
「どうしてなんだベニー、いったいどうして」はラストに「うわぁぁぁ」ってなったなぁ。
「死の警告」のなんとなく感じるコミカルさや「最終列車」の余韻など、ブラウンは空気を描くのが上手いんだよなぁ、としみじみ。
最高のコース料理でした。満足! -
Posted by ブクログ
いわゆる「知能」は、
今でも、IQの高さや成績の良さなどを尺度に語られる性質のつよいものです。
これらは、最近では「認知スキル」とくくられるそうです。
そして、認知スキルこそが何より重要だとする人(認知決定論者)の言い方として、
「重要なのはIQであり、それは人生のかなり早い段階で決まるものである。
教育とはスキルを身につけさせるものではなく、人々を選り分け、
高いIQを持った者に、潜在能力をフルに発揮させる機会を与えるものだ。」
というものが、いくぶん極端ではありますが、あります。
そういった「認知スキル」のいっぽうで「非認知スキル」と呼ばれる能力があります。
「非認知スキル」とは、やり抜く力、自制心、好奇心、誠実さや意志の強さなどなどのことです。
本書では、「認知スキル」よりも「非認知スキル」のほうがずっと大切である、
という昨今の研究を軸に、
発達心理学と労働経済学、犯罪学と小児医学、ストレスホルモンと学校改革など、
それぞれ独立した分野を繋げることで浮かびあがる事実から、
子ども時代の貧困などからくる劣悪な家庭環境や人間関係などの逆境でそこなわれる人生を、
どうすれば救えることができるのかを探り明かしていきます。
「非認知スキル」をはぐくみ、生かして好転するケースやデータを例示し、
とりあげられたさまざまな逆境にあえいできた人物のストーリーを語りながら、
その大事さがつまびらかになっていきます。
性格ってすごく大事なんだ、ということなんですよね。
これは政治的にいえば保守の人たちが「それみたことか」
とふんぞりかえってもおかしくない結論でもあります。
性格を作っていくには道徳教育が必要になります。
道徳教育なんていうと、抽象的だし精神論的でくだらない、なんて怒る人も多い。
しかし、ここでいう道徳教育は、
権威や規則に従え、というものではありません。
そういった、「それは誰の倫理基準・価値基準なのか?」
という疑問があたまに浮かぶような、従来の倫理・価値に従う種類の道徳教育ではなくて、
自制心や意志力を持とう、というような、
有意義で充実した人生のための能力を自覚するためのような教育です。
個人主義的な道徳、といいますか、
または、自分を守り尊重するための道徳、といえるのではないでしょうか。
アメリカでは、KIPPアカデミーという教育機関が、
「非認知スキル」を育てることで学力も向上させるシステムを作り上げ、
社会的にも経済的にも学力的にも恵まれていない子どもたちを
大学に入学させるまで育てて注目されて、
アパレル大手GAPの創業者の目にとまって多額の寄付を集めたりしたそうです。
KIPPアカデミーは数を増やし、質を高めて今日にいたっているようですが、
本書でKIPPアカデミーを扱った章を読むと、
そのやり方がふつうの日本の学校のやり方に通じるようにも感じられて、
アメリカでは新しいやり方であっても、僕としては懐かしさのようなものが甦るものでした。
そうなんですよね、
本書の帯には書評サイトHONZの代表である成毛眞氏の言葉として、
「『やり抜く力』、『自制心』、『好奇心』、『誠実さ』
これこそ、われわれ日本人が再発見すべき能力だ!」
とあります。
日本人って非認知スキルを大切にしてきたところはあると思います。
最後に、
これはしっかり覚えておきたいところを。
性格や知能は変えていける。
変えていけると信じている人は、そのしなやかな姿勢ゆえに変えていける。
変えていけないと考える人は、その凝り固まった姿勢ゆえに変わらない。
性格も知能も、影響をうけやすいのがほんとうのようです。
人間は柔軟にできているんです。
また、
思春期にうまく挫折や失敗をする大切さについての話もありました。
(僕個人は過保護に育ったので、思春期は失敗や困難を渇望して反抗したもんだった。
それを思いだしました。)
示唆されるところからいろいろとふくらんで読めていく、内容のある豊かな本でした。
やっと手に取りましたが、読んでよかったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ子育てにおいて尊敬している方がオススメしていた本。
読んでみて本当に良かった。
自身の子育てのヒントになればと思ったけど、
結果として、日本の子供、ひいては人類に対して誰しも責任があると感じた。
日本でもますます深刻化していく貧困差。
それに伴う学歴格差、比例して犯罪率。
日ごろから憂いてはいたものの、自分には手の届かない世界だと思っていた。
でも違った。
この本は希望の塊のようにみえた。
翻って、人間には格差なんて存在しないと提言している。
そして、読書中何度も自分の受けてきた教育や学生の時の周りや自分の雰囲気を振り返った。
それがすべて今現在と直結していることを実感した。
なぜ自分は大学進学が魅力的と思えなかったのか。
なぜ自分は勉強が嫌いだったのか。
改めて、自分史は自分だけの物語であると同時に、こんなにも時代の一部でしかないことを認識した。
分かったからにはどうすべきかとてもクリアになった。
たくさんの指南も与えてくれている本だ。
子供への責任。そして自分への責任。
本当に豊かな読書体験になった。
個人的にはこの翻訳はとても読みやすかった。
この本は、ハウツー本?というより、貧困地区に暮らす学力格差底辺の子供達に学士号を取らせるために人生をかけた人たちのお話。だと思う。
ストーリー仕立てだし、いくつもの映画を観たような気持にさせられる。
まさか号泣するとは思わなかった。。。
最後に、子育てのヒントは以下のように得られた。
忘備録としてのせる。
親がしてあげられること
子供時代は、安心場所を提供する
愛情深く注意深く子供を見守る➡子供は快活に好奇心旺盛に精神安定して育つ
子供に見合った逆境が必要であることを認識する➡やり抜く力は失敗を通してしか育たない
ある程度(自分で解決させることが何より大切)の放任は必須
本人以上に本人の可能性を強く信じること➡とくに思春期のやり抜く力に有効な動機付けとなる
子育て本としてはママ友にはオススメできない。笑
でも、人間は一人では育てない。
人間が人間を世話し、教育を施す限り誰しもが無視すべきでない、目を向けるべきことが書かれてある素晴らしい本だ。 -
Posted by ブクログ
英国のベストセラー人気シリーズ1作目。
面白かった!
キム・ストーンは、女性警部。
独身で30代前半、熱意と行動力で事件の解決率が高く、部下には信頼されています。
カワサキ・ニンジャの1400ccのバイクを乗り回し、自分で修理もできるほど。
社交性が悲しいほどない、という設定だけど、さほど困難は生じていませんね。
ブライアント部長刑事と名コンビを組んでいて、10歳ほど上の彼が温厚で人当たりがいいから、というのもあります。
私立校の校長が溺死、それが連続殺人事件の発端となってくる。
校長がある荒れ地に関心を示していたことに気づくキム・ストーン。
現在たまたま発掘調査がされているその土地から、白骨が発見される。そこにはかって養護施設があった…
様々な関係者を調べて歩くうちに、近くに住む重い病気の少女に出会いますが、彼女の芯の強さも印象的。
自らも養護施設で育ったキム。
ブライアントだけはそのことを知っていて、社交性がないのはそのせいだと解釈しています。ただ、どれほど悲惨な体験をしたかは、善良なブライアントには想像もできない。
里親を転々としたキムだが、中に素晴らしい夫婦もいたのが、彼女の中心の大事な部分を育てたのでしょう。
思わず読み返したくなるエピソードが、三つも四つもあるので、読後感が素晴らしいのです。
一つは、ブライアントと犬のエピソード。
夫婦げんかになるのではと心配したキムが、通りに車をとめて待っているという関係性。
でも心配は要らないのです。ミステリ界広しといえども、ブライアント部長刑事ほど家庭が円満な刑事はいないんじゃないか?(笑)
女性刑事が主役のシリーズはたくさんあるのですが、この作品が面白かったので、この後いろいろ読んでみました。
結局、この作品が一番いい。
あちらではどんどん続きが出ているようなので、翻訳を待ってますよ~! -
Posted by ブクログ
子供が生まれると親の幸福度が減る、夫婦関係が悪くなる、子供と一緒にいるより皿洗いをしていた方がいい…等、しっかりと子育てをすることが求められる昨今では言葉にすることが憚られるような生々しい事実が書かれている。が、一方で子育ての理想と現実の合間で苦しんでいるのは自分だけではないと救われる気もした。
「経験する自己」と「記憶する自己」は全く異なり私たちの物語は「記憶する自己」に寄って成り立っている。現実は喜ばしいことばかりではないが、追想の中で過去の出来事は暖かな色味を帯びる、ということは心から納得した。
また改めて読み返したい。
・家庭生活にはフロー(目の前の作業に没入した状態)が生じる活動が少ない。感情のタスクの切り替えが必要となり、満足感を得られないばかりか、なにかをないがしろにしなくてはいけない罪悪感が生じる。
・ライフスタイルの選択が強制され、人生のなかで人々は何度も選ばなくてはいかない。結果として自分の人生にずっと自己評価をし続けなければいけない。
・夫婦が争うときは大概、感謝の授受について争っている。
・夫が家事をしている姿を見ることで妻のストレスレベルが下がる。
・子供の世話は家事より遥かにストレスを生むので、ここで生じる不公平感は結婚生活の幸福度に大きく影響する。
・幼児の母親は3分に一回、子供の行動を正す。幼児は60%しかいうことを聞かない。
・「お金があるとき、妻は自分のものを買うことに罪悪感を覚える。だけど、子供のものならいいんだよ。時間についても同じことだと思う。」
・子育てに関する世間の重荷を背負わず、仕事への関わりかたから世間から批判されることもなく、子育てについて過度に厳しくなることもなく、完全主義の苦悩を持ち込むこともなく自分を評価している夫から学ぶことは多い。
・移り変わりが激しい現代では、自分自身が子供の指針にはなれない。その結果、子供のためとなると流行りやブームを手当たり次第試そうとする。
・女性がプレッシャーを感じるポイントが一点の曇りもない家庭を維持することから、非の打ち所もない母親であることに移った。仕事を選ぶにも家庭を選ぶにも、答えを正当化するために子供が使われる。
・私たちは子供のなかに必ず自分自身を見る。だからパートナーへの子供のへの態度を見るとそれが自分への態度のように感じる。
・思春期になると親の後悔は様々な形で現れる。自分自身への疑問の形や、育児そのもの(どんな風に子供を育ててきたか)など。
・子供を幸せにすることが親の義務だと考えてはいけない。幸せとはあくまでも行為の副産物である。
・その場からほんの一瞬でも引いてみることができたら、現実を素晴らしいことだと思える。
・子育てて満足感を感じる瞬間の共通点は「受動的であること」。特に何をするわけでもなく、子供の蟻のままを楽しむこと。
-
Posted by ブクログ
ネタバレテキサス州の人口が200人にも足りないような田舎町で起こった2つの殺人事件に挑む黒人テキサスレンジャーの話。
ミステリーであり謎解き部分もしっかり作られているのだが、主題はアメリカ南部に今も深く根付く黒人差別問題と、恋愛の物語である。そのほの暗さや深さは我々日本人には計り知れないところもあるが、この本を読めばその一端を垣間見てしまう。
自分より劣っていたり、大勢とは違う個性や特質をもっていたり、立場が弱かったり、出身や民族や文化が違ったり、そういう人を差別する感情ってのは、本能に基づく根深いところにある人間のどうしようもない難点なのかもしれない。
でもどうしようもないからと、ほったらかしにするのでなく、他人を尊重し、違う文化や価値観を受け入れ、弱い立場の人であってもきちんと生活する事を受け入れる。そういう風であることを理性や知性で行動する、一歩ずつでもそこに近づいていくことが今後の人間のあるべき姿なんじゃないだろうか?
大手の有名書店ですら、店頭のかなり目立つところに「嫌韓何某」などと書かれた本などを並べていること、そしてそれらの風潮に流されてた自分を思い出すといたたまれなくなる。
小説、それも自分のいる場所から少し離れたところが舞台でありながら、非常に考えさせられる小説であった。
勿論ミステリーとしても上出来で読み応えのある作品である。
またちょっと余談になるかもなのだが、背景として使われる音楽の見事な扱いよう、ブルーズとカントリーをここまで上手く使い分け風景としてにじませる凄さ。例えば民謡と演歌と歌謡曲をここまで書き分けられる小説があればいいのになぁ…とか思ってしまう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルだけで「あぁ、軽いヤツな。海外版ラノベな」と思っていたのだが、いやいやこれはオモロい。タイトル通り、お茶でも飲みながら、あるいは通勤電車で1編ずつとか、軽く読めるのは間違いないのだが、決してラノベではない。
日常ミステリーもの…と括ってしまえばそうなのだが、短くて(20Pくらいかな、中にはショートショート程度のものも!)かつ、起承転結はっきりしてて、ミステリー部分も抜かりなく、キャラクターの個性まで書き分けている。その上で洒落ているというかあか抜けているというか…。
重厚長大な作品もいいが、薄くても軽くても面白い小説は駈けるのだということ。星新一が教えてくれていたこのことを、歳をとって忘れていたみたい。この本を読んで思い出せて良かった。
作者の短編集がもう1冊出たみたい。機会をみて読むこととしよう。