川端康成のレビュー一覧

  • 雪国(新潮文庫)

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    初めて、読み終わりたくないと思った本。
    続きが気にならない訳ではなく。ただ一つ一つの文から見えてくるこの世界が美しくて、この物語の終わりの美しさを想像して、自然と読むペースが落ちた。この世界が終わって欲しくないと思い、一つ一つ丁寧にゆっくりと繰り返し読んだ。美しかった

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    2026年08月30日
  • 山の音(新潮文庫)

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    この作品はたった一人の主人公の目で見たものしか描かれていないので、何を見たのか何を感じたのか、それは全部全体から切り取られたものになるというのがおもしろいですね。
    どの作品も大抵はそうかもしれませんが、この作品の場合は主人公が知らないことがとてつもなく多いんじゃないかと思います。
    川端康成に選ばれたのが尾形信吾なだけで、この作品の登場人物それぞれが約400ページにわたる小説の主人公になり得るのではないかなと。
    そう思ってしまうほど小説の中の人々が「生きて」いました。

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    2026年08月28日
  • 千羽鶴(新潮文庫)

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    ネタバレ

    亡き父の愛人だった女性(ちか子)
    ちか子が縁談相手として持ち込んだ令嬢(ゆき子)
    別の愛人(太田夫人)とその娘(文子)
    との間で揺れる青年・菊治を描いた話

    生と死、清浄と穢れが表裏一体となった耽美的な世界観が素晴らしい

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    2026年08月23日
  • 古都(新潮文庫)

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    初めて読む川端康成の文章。日本に生まれてよかったと思った。日本人の感性、そしてその表現の仕方は、この国が誇るべきものなのだろう。

    数学者の藤原正彦さんが、人は感動をするために生きている、とエッセイに書いていた。日本人は自然や日常から感動を見出す力が長けている。

    わたしの中で繋がった!

    小さな感動を日頃から積み重ねていたら、幸せに生きられるだろうな、と。
    .
    .
    この小説の舞台は古き都、京都。歴史が刻まれる建築物や四季折々植物が見せる姿が、読むだけでありありと浮かんでくる。
    そして実際にその場所へ向かうことができるという環境…感謝。なんて美しい場所で過ごしているのか…
    京都に来て早3年。や

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    2026年08月18日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    中学生振りの「伊豆の踊子」。
    子供の頃はどうしても踊子目線になってしまったけど、
    大人になって読むと、主人公から見た踊子の清らかな瑞々しさが際立って迫ってくる。
    多分、踊子側だったのにいつの間にか主人公側になっていたんだと思う。
    雨、温泉、涙、の表現がしっとり美しくて、伊豆の自然の情景に癒やされて、日本人に生まれてよかったとまで思わされる小説。

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    2026年08月10日
  • 雪国(新潮文庫)

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     小さい頃、家族でスキーに行った雪景色を思い出しながら読んだ。真っ白な世界なのに、どこか薄暗い昔ながらの日本の雰囲気が浮かんできて、とても綺麗だった。ただ、「君はいい子だね」と「君はいい女だね」の違いはまだわからなかった。もっと人生経験を積んでからもう一度読みたい。色々な文からたくさんのことを想像できるだろうけど、私にはまだその想像力がないから、もどかしかった。
     大学の全学共通科目の授業で、この本を先生が朗読してくれたけれど、その先生の声が脳内再生されてしまった。できれば先生の声は聞かずに、新鮮な気持ちで聞きたかった。

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    2026年08月07日
  • 雪国

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    日本語って綺麗だー!アンビエントを聴いているときのような気分になった。川端康成は初めて読んだけど、今まで読んだ本の中でセリフがいちばんイキイキしていた。駒子が本当に魅力的!個人的には終わり方もとてもいいと思った。

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    2026年07月25日
  • 雪国(新潮文庫)

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     暑い夏は『雪国』ですよねー。悲しいほど涼しいです!
     新潮文庫の100冊に第一回(1976年/昭和51年)から選ばれているだけあって、さすがのおもしろさです。

     なぜ川端康成さんなのか?ちょっと長いけど説明させてください。プレミアムカバー欲しさじゃないですよ。
     以前わたしが「日本文学案内」として読んだ、東京在住のチェコ人作家で日本文学研究者のアンナ・ツィマさん『シブヤで目覚めて』が選書のきっかけです。
     アンナさんは『シブヤで目覚めて』で、新感覚派の作家「川下清丸」を創りだし、彼の短編小説を作中にチェコ語で書きました。
     この短編のモチーフのひとつは島崎藤村のスキャンダルです。一方、文章

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    2026年07月25日
  • 古都(新潮文庫)

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    ネタバレ

    移ろいゆく時代と景色のなかで、生き別れた双子の妹と出会う数奇な運命。何か大きな展開があるわけではないけれど、巡る季節のなかで、登場人物たちの小さな哀しさと古都の風景が静かに美しく浮かび上がる傑作。

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    2026年07月10日
  • 雪国(新潮文庫)

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    全体を通して表現がしつこくない美しさで作者の感受性の豊かさを感じた。
    雪国を舞台とした島村の一人旅の結晶みたいな小説。情景の美しさはもちろん、生々しい表現が全くないのにも関わらず駒子との親密さが伝わってきた。さらに葉子を島村の世界に引き込んで理解しようとする過程も絶妙だった。
    伊藤整さんの書評『島村の思念の限界は、美にその存在を賭してはいるが、それは抽出され、燃え上がり、変化する瞬間の美であり、その瞬間がすぎると空白になるという性質にある。』
    これがこの本を理解する上でとても分かりやすかった。もう一回読み直したい

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    2026年07月10日
  • 雪国(新潮文庫)

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    すごく好みの作品でした。川端康成さん特有の美しく惹かれる文章や世界観がすごく好きです。新潟を舞台にした銀世界の広がるしんしんとした風景が川端康成さんの文章から伝わってきます。なにより、本作に出てくる女性が言葉遣いが柔らかく丁寧で、女性の面倒臭い部分(失礼にあたる言動ですがご了承ください)が忠実に表現されて流石だなと感嘆しました。文章もすごく読みやすく世界観に惹き込まれやすくなっていて万人におすすめできます。ただ、島村という主人公が妻子持ちなのにも関わらず2人の女性と恋をしているというお話なので、主人公がクズなのは嫌という人にはおすすめし難いです。
    ご興味あればご一読ください。

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    2026年07月05日
  • 雪国(新潮文庫)

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    ええ……待って……凄い……というのが正直な感想。
    ストーリーはともかく、日本画のようであり、読む人の頭の中から山の景色を引っ張り出す、あまりに美しい情景描写。
    視線の動きを追うので、まるで一緒に旅をしているようだった。肌に当たる熱や、寒さ、田舎の景色や湿度、山の匂いを感じるようだ。そして、文字というものは、言語というものは、こんなにも美しく天の河を描けるのかと、他人の脳裏に映し出せるのかと、純粋に驚いた。
    それと、久しぶりに田舎に帰ったような気にもなった。
    杉林の前の蜻蛉の群れや、淡い翅を持つ蛾たち。冬に向かうにつれて居間にやってきては力尽きる虫たち、部屋に迷い込んでよろめく蜂。私も掘り炬燵に

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    2026年07月05日
  • 眠れる美女(新潮文庫)

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    老人が薬で眠らされた裸の若い娘と添い寝できる秘密の宿。会員となった主人公は娘に添い寝しながら、過去の女や自分の娘、母を回想する。危うい設定を様式美すら感じさせる文学作品へと昇華させているのはさすがという他ない。最後に主人公にちょっとした罰も与えている。

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    2026年06月06日
  • 雪国(新潮文庫)

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    ネタバレ

    マジ描写キレイすぎて度肝抜かれる、雪国だからこそこのなんとなーくすれ違ってる感じが儚くてちょー綺麗、最高。自分も国境の長いトンネル抜けたい

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    2026年06月05日
  • 雪国(新潮文庫)

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    何度読んでも、美しい詩のような作品。具体的なロケ地をもちながら抽象的で、鮮烈な感覚に目が冴える。孤独で空っぽの主人公はのらりくらりとして、真剣に今を生きる女たちの表層しかなぞれない。不誠実なようでいて、真摯に刹那的な美に向き合っているとも言えるのかもしれない。

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    2026年05月28日
  • 古都(新潮文庫)

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    もっと読みたい…!ってところで終わって、それだけこの世界に没入していたんだと気づいた
    知っている街が舞台だと気持ちも乗って良く読めた

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    2026年05月19日
  • 雪国

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    ネタバレ

    純文学というものなのか。にわかだが読んでみた。
    主人公の男ははっきりとした言葉と意志を持っている。だがどこか心ここに在らずふわふわとしている。そんな男に恋したのは駒子、芸者のような女。いい女だと島村は言うが、私には可哀想な女としか思えない。叶わぬ恋を島村に寄せ、大切な人間が亡くなっていく。虚しさや侘しさを全面に散りばめたような雰囲気だ。所々の場面の描写がとてつもなく綺麗でよくもまあこんなに言葉が思いつくなと思った。

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    2026年05月16日
  • 古都(新潮文庫)

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    美しくて体温が籠った京言葉の情緒に浸りながら読み進めました。年上の京都人の友人から聞いた伝統文化が衰退していく渦中の時代。最後はなんともいえず悲しく寂しい気持ちになりました。

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    2026年04月14日
  • 古都(新潮文庫)

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    移りゆく四季の京都を舞台に、千重子は生きる。両親から愛され、何不自由ない暮らしを送りながらどこか憂いを抱える彼女。やがて、もみじの幹に並ぶ2つのすみれのような「相方」に出会う。明晰な文ながら、あてのない旅のガイドのような不思議な一冊。

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    2026年03月29日
  • 掌の小説(新潮文庫)

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    寝る前に適当に開き、一作読んで寝ていました。たぶんすべて読んだと思います。とってもいい文章でいい物語たちでした。

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    2026年03月26日