これは人権の話だ…。下巻の途中までは単なる中央にまつろわぬ民の英雄譚なのか〜と読んでいました。が、アテルイが戦いの意味を少し変えたくらいから、この話はマジョリティの差別に立ち向かうマイノリティの物語で、人間が人間らしく生きるためにどうしてそんな試練と策略がなくてはいけないんだろうと胸が詰まりました。蝦夷の人々の魅力、理不尽に立ち向かい活き活きと生きた人間の姿を美しく素晴らしく描くことに感動しながらも、誰かが踏み躙られている物語を楽しんでしまった自分に「どんな気持ちになればいいんだろう?」という読後感です。作者の他の作品も読みたいです