これは、面白かった~。
読んでて背中がゾクゾク、心臓がバクバクしてました。
これは、直木賞とって当たり前といえる作品。
短編っていまいち苦手だったりすんだけど、これは一編一編が内容の濃いものになってるので短編で正解。これ以上に長いと心臓が持たなかったかも(笑)
★緋(あか)い記憶
30何年か前にあったはずの家が地図に載ってない。その真実を求めて、久しぶりに故郷を訪れる。
★ねじれた記憶
ひょんなことで懐かしい人里離れた宿に泊まりに行く。実は、そこは母親が自殺した宿で、たまたま自分と同じ名前をもつ子供に出会う。。。
これは私のお気に入り。読んでてすっごく怖かった。
★言えない記憶
昔、一緒に遊んだ仲間たちとの再会。いつの間にかに、あの日缶蹴りの思い出がよみがえって。。。しかしその真相は。。。
★遠い記憶
取材のために昔生まれ育った土地に戻ってきた主人公は、昔一緒に遊んだ女の子と再会する。しかしその裏に隠されていた記憶とは。。。
★膚の記憶
食中毒を起こしやすい主人公は、自分の食中毒の原因は飲み屋でもらうミネラルウォーターだとつきとめ、その水源に行ってみる。そしてその背景に隠されていたものは。。。
これも結構好き。自分の存在の意味を問われるようなミステリアスさがたまらない。
★霧の記憶
学生の頃に旅をしたロンドンの話が30年後に復活してきて、事件の真相をしった主人公。
これは、一番読み込めなかった話。なんだかな~。ちょっと単なるミステリーに終わってしまった感じが受け入れられなかった理由かな~?
★冥(くら)い記憶
叔母たちと旅行をしてる間に、訪れる場所場所で次々と記憶がよみがえってくる話。
怖い話だったんだけど、結局殺したのは誰だったんだ?壁から出てきた鬼ってなんだったんだ?
なんか読み終わった後「???」って思った。。。
この短編全部、東北が舞台になってるの。
この日本の東北が今、被災してる最中にたまたま手に取った本が東北が舞台。
なんか因縁めいたものを感じます。
でもね、本の中ではホントに怖い印象のある東北地方も今は被災して、それ以上に怖い恐ろしい状態にあるんだよね。
一日も早い復旧作業が出来、そして復興して、またこういう素晴らしい本の舞台になれるようにみんなで支援していきたいと思います。