川端康成のレビュー一覧
-
購入済み
驚きの訳者!
えっ⁉️訳者が、川端康成⁉️
ビックリして、読んでみた。昭和35年刊行なので、金銭的な物に関しては、少し古いなと思ったのと、名前とかの表示が、ちょっと違和感が有ったけれど、原文に忠実に訳そうという気持ちが伝わってきて、面白く読めた。 -
Posted by ブクログ
有名な『伊豆の踊り子』を早速読んだ。語彙が時代を感じさせるが、文体は瑞々しく、大正期の作品とは思えないほど映像的な文章で驚いた。
当時の高校生は今の大学生に当たるだろうか。勉学に励むなかで、青少年にありがちな自意識による若さが何となく共感できる。やっぱり、女の子の気を引きたいけど躊躇してしまうことあるよね、的な。
温泉宿巡りの旅も、どこか感傷的な衝動から始まり、その途中で出会った旅芸人達の一行と道を共にし、情が移っていき、なんとかしてやらなければという心で動く彼は、お人好し以外の何物でもないが、愛すべき人である。
その繊細さ故に、彼は旅芸人一行と別れるとき、例の踊り子と別れるとき、静かに泣くのである。
青少年の心の機微の描写が巧みで、感嘆する次第である。
-
Posted by ブクログ
映画化もされているので、長編かと思っていたら、なーーんと、40ページくらいしかない短編であった・・・(つまり、この本は、たの短編をいくつか含んでいる)
40ページで、なんか登場人物と友だちに成れた感を作ってしまうんだから、やっぱり川端康成はすごいんだと思った。
孤児で育ったことによる感情、一高(東大)の学生と旅芸人に対する差別感、男尊女卑の世界、そして素直に好きと言えない恋愛。
これらを40ページの中に全て入れて話をまとめてしまうのはすごい。というか、一緒にしようという発想が普通は出ない。
普通に読んだだけでは、ただの物語で終わってしまうので、読み終わったら是非解説も読んでみて下さい。 2人の方が書いているので両方あわせて読むといいと思います。
映画を見たくなりました!吉永小百合、山口百恵であるらしいです。 -
Posted by ブクログ
「伊豆の踊子」川端康成
抒情文学。淡い白。
角川文庫の短編集です。
伊豆の踊子/青い海黒い海/驢馬に乗る妻/禽獣/慰霊歌/二十歳/むすめごころ/父母
解説と年譜の付録つき。
すうっと染み入るように読めた作と、さらっと素通りして目を流れてしまった作と、ぱっと見読みづらかったけどじっくり読めた作がありました。
男が、女を語るのが多いですが、「むすめごころ」の機微とか、「禽獣」で読める昔の日本人の冷淡さ残酷さ。知りませんでした。
表題作以外では、「慰霊歌」が印象に残りました。
読んでみるもんだねえ、大人になってから読むんで十分いいと思った。心が濯がれた感じです。(5)
-----
以下メモ
思ったのは、文学の良さ、平易な散文に見えるけれどしみじみ読み耽ってしまうような文学の完成度の高さってのは、幾ばくかなりともの「書き手」になったことがあってこそ、分かるものなのかも。
さらっと読んで、あ、これくらいなら自分にも書けそうって思うんだけど、書けないでしょう。
なぜ書けないか、結局どの辺りが名作たる所以か、ということが分かるかどうかは、読書体験よりも執筆体験の方が大きく関わると感じました。
そう考えると、やっぱり編集者ってすごい。編集者から作家になる人が多いのも頷ける。
関係するかもしれないけど、よくあることとか、一般的なこと、皆が共感することなどを表現するのは、すごい。
ザ・何とかよりア・何とか。自然主義ってそういうことなのかな。ちょっと違うか。
僕は、「よつばと!」が好きですよー。