高橋克彦のレビュー一覧
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奥州藤原氏の繁栄から終焉を描いた、歴史小説です。
平安朝の頃、朝廷の権力に追従する形を取りながらも、独自の政治と文化を花開かせた、奥州藤原氏。
その基礎を築いた、藤原清衡と阿倍貞任に、敵対する源賴義・義家親子。武士として誇り高く生きた人達の、敵対しながらも互いを尊重する武士道の美しさに、感動します。
また藤原清衡・秀衡・泰衡と続く、民を守る棟梁としての生き方は、今の自己欲で判断する政治家たちと比べて、なんと潔く、奥深いものか…
この人たちの精神が受け継がれているなら、3.11の大震災も、きっと乗り越えて行けるはずだと、確信します。
民を守り、誇り高く生きる…感動します。 -
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自分自身の実家が九戸城跡地で(住所も「城の内」です!)(^^; 地元もいいところの話、九戸政実は秀吉に最後まで抵抗した最後の武士、としての知識程度でしたが。実家を立てる際にヤジリの残ったままの頭蓋骨が出てきてけっこう騒いだことも覚えております。なので一度読みたかったのでした。Ⅰ〜Ⅲ一気!でした。小学生の時、「竜馬がゆく」を読み、一生の宝物、と思い、龍馬の生き方にあこがれて、今の自分があります。が、この「天を衝く」をその頃に読んでいたら、生き方自体変わっていたかもしれません。それくらいインパクトがあります。まあ、今の年になってから読んだから、、なのかもしれませんが、、。この生き方 今からでもあこがれとしていきたいと思います。作者高橋克彦さんと同様、「心は九戸党」をこれからの座右としていこうと思いました。
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最終巻。いよいよ義経が登場し、奥州藤原氏と源頼朝の政治的な駆け引きも面白い。
最後の展開は、とてもドラマティックであるが、藤原泰衡の『楽土』に対する考え方が、平泉が、今尚、世界遺産として脈々とその姿を引き継いでいることで目的が達せられたのだろう、と心に刻まれた。
奥州藤原氏は、何故、寺院を盛んに建立したのか。これは、宋の僧を惹きつけるためでもあった。つまり、膨大な知識を持った僧が、政治の仕組み兵書など様々な情報を奥州にもたらした。
「土地があるから国と申そうが、そこに人がおらぬでは、ただの荒れ野。つまりは人があってこその国。国を守るということは人を守ることに他ならぬ」
義経の、一の谷の戦い、壇ノ浦の戦いの勝利が、奥州との繋がりの中で描かれている。
義経は、飽くまでも、この小説では主人公ではないが、義経伝説を思い抱く結末となっている。
平氏が公家に取り込まれて滅亡したのに対して、頼朝は、京から独立した形で権力を維持した。つまり武家社会を新たに造ったわけだが、その政治的な仕組みは、やはり京から独立して『楽土』を実現した平泉より学んだ、とする考察。
「平泉のやり方を学べば内理がなくとも治めていける。鎌倉が平泉と同じ力を持てば、もはや公家の方々の役割も終わる。武士の天下となろうの・・・」
平泉は世界遺産に指定されたが、平泉とは?奥州藤原氏とは?理解する上で大切なことは、蝦夷といわれながらも、そこに秘められた『楽土』の考え方を知ること。
この小説は、その考え方を登場人物を通じて生々しく心に迫る。
登場人物として安倍氏の存在がスパイスのように効いている。
物部氏につながり、神秘的な存在である彼等のルーツを知ることも、自分の中の次のテーマになった。
最後に、
震災や平泉を通じて注目を集めている東北。
この本は、東北の”心”を感じることができる歴史小説として、この夏一番のお奨め。 -
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『約束の地編』ということで、第2部完結です。
3巻に引き続き、仮説の検証編という感じ。
未来を知る者は神に等しい、ということで、星の神であるイシュタルの
立場を超えてしまった虹人たち。
フィクションの筈なのに、妙な説得力があって、ずっと唸りながら読んでました(笑)。
ホントにどんな頭の構造してるんだ、作者。
富士の地下王宮のエピソードや、重力制御だけで敵の戦闘艇を破壊するくだりは
面白かった!
あと、虹人(コージン)という名前に秘められた意外な伏線にはビックリ。
これで普通に帰還できていれば…良かったのにねぇ(苦笑)。
【収録内容】
故国へ
新生
帰還
<解説>明石散人