高山真由美のレビュー一覧
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どこに生まれたかで、その先の人生が決まってしまうような不合理。これを甘受してしまうような人間にはなりたくない。何か出来るとかではなくとも、それを認識していたい。
何もしなければ、貧困層に居続けることになるような子どもとその親に、継続的な支援を。家庭での教育、家庭環境の重要性。だからこそ、親へのフォローも大切にする。親といえども、まだ10代。
幼少期の親からの愛情と関心、声掛けで認知能力に差が出る。適切な声掛け、博物館や水族館などへの知的活動、本の読み聞かせの重要性。
ミドルスクールの一時閉鎖は、決断が早い気がしたし、子供達が見捨てられたと思うんじゃないかと、苦しくなった。投資者や、学校の評判を意識せざるを得ないと、子供の教育のための最適な判断が難しいのではないだろうか。
難しいことだけど、結果が伴ってきているのに安心する。先の未来を楽しめる子どもが増えてほしい。 -
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カップル双方がキャリアを発展させたいと考えている時に直面する3つの壁を各国のさまざまなカップルの事例を用いて活き活きと論じている良著。
結局のところ、様々な人生の難所において、パートナーとの関係が安心できるものであり、オープンな会話ができる状態を保つため、たとえ夫婦であっても関係構築の労力を割くことが必要であるということを述べているのだと感じた。
仕事や子供に対して労力を割くことは皆違和感なく受け入れているが、自分の最も近くにいる人にしっかり労力をさけているか?それが問題である。
夫婦関係も決して「何も話さなくても安心できる関係」がベストなわけではない。夫婦といえども2人とも変化していく人間である以上、その変化をお互いによく認識するために、相手を知る労力を割き続ける必要があるのだ。
そういうことを本書を通じて再確認した気がする -
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ネタバレ自身のキャリアや子育てで悩み、家族としてどうありたいかわからなくなった時に読みたい本でした。
私は今結婚して2年目で、そろそろ子供が欲しいけど、仕事も成長を感じていて楽しいと感じています。また夫婦仲は非常に良く、お互いしたい仕事ができています。そんな中子供がほしいと思った時に、環境の変化によって2人の関係が変わってしまったら、どうしようと不安に感じました。だからこの本を読むことで、これからどんな不安が訪れるのかを経験者の事例を見ながら想定し、未来へ向けて備えたいと思いました。
この本は具体的な例をあげながら、どんな試練がどんなことをきっかけに2人に訪れるのかを説明してくれます。それだけでなく、上手くいった例と上手くいかなかった例をあげて、今どうすべきなのかを教えてくれます。特に素敵だと思ったところは、どれもこうすべきであるという押し付けがましいアドバイスではなく、あくまでこれを知ってどのようにするかはあなた次第(夫婦次第)であるとううところです。
この本を読み、新たな発見だったことは、第一の転機を経て夫婦は、2人の独立した人生やキャリアから2人の依存した一つのものになるということです。
それはゼロサムの限られた資源を2人で奪い合うという意味ではなく、2人あわせればもっと良いものになれるというポジティブサムの考え方で捉えられるかも大切であることもあわせて発見でした。
この本を読む前は、私は自身のキャリアが大切で、子育てによって停滞することを危惧していました。しかし読み終わってみて、この5年で成し遂げたいキャリアはあるか?考えたときに、私はただ自分が大好きな人たちにすごいと認められる人でありたいだけであり、こんなキャリアを歩みたいとかこんなポジションでいたいという明確な目標はないことに気がつきました。加えて大好きな夫と、子育てを通してたくさんの思い出を作りたい、これが私にとって人生で一番大切なことだと思いました。これをヒントに私はこの後夫と第一の転機を乗り越えるために、夫と話し合いをしていきたいです。
これからの人生、2人や家族にどんな危機が訪れても、話し合うことを放棄しないで、向き合っていくことを大切にしていきたいです。 -
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ネタバレアン・クリーヴスの新シリーズ!
「凄く好き」と「星4つ」が同居する不思議。
派手さや尖ったところがないので星4つにせざるを得ない。
けれども脳内にはこの上なくしっくりくる。
シェトランド諸島とは打って変わって今度はイングランド南部のノース・デヴォンのスモールコミュニティが舞台。
マシュー・ヴェンはこの地を担うバーンスタプル署にとってまだ新顔の警部。
かつて家族内の信仰に背を向けたことにより堂々と参列出来ない事情のある父の葬儀。
物悲しさと共に遠目で見やった余韻もままならぬ中、自宅付近の海岸で刺殺体が発見される。
身元を辿っていくと夫のジョナサンが運営するケア・センターとの繋がりが。
被害者の同居人、次いで発生する誘拐事件の被害者、関係者がことごとくケア・センターに通じていく中、ジョナサンの夫であるマシューは利害関係があり過ぎると悩みつつ捜査を指揮していく。。。
そう、マシュー・ヴェンは同性愛者。
これまで同性愛者の登場する物語はそこそこ出会ってきた気がするけど、主人公かつ警部ってのはなかなかない気がする。
なのに自然体。
嫌味やこれみよがしさが全くない。
ジミー・ペレスとはまた違った善良さ、生真面目さも持ち合わせていて好き。
松恋さんの解説によればあと2作程は邦訳待ちになりそうで待ち遠しい!
Wikipediaによれば、御年69歳の著者。
凄いなー。 -
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『成長を支援するということ』
【購読動機】
戦略の達成が目的でその手段が組織とした場合、組織の構成要素である「ひと」(ひとりひとりの働き方・貢献のあり方)が、戦略達成を左右するひとつの原因となります。
「コーンチング」「1on1」なる言葉が流通しだして、相当の年月が経過しました。その期間に、組織の「エンゲージメント」(会社と従業員の距離、つながり)を計測するクラウドサービスを観察する機会が増えました。
おそらく、どの企業も共通して「人が採用できなくてこまっている。」「若くて優秀な社員が離職する」という課題があるから「エンゲージメント」を導入するのでしょう。
では、「エンゲージメント」を導入した後、採用そして離職の課題は解決しているのでしょうか?
ほとんどの企業の回答は「NO」なのではないでしょうか?
そんなことを考えている私は、自然にこの書籍を手に取ったのでした。
【当書籍を選択した理由】
すばり「タイトル」です。ひとりひとりが成長すれば、それは結果として組織の成長につながります。
では、一人一人の成長はどのように実現するのでしょうか?
そんなときに、この書籍に出会ったのでした。
【読みおえて】
コーチングって何だ?という疑問をもっている方にお薦めです。
組織が目的、目標に対してパフォーマンスを発揮するためには、下記の3つの認識が必要であることです。
1)コーチングも1on1も手段である認識すること。
2)チーム長・組織長のマネジメントスキルだけではチームは機能しないと認識すること。
3)メンバー・構成員が「理想の自分」と「現状の自分」を整理、認識できる機会が必要であること。
そして、その機会は、企業・組織側で制度的に設計・運用するのが望ましいということです。
この書籍は、事例と理論の行き交いが多いです。そのため、私にとっては読みづらい部類に入りました。ただし、理論を先に抽出し、そのあと事例で解釈を添えるという順序で購読すると内容に対する解像度があがります。 -
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ネタバレ海沿いの街でおきた殺人事件、その一つの事件に対し冗長とも思える、周りの人々のひとりひとりの人物紹介に加え、施設の意義、案内を含め生まれつきの病気を持つ女性たちのことも丁寧に。尚且つ受け持つ警察の人たちの過去や現在抱えている悩みや状況まで。
丁寧すぎると言えばそれまでだけどようやく解決させるまでの長かったこと。
この作家さんの前のシリーズと共通するのはその丁寧さで読者の感情移入までさせてくれて、理詰めに緻密に事件を解決する整った感。読む人を選ぶのかもしれない。私は嫌いじゃないけれど。
このシリーズの警部は配偶者に対してかつてない愛情の深さを示してくれてその点でも、作家さんの本を書く丁寧さが伝わってきて、いろんな意味で好感が持てる。 -
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ネタバレ目次
・5セントのお月さま
・へま
・女が男を殺すとき
・消えた役者
・どうしてなんだベニー、いったいどうして
・球形の食屍鬼(グール)
・フルートと短機関銃のための組曲
・死の警告
・愛しのラム
・殺しのプレミアショー
・殺意のジャズソング
・死の10パーセント
・最終列車
『5セントのお月さま』『フルートと短機関銃のための組曲』『死の警告』が初訳。
フレドリック・ブラウンのSF短編全集が出たとき、どうしてSF限定なのだろうと思った。
ミステリの短編もそこそこあるのに。
『最終列車』が収録されたアンソロジーには、これが最後のアンソロジー未収録作品とあったような気がするけれど、その後にこれが出たということは、つまりまだ未訳の作品が眠っている可能性があるというわけか。
『真っ白な嘘』とか好きだったので、なんとか頑張って全集を刊行してほしい。
買うから。
エド・ハンターシリーズは長編のイメージが強かったけど、短編もあったなあと懐かしく思い出した。
今の作品に比べると、テンポがゆったりとして、必要なことはすべて書いてあるけれど、最後に大きく話が動くという展開は、まどろっこしく感じるかもしれない。
だけどこのテンポに慣れ親しんで育った私には、久しぶりに大きく呼吸ができるような気持ちで作品を読んだ。
ドキドキはしたけども。
『球形の食屍鬼』と『殺意のジャズソング』が特に好きかな。
落としどころの意外性が。
読後感は全然違うけど。
とにかく東京創元社さま、短編全集完全版をぜひ出版していただきたいのです。
お願いします。 -
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シェトランドシリーズのアン・クリーヴスの新作。
もしかして新シリーズになるのかな?
(本国ではシリーズ3作が刊行されている様子)
今回も主要な登場人物たちの心の声、ダダ漏れ。
これによってその人となりが理解できるのがうれしい。
主役の警部、マシュー・ヴェンは見た目冷静で、できる男な雰囲気なのだけど、内面はナイーブで繊細。
家族関係に問題を抱えていて、
同性婚をしているという設定も新鮮。
今作は事件の真相自体にはさほど目新しさはないものの、描かれるキャラクターがとても魅力的。
マシューとその部下たち、
マシューとパートナーのジョナサンとの関係性など、
まだまだこの先変化していきそうで楽しみ。
ダウン症の女性たちの描かれ方も胸に迫るものがあり、
彼女たちの笑顔や仕草が思い浮かび切なくなった。 -
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ネタバレ殺人事件はすぐに起きるのだけど、少し前までホームレスだったアルコール依存症の男が、なぜ殺されなければならなかったのか、が全然わからない。
そこがわからないので、もちろん容疑者なども全然絞れない。
捜査責任者のマシューの生い立ちや、部下たちの生い立ちも交えて描かれるこの作品は、ともすればまだるっこしく感じられるかもしれない。
しかし、親や夫の言葉や肉体への暴力にされされてきた捜査員たちは、被害者がボランティアとして働いていた複合施設で接していた、学習障害のある人々(社会的弱者)が被る偏見や、彼らの持つ優しさ・素直さなどから、徐々に事件の本質に迫っていく。
そしてそれは殺人事件の解決だけではなく、捜査員たちの抱えるトラウマ(とりあえず今回はマシューの家族問題)をも徐々に解いていく。
多分これ、シリーズ物になると思うだよなあ。
マシューの部下のジェンやロスの成長や家族問題、今回出て来たルーシーなど、もっと読みたいと思った。