高橋克彦のレビュー一覧
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江戸の人形師・目吉の魂が、小学3年生の女の子・怜の身体に転生してそのまま棲みついています。
『ドールズ』シリーズの第4弾です。
小学生の女の子が、胡坐かいてタバコ吸ったり、ビール飲んだり…。
その少女姿の目吉に、事件の犯人達は説得されるんですよね。
一本筋の通ったおじいちゃんに諭されているだけなのですが、映像的にはかなり変!
ドラマ化はなかなかできないでしょうね~。
今回は、新キャラの聖夜(ホストの源氏名っぽいですが女性!)が登場し、目吉を取り巻く面々が翻弄されていきます。
目吉の因縁の対決もあり、ちょっとホラーがかっています。
次回を引っ張るような終わり方なので、まだまだ楽しみは続きそ -
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奥州藤原氏の繁栄から終焉を描いた、歴史小説です。
平安朝の頃、朝廷の権力に追従する形を取りながらも、独自の政治と文化を花開かせた、奥州藤原氏。
その基礎を築いた、藤原清衡と阿倍貞任に、敵対する源賴義・義家親子。武士として誇り高く生きた人達の、敵対しながらも互いを尊重する武士道の美しさに、感動します。
また藤原清衡・秀衡・泰衡と続く、民を守る棟梁としての生き方は、今の自己欲で判断する政治家たちと比べて、なんと潔く、奥深いものか…
この人たちの精神が受け継がれているなら、3.11の大震災も、きっと乗り越えて行けるはずだと、確信します。
民を守り、誇り高く生きる…感動します。 -
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自分自身の実家が九戸城跡地で(住所も「城の内」です!)(^^; 地元もいいところの話、九戸政実は秀吉に最後まで抵抗した最後の武士、としての知識程度でしたが。実家を立てる際にヤジリの残ったままの頭蓋骨が出てきてけっこう騒いだことも覚えております。なので一度読みたかったのでした。Ⅰ〜Ⅲ一気!でした。小学生の時、「竜馬がゆく」を読み、一生の宝物、と思い、龍馬の生き方にあこがれて、今の自分があります。が、この「天を衝く」をその頃に読んでいたら、生き方自体変わっていたかもしれません。それくらいインパクトがあります。まあ、今の年になってから読んだから、、なのかもしれませんが、、。この生き方 今からでもあこ
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最終巻。いよいよ義経が登場し、奥州藤原氏と源頼朝の政治的な駆け引きも面白い。
最後の展開は、とてもドラマティックであるが、藤原泰衡の『楽土』に対する考え方が、平泉が、今尚、世界遺産として脈々とその姿を引き継いでいることで目的が達せられたのだろう、と心に刻まれた。
奥州藤原氏は、何故、寺院を盛んに建立したのか。これは、宋の僧を惹きつけるためでもあった。つまり、膨大な知識を持った僧が、政治の仕組み兵書など様々な情報を奥州にもたらした。
「土地があるから国と申そうが、そこに人がおらぬでは、ただの荒れ野。つまりは人があってこその国。国を守るということは人を守ることに他ならぬ」
義経の、一の谷の戦い