高橋克彦のレビュー一覧

  • 火怨 下 北の燿星アテルイ

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    気になったところ、心に響いたところ。

    774年、蝦夷が桃生城を攻撃。ここから蝦夷の大和朝廷との防衛戦争が始まる。いわゆる38年戦争。
    続いて、伊治城の伊治呰麻呂が反乱を起こす(780年)。阿弖流為が登場するのはここから。物部が後ろ盾となる。

    上巻 ページ98。  

    母礼の言葉。  
    「だからこそ、物部は同族の暮らす陸奥を頼ってきたのだ。 かつては出雲が我ら蝦夷と物部の祖先の暮らす。 土地であったらしい。 それを海を渡ってきた朝廷の者らの祖先が奪い取った。 我ら蝦夷は北へ逃れたが、物部はなんとか止まって朝廷に従うことなったのだ」  
    阿弖流為。 
    「我らと物部が同族。」  
    母礼。  

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    2024年05月05日
  • 舫鬼九郎

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     舫鬼九郎、天竺徳兵衛、柳生十兵衛。3人の最強剣士が江戸の闇を明かしていく。この説明は間違っていないはずだが、実際は3人は三つ巴の敵として登場し、十兵衛以外の架空の2人は未だ身元ははっきりしていない。故に2人の正体や3人が手を組んでいく過程が物語の面白さを増していると思う。
     他にも宇都宮駅前でお馴染みの初代横綱・明石志賀之助、天海僧正、左甚右衛門など有名人も続々登場し史実と虚構が上手く構成させれていて楽しい。最後の"海戦"も派手で良かった。
     細かい点では、最後の勝負でいくつか作戦を挙げて実現可否を検討していくのが高橋先生らしいと思った。決まった作戦を紹介するだけで物語的

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    2024年03月09日
  • 風の陣【天命篇】

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     再読。第二作で手を貸した道鏡が巨大権力を握っていく中、嶋足と天鈴がそれを阻止すべく奮闘する。
     本作は最後を除き天鈴の策が尽く外れる。それだけ道鏡が狡猾だったということを表しているが、聖武天皇以前の藤原氏の権勢(称徳天皇自身、祖母も母も藤原氏)を知っているだけにこの一瞬で藤原氏の勢いが減退したという事実は改めて見ると面白い。もし称徳天皇が藤原氏の血を疎んで意図的に道鏡を利用していたらという妄想も…(澤田瞳子氏の『月人壮子』に感化されて)。
     いずれにせよ、道鏡の試みはあっさり阻止され、蝦夷にとっては苦難の時代に入る。道鏡が皇位についた方が蝦夷にとっては良かったのかとも思ってしまう辛い歴史が…

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    2024年02月22日
  • 緋(あか)い記憶

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    あとがきで川村湊さんが、
    岩井出身の“みちのく”作家。
    心の中の “みちのく”の情景を描く。
    と、上手こと表現している。
    直木賞の人生の曖昧となった記憶を物語とした
    7編の記憶シリーズ。舞台も東北が多い。
    どの短編も、記憶から欠けた時間を探し始めるところから始まる。そこに記憶を封じなければならなかった事情を思い出していくという構成。
    各作品、設定も展開も工夫されて、とても素敵な短編集です。

    「緋い記憶」
    故郷での緋色の記憶。そこに残る少女との思い出。なぜか、住宅地図には、その家の記録がない。
    「ねじれた記憶」
    男は母との記憶が残る寂れた温泉宿へ。そこは、母親の自殺した場所。母親とよく似た女性

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    2024年01月31日
  • 火怨 下 北の燿星アテルイ

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    蝦夷から見た物語で同じ人間として扱ってもらえない
    差別があるが、維新後のアイヌへの差別もこの頃からの流れを感じた。

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    2024年01月20日
  • 天を衝く 秀吉に喧嘩を売った男九戸政実(3)

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    この世かな素晴らしい武将の存在をこの作品を読むまで知らなかった
    高橋克彦作品も初めてだ
    最後は少し涙ぐんでしまった

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    2024年01月17日
  • 火怨 上 北の燿星アテルイ

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    東北に住んでいるので、昔の東北の昔の話で興味があったので読んで見たが、アテルイは名前だけは知っていたのだが、東北側からの視点で書かれているのでこれからが楽しみです。半島から来た人達が都を作り段々追われた人達が蝦夷で独自に暮らしていたのか?
    名前とかがアイヌの様だなと思った。

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    2024年01月13日
  • 完四郎広目手控3 いじん幽霊

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    今回は開港した横浜を舞台に、イギリス人やフランス人が関係する騒動に巻き込まれる完四郎と魯文。
    現代の作家さんの小説で当時の様子を紹介するものをあまり読んだことがないので、とても興味深い。
    本当にこんな様子だったら、相変わらず英語に対するアレルギーが無くならない現在の日本社会よりむしろ心が開けた人が多かったのかも。
    読んでいて楽しい作品です。

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    2023年10月11日
  • 星の塔

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    実家の本棚の片隅に置いてありなんとなく読み始めました。 短編集で読みやすく、 ホ ラーと言うよりも世にも奇妙な物語に近いような冷や汗をかいてしまうようなお話で した。 夏の日にちょうど良かったです。

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    2023年08月04日
  • 天を衝く 秀吉に喧嘩を売った男九戸政実(3)

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    最期があっぱれ

    火怨、炎立つ、そして天を衝くと読みました。
    この3作品共通の感想ですが、中間の中だるみ感というか、主人公の魅力の薄れや表現の乏しさ(あんぐりと口を開けた、ぼたぼたと涙を流した等、同じような大袈裟な表現が何度も繰り返される)はあるものの、クライマックスの鮮やかさは見事だなと思います。
    秀吉に対する印象が変わりました。政実の遺志を継ぐ人が現れていることを願う。余談ですが、逃げの天才である信直が祀られている神社があることを知って驚きました。

    #カッコいい #アツい #感動する

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    2023年07月24日
  • 水壁 アテルイを継ぐ男

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    ネタバレ

    火怨の75年後、阿弖流為の曾孫 天日子が主人公。火怨と同じように、強く将の器である天日子と、知略に富んだ安倍幻水を中心に、物部が重要な導き手となってストーリーが進む。
    天日子と幻水は火怨の阿弖流為と母礼を思い起こさせるが、ひとつ決定的に違うのは、幻水が蝦夷ではなく都の人間だということ。都で冷遇されてきた幻水が、蝦夷と共に戦って初めて一人きりではなくなったと泣くシーンが熱い。風の陣や火怨で悲願を果たせずに散っていった多くが、全くの無駄ではなかったのだと感じられる。
    風の陣や火怨に比べてだいぶあっさりしているので、欲を言えばもっと読みたかった。

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    2023年07月20日
  • 噴怨鬼

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    神代の時代から時代が下り約半世紀奥州に鬼退治へと向かうさてどんな話にまたどんな合戦場面へと展開していくのか期待した。陰陽師が更に肉体から離脱して闘うのか楽しみにしたが最後には平和裏に終わり---平和主義の一冊であった。

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    2023年07月08日
  • 総門谷

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    600p強の大ボリュームで、歴史や伝記の偉人(異人?)が好き放題暴れ回り、展開も自由奔放でまさに何でもありなSF大作。
    とても悔しいが、何も考えず楽しんで読んでしまった。こんな内容で何作も続くとの事で、続編は敬遠してしまっているが、SF物としてはかなり面白い部類かもしれない。

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    2023年05月26日
  • 炎立つ 全5冊合本版

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    目から鱗

    前九年の役、後三年の役、義経、平泉。
    どれも日本史の中で、「東北が弱くてそれ以外の勢力に負けた」という印象しかなかった。
    大きく覆されました。
    経清、貞任、泰衡、義経、みんな武士だった。自分の道を貫くために、見事に散った。
    間の清衡辺りで少し中だるみ感があったけれど、全体として読んで良かった。
    私も、蝦夷の一員でありたい。

    #感動する #泣ける #タメになる

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    2023年05月17日
  • 前世の記憶

    匿名

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    郷愁を感じる

    最近はグロテスクな描写で読み手を怖がらせる作品が多い中、こちらは美しさの中に怖さがあり読み手を作品の世界に引き込むうまさがあると思います。短編集なので怖さにわくわくしつつ楽しむことができます。

    #怖い #深い

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    2023年02月03日
  • 完四郎広目手控2 天狗殺し

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    実在の人物や史実とフィクションを織り交ぜながら展開する歴史ミステリー的作風は高橋氏が得意とするところ。
    本書はその特徴が如何なく発揮されていて面白い。
    坂本龍馬と河鍋暁斎をこんな端役で使うとは贅沢な。

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    2023年01月22日
  • ドールズ

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    感想。恐怖小説というワードがあったので少しびびっていたのだが全然怖くなかった。グロくなかったし、心霊系でもなかったし。どちらかといえばミステリーかな?ミステリー色は薄いけど。
    交通事故に遭った7歳の少女が目覚めると口を聞かなくなり、血圧異常や動脈硬化など身体の異常をきたしその理由を探っていくと、彼女の身体には別の何かがいるのではないか…?となりその何かが何なのか突き止めていくという話。その何かを追う為に調べていく話が歴史的史実なのでその辺、今はスマホでなんでも調べられるから検索しつつほほぅ…となりましてですね。
    画像でみても凄いので実物見てみたいものだと思いましたよ。彼女の中の何かへの謎、彼女

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    2022年10月12日
  • 炎立つ 四 冥き稲妻

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    R4.8.27~9.10

    (感想)
    前九年の役が終わり、清原氏が奥州に地位を築いた後、清原清衡が奥州の覇者になるまでを丁寧に描いた1冊。
    この章の最後に、清衡が藤原を名乗り、藤原三代の物語が始まる…ということは残りの1冊で、三代の勃興が描かれるわけですね。かなりスピード感があります。

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    2022年09月10日
  • 炎立つ 弐 燃える北天

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    やっと…やっと心を決められてよかった。だがしかし経清、此奴が見逃したせいで、、、!と思えてならない。
    大河ドラマの方見始めたら原作読まなくなっちゃうだろうなーと悩みどころ。

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    2022年05月13日
  • 星の塔

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    東北地方の民話をベースにした奇譚7篇。『遠野物語』が通奏低音のように鳴る。
    座敷童に山人、マヨイガ、鬼婆、狐憑き…などなど。いくつものエピソードが絡み合って語られる東北は"異界"のよう。
    民話って不条理だよなあと切なく思った。特に女性にまつわるものは悲しい話も多い。
    全編好きだけど、「子をとろ子とろ」は特に悲しかった。

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    2022年01月15日