あらすじ
根来傀儡衆の頭領・左甚五郎がまたも動き出した。狙いは御家騒動が収束したばかりの会津藩。舫九郎は幡随院長兵衛、高尾太夫らと会津に乗り込むが、そこには売り出し中の軍学者・由井正雪や柳生十兵衛、天海大僧正までが集結していた。いずれが敵か味方か!? 激闘の果てに明かされる真実とは……。家光の治世を背景に、壮大なスケールで展開する時代活劇!
...続きを読む感情タグBEST3
痛快時代小説要素全部乗せ
舫九郎も魅力ある剣客だが、天海大僧正、柳生十兵衛、高尾太夫、幡随院長兵衛に唐犬権兵衛、天竺徳兵衛などなど…とこの時代の主人公になるような人物が脇を固め、加藤明成と堀主水の因縁話まで出てくる全部盛り状態。面白くないわけがない。
Posted by ブクログ
シリーズ2作目にしてますます面白くなってきた。
何の気なしに調べてみたら幡随院長兵衛や唐犬権兵衛だけでなく天竺徳兵衛、高尾太夫、夢の市郎兵衛、明石志賀之助までもが実在の人物だったとは、驚くと共に当時の江戸の街の賑やかな様子が偲ばれます。
天海僧正の清濁合わせ飲む凄みや、左甚五郎のやや不可解な行動の裏側など、登場人物の賑やかさだけでなくストーリー展開も見逃せません。
Posted by ブクログ
シリーズ第2巻は、江戸を離れ、作者得意の東北を舞台を移し、前作の面白さを大きく超えてきた。左甚五郎の配下がおっちょこちょいすぎる点と長兵衛たち侠客組が小物すぎる点は気になるが、十兵衛・九郎・徳兵衛の三銃士の活躍が楽しい。
この江戸前期は戦国時代と江戸の安定期の狭間であり、政治的な苦心(配慮)が色々な事件を通して見ることができる非常に興味深い時代。会津騒動は名前以外を詳しく知らなかったが、この事件と絡めるのかと感心させられた。
今回は天海も不気味な存在であり、より人間関係が複雑になりそう。1・2巻で悪役として描かれた左甚五郎だが、そろそろ仲間になりそうなほど愛嬌があるキャラになってきている。
Posted by ブクログ
会津藩のお家騒動を巡って、舫鬼九郎、柳生十兵衛、天海大僧正たち前巻の面々が激闘を繰り広げる時代活劇。
今回も多彩な人物たちが登場し、会津藩の謎を解くために左甚五郎を敵にまわして闘っていく展開に目が離せませんでした。
そこにあの由比正雪が絡んでくるあたりは、風太郎作品を彷彿とさせ、盛りあがざるをえない感じでした。
鬼九郎と十兵衛の剣劇も十分に満喫し、時代活劇の醍醐味を味わうことができました。
次の彼らの活躍を期待せずには、いられません。