川端康成のレビュー一覧

  • 雪国

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    久しぶりに純文学を読んで、ああ読みにくいなと思った。面白くないということではなくて、一文一文を咀嚼するのに時間がかかるという意味で。むしろ味はしっかりとある。日頃食べやすく切られたSNSや動画ばっかり消費していたんだなと気づかされた。難しいなと思ったのはセリフ回し。駒子や島村ら登場人物たちの発言には目的語や詳しい説明が語られないことが多く、いかにも日本語らしい。解釈の余地も大きい。翻訳者は苦労するだろうなと思った。

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    2025年10月13日
  • 雪国

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    30歳を手前に古典文学を改めて読みたいと思い拝読。

    日本語の美しさを感じる文章で、感性を刺激された。ただ最近の作品を多く読む自分には、文脈や言葉がスッと入ってこない部分もあり、やや苦戦しつつ読破。個人的には縮の表現が美しく、実際に見てみたいと感じた。

    また歳を重ねてから雪国で読み直してみたい。

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    2025年09月03日
  • 伊豆の踊子

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    表題作だけ読んでの感想です.....旅という非日常の中で特に心も浮き立ってる時は恋に落ちやすくなっていると思います。

    前半は旅もまだ折り返しではなく出会って恋に落ちたばかりの相手との今後に胸踊らせときめいてるのが伝わりました。

    後半は踊り子が男性という事を知ったのと同じ頃合にに旅も終わりが見えました。旅ではなく日常で出会ってても恋に落ちたのだろうか気になりました。

    ごく短編ですが恋の始まりと終わりの情景が伝わってきました。

    踊り子の性別についてですが声変わり云々の台詞後の場面転換は「暗転」だと思いました。また最後主人公が船で男性のマントの中で穏やかになっている描写が有るので踊り子は男性

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    2025年08月16日
  • 古都(新潮文庫)

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    登場人物の心情や考えの描写の奥行きが深く、リアルで、実在の人物とも思えてくる。睡眠薬の乱用による複雑な意識の中書かれたものとは思えない。それなのに、解説にもあったが、さらさらとした読み心地があるのもすごい。
    はじめての川端康成だったが、解説で「題材そのものが異常」とされていた眠れる美女や、片腕も読んでみたい。

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    2025年08月09日
  • 雪国(新潮文庫)

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    冒頭に代表される、情景描写の美しさに圧倒される。「美」の描写の極限に触れることができた。個人的に最も好きな一文は「夜の底が白くなった。」である。

    反面、ストーリーは抽象的で理解し難い面があった。都会の教養人と温泉街の芸者の逢瀬を中心として物語が進むが、葉子に関する描写が乏しいため、その点は解釈で補う必要がある。

    島村の駒子に対する想いと、駒子の島村に対する好意とでは、度合いではなく、次元が異なる。2人は別離するのであろう。

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    2025年07月11日
  • 雪国(新潮文庫)

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    最初に有名なフレーズから始まる。
    頭の中にハッキリと映像が思い浮かぶ。
    さすがと、感動。

    場面描写は、丁寧に全てを説明する事はなく
    言葉を噛み砕いて想像する必要がある。

    純文学に不慣れな女性は、小説の主人公が気持ち悪く感じるかも。思わず家の人や年上の方に、この感性はどうなのかと聞いてしまった。結果、既婚者の悟りに触れてしまった気がする。時代の違いもあるし、変わらない根本的なところもあるのかと。感性の違いにばかり注目してしまった。

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    2025年06月29日
  • 雪国(新潮文庫)

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    初めての川端康成。

    一頁目から列車を降りるまでの描写は、物語が始まる前の前振り的なものかと思いきや、すでに風景や人物や、それが列車の窓を通して重なり合う繊細な描写がレベチで、初っ端からから本気の本気の文学で、文豪ってこういうことか…と驚き。

    だってさ、その初めの列車の中から、

    「結局この指だけが、これから会いに行く女をなまなましく覚えている、はっきり思い出そうとあせればあせるほど、つかみどころなくぼやけてゆく記憶の頼りなさのうちに、この指だけは女の感触で今も濡れていて、自分を遠くの女へ引き寄せるかのようだと、不思議に思いながら、鼻につけて匂いを嗅いでみたりしていたが、ふとそのとき指で窓ガ

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    2025年06月23日
  • 少年(新潮文庫)

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    文豪川端康成の若き日の知られざる一面をのぞきみるようなエッセイ?回顧記録。旧制中学時代に綴ったリアルな日記が特に秀逸。
    とてつもなく私的なことを綴っているが、若い頃から文才が光りまくり、日本語の美しさによって文学的な情緒を醸し出してる。
    湯ヶ島の温存宿でみた巫女の入浴の散々なこけおろしと、宗教自体を冷ややかにとらえつつも、同宗教に属する清野少年の滝行に妬みすらおぼえる清廉さをみたときの感想があまりにも鮮明に対照的でおもしろすぎる。
    『伊豆の踊り子』を改めて読みなおしたくなった。

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    2025年06月21日
  • 雪国(新潮文庫)

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    川端康成を初めて一冊ちゃんと読んだ。

    風景や人物の描写が、文豪に普通期待するレベルの何倍も繊細でレベチ。最初の列車を降りるまででもう異常。て、天才。

    雪国での暮らしぶりについても、小説でありながら価値の高い記録となっている。もう死んじゃったのか。しかも自死とはなぁ。あまりに貴重な才能。

    内容自体は「私はいったい何を読まされている」とずっと思ってしまうくらいどうでもいいしハッキリ言って軽蔑するが、こんな風に世界を観察できる人にはそういった体験すらもこんなに美しく映るのかと、感受性の底力を思い知らされた。

    山の風景の描写が大好きだし、途中から急に蛾で不穏になってくる辺りも大好き。大丈夫!?

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    2025年06月18日
  • 雪国

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    国境の長いトンネルをぬけるとそこは雪国であった。

    ここしか知らない「雪国」。学校では作者とタイトルと有名な一節を丸暗記して終わっていたが、もったいなかった!
    特殊な状況や登場人物は登場しない、ありふれた人物のやり取りや心情が、情景とともに流れ込んでくる様子に、飽きる事なく一気に読めてしまった。

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    2025年05月17日
  • みずうみ(新潮文庫)

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    湿り気、夢、女
    解説にもあるけど意識の流れ(水の流れ)

    「どなたです。」
    「お客さまですから、お母さま、あげないでちょうだい。」
    「先生です。」と久子は小さいが張りのある声できっぱりと言った。そのとたんに銀平は狂わしい幸福の火を浴びたように、びんと立った。ピストルでも持っていたら、うしろから久子をうったかもしれない。玉は久子の胸を貫いて、扉の向うの母 にあたった。久子は銀平の方へ倒れ母は向うへ倒れた。久子と母は扉をへだてて向 い合っているから、二人ともうしろへのけざまに倒れたわけだ。しかし久子は倒れながらなにかきれいに身をまわして向きかわると、銀平の脛に抱きついた。久子の傷口から噴き出す血が

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    2025年05月12日
  • 雪国(新潮文庫)

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    まだ自分にはこの物語を形容するほどの力が無いことに絶望した。理解しようとすることすら本来は徒労なのかもしれない。しかし、物語序盤から情景の美しさや様々な感情を目に浮かべることが出来るように印象的な表現をしてくれることによって一気に引き込まれた。
    物語終了後の著者以外の解説を読むことで様々な予感についても気付かされることになりここでも自分の読み解く力の無さを悔いた。
    また期間を空けて読むことでこの物語の純粋さや予感に浸りたい

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    2025年05月05日
  • 千羽鶴(新潮文庫)

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    川端康成文学忌、川端忌
    1952年日本芸術院賞受賞で
    ノーベル文学賞対象作品だそうです。

    北鎌倉円覚寺の茶室が小説の舞台のひとつとなっています。川端康成は、当時の寺にあった庵で寝泊まりして書いたそうです。
    ストーリーは、謎めいた流れがあり
    崩れた家庭の拠所を探し続けているような
    どこに向かっていくのかわからない。
    昭和なら許されたかもしれない不倫。
    亡き父親の愛人だった女性との情交。
    その愛人の娘への情愛。

    幾つかの茶道具が男女の仲を象徴していたのかと思う。
    庭で割られた志野茶碗は、別れを
    売却された茶碗は、絶縁を
    所有続けた水差しは、未練を

    続編の「浜千鳥」続千羽鶴が併録されているけれ

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    2025年04月16日
  • 小公子(新潮文庫)

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    セドリックの心の清らかさが頑固な伯爵の心をも溶かしていく様が、気持ちがよかったです!
    あんなに親切で人を疑わない、優しくフレンドリーなセドリックのまま成長してほしいと願わずにいられないです…
    疲れた心に効く、いいお話でした。

    これを機に、世界や日本の名作も読んでいきたいと思いました!

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    2025年03月16日
  • 雪国

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    登場人物の心情と特定の状況、景色をマッチさせて綺麗に文章化されてて読み応えがあった。駒子の純粋で繊細な心と島村、、気持ちはわかるけどもさぁ……と。わがままですよ、わかってるならケジメつけましょうよ、と。終盤は少し展開が早くて理解が追いつかなかったが、再読しようと思う。モデルになった湯沢温泉にも是非行きたいですね。

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    2025年02月18日
  • みずうみ(新潮文庫)

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    冒頭からしばらくは状況・登場人物の把握に時間がかかった
    後半にかけての伏線回収が素晴らしく、震えた

    幻と現実の境を感じた

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    2025年02月16日
  • 名人(新潮文庫)

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    後半勝負が佳境になるにつれてどんどんおもしろくなっていった……すごいなぁ。読み終わってから本当の話だということに気付いた……
    ちなみに碁はルールも怪しいくらいわからない……笑

    わたしも、芸事のあり方に人間性が出るとは必ずしも思わないけれど、しかし人の営みであるよなぁとしみじみ思わされた。おもしろかった。

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    2025年01月11日
  • 小公子(新潮文庫)

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    ネタバレ

    小野不由美さんの帯を見て購入しました。セドリックが本当に可愛くて可愛くて!彼が大好きになりむした。その真っ直ぐ美しい心によって、周りの人たちが、世界がどんどん優しくなっていくのがとても良かったです。
    綺麗な心を取り戻したくなる。そんな温かいお話でした。

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    2024年12月31日
  • 愛する人達

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    「母の初恋」
    こんなに儚くかなしい愛の告白が、ほかにあるだろうか。
    結婚しても何をしても滅びない存在。つまりは永遠。それは雪子にとって幸せなのかもしれないけど、私は読んでいてひたすら苦しかった。

    「ゆくひと」
    浅間山の噴火の描写がもう…秀逸すぎて…。
    文章の美しさで心臓ゴリゴリ抉ってくるの最高としか言いようがない。
    ラストの美しさ、切なさにため息が出てしまった。

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    2024年11月26日
  • 少年(新潮文庫)

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    川端康成のノロケです

    学生時代に同室の少年と添い寝していた思い出が綴られています
    唇まで許していたとありますが、挿入描写とかはなかったです
    とことん愛撫描写で留まっており、性欲が指先に集まっていました
    回想を見るなり、川端康成は体育会系気質な作家だと思いました

    少年から向けられる思慕に痛く快感を覚えられているようで、気持ちよさそうでした
    少年はまるで神のごとく偶像のように敬意を向けられ、それを受け止めている様子から、器が人と違うなと思いました
    自分に陶酔しているワケではなく、少年のもつ信仰心に萌えているところが作家性なのかなとおもいました

    翻って少年が帰依している宗教は平熱でディスってお

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    2024年10月14日