川端康成のレビュー一覧

  • みずうみ(新潮文庫)

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    川端康成の文庫本としては、「山の音」「眠れる美女」に続いて3冊目になる。主人公の桃井銀平、回想の中で回想をしていることが多いので、ものすごく不思議な感じだった。少女の黒目がみずうみに見える、その黒い瞳のみずうみのなかで泳ぎたい、という描写がものすごく印象に残っている。

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    2024年02月14日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    川端康成作品は初めて
    表現が独特で大事な展開もさらっと全体の一部になっているという印象
    裏返せば抑揚がないように見えたが自分の理解力不足、精読能力のなさから感じるものかもしれない

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    2023年12月23日
  • 虹いくたび(新潮文庫)

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     美しい情景が脳裏に浮かび冬の箱根や京都を旅してみたくなりました。日本語が美しくて、70年でここまで変わった要因はなんだろう?とか、花街言葉はかわいいけどややこしいなとか、東京から京都まで《銀河》で10時間。ボオイも乗ってるらしい。とか、余計な事も考えつつ時間をかけて読み進めました。

     「夕霞んで」という表現が出て来たんだけど、もちろん使った事なくて、なんとなく分かるような分からないような、、、。

    三姉妹に共感する事は出来なかった。時代が変わり、女性の置かれてる立場や意識が変わったからなんだろうな。
      
     

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    2023年12月14日
  • 古都(新潮文庫)

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    初めての川端康成。
    冒頭のもみじの木の幹に一尺ほど離れて2つのくぼみがあり、それぞれのくぼみに毎春すみれが咲く。近いようで交わることのないように見えるすみれが、千重子と苗子を表しているのだろう。
    そのあとに描写される亀壺のなかで一生を終える鈴虫たち。この亀壺も盆地の京都という本作の舞台を指しているのだろうなと思った。
    『古都』というタイトルの通り、京都の有名な寺社やお店、年中行事がふんだんに作中で描かれる。京都の地理に詳しくない人でも楽しめると思うが、詳しい人はより楽しめるはず。伝統的な建物の中に、今も残る北山の植物園が京都にとって新しい場所として出てきてスパイスを効かせているような感じだった

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    2023年10月31日
  • 伊豆の踊子

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    川端康成独自の文章であり、心情や文章の意味を理解できないこともあり、何度も行ったり来たりして、考えながら読んだ。何度か読み込んで、情景を細かく想像すると、きっとたくさんの感情に気付けるんだろう。当時の時代背景も照らし合わせて読み返したいと思う。

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    2023年08月07日
  • 雪国

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    名著と言われているから読んでみたが、
    物語の内容としては平坦で少し退屈に感じる場面もあった。
    だが、それを許容して読み進められるほど、描写、特に情景の描写が丁寧かつ美しく、雪国出身の自分にはありありと想像できて旅の哀愁を感じられて心地よかった。

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    2023年06月30日
  • 少年(新潮文庫)

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    川端康成にとって、尊く瑞々しい記憶のカケラ。
    男女にはない、男同士の思慕や憧憬。言葉で形容することの難しい感情。それらを羨ましくすら思う。

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    2023年05月28日
  • 伊豆の旅

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    川端作品はいくつか読んだけど、有名どころの雪国は嗜好にあったけれど、伊豆の踊子の良さは実はさっぱり見いだせなかった。
    この伊豆の旅には、川端さんが長年、第二の家の様に逗留した湯ヶ島の湯本館での滞在記に近いものなど、伊豆における文豪の素顔も垣間見れる短編集となっていて、ちょっと面白い。

    川端ファンなら、同じ過ごし方をしてみたくなるかもしれない、るるぶ前の観光本といった趣。

    伊豆序説は、そのまま数ページで伊豆の紹介文。
    伊豆温泉記は、昔の仲居さんのちょっと商売女的な様子(お客と混浴したり)や、湯質、湯ヶ島以外の伊豆の温泉、文壇友人の来訪した際の思い出など。
    正月三が日から、伊豆の帰りまでは小説

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    2023年05月23日
  • 伊豆の踊子

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    ちょっとまだ僕には早かったかもしれない。。というのが率直な感想でした。
    タイトル名でもある「伊豆の踊り子」は確かに面白かったのですが、ふーんなるほど。。としか思えなかったのがまだ浅くしか読めていないのかな?と考えたり
    そのほかも十分に読めるんですが、途中から目が滑っていく感じ。。
    もう少し他の本も読んでみてから、あるいはもう少し歳を取ってから読んでみるとまた他の感想が思い浮かぶのかもしれないので、またトライします。

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    2023年05月19日
  • 古都(新潮文庫)

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    美しくもままならない姉妹愛、親子愛。双子のくだりが出てきたところからページを捲る手が止まらなかった。

    親子愛、姉妹愛の爽やかな美しさを描いている。身分の違いのままならなさを、身分が高い側の千重子の側から描いているのも面白い。京言葉が新鮮だけど、印象深くて頭の中でつい同じ言葉を使ってしまう。

    背景となる京の四季がメインテーマのようにも思えるくらい色んな姿が描かれている。杉山は3回描かれるが、どれも違った姿で、情景が浮かび上がってくるようで素晴らしい。

    太吉郎の盆栽と日本論は面白かった。

    身分違いとなってしまった双子の行く末がなんとなくわかってしまうんだけど、それでも先が気になって読むのが

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    2023年05月13日
  • 美しい日本の私

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    川端を斜めから楽しむ勢だが、けっこう正面から読んで、いいなと感じた。
    そして誠に月並みなことに、よく聞く(引用される)ものほどいいな、と。



    川端のノーベル賞受賞記念講演を軸に、日本文化について述べた随筆を厳選!
    ノーベル賞授賞式に羽織袴で登場した川端康成は、古典文学や芸術を紹介しながら日本の死生観を述べ、聴衆の深い感銘を誘った。その表題作を中心に、今、日本をとらえなおすための傑作随筆を厳選収録。

    【目次】
    ●美へのまなざし
    花は眠らない 1950★
    美について 1950
    美しい日本の私 1968★
    秋の野に 1968
    女人なれども 1969
    夕日野 1969
    ほろびぬ美 1969

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    2023年04月03日
  • 伊豆の踊子

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    ネタバレ

    割と初期の作品集。
    というのもこの角川文庫、1951年の刊行なのだ(が、年譜は死まで更新されている……)。
    川端自身による「『伊豆の踊子』について」が嬉しい。
    今回は「驢馬に乗る妻」「二十歳」「むすめごころ」「父母」を読んだ。

    ■「伊豆の踊子」
    既読。

    ■「青い海黒い海」
    既読。

    ■「驢馬に乗る妻」1925以前
    彼。
    妻の綾子。
    その姉の豊子。
    綾子は知らないが、実は彼は先に豊子と通じ、豊子の自己犠牲で妹に譲った、という過去がある。
    やはり女をふたり並べて、どちらからも愛されている(年上から年下へ移行)というドリーム小説。

    ■「禽獣」
    既読。

    ■「慰霊歌」1932
    既読。とはいえ記憶

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    2023年03月27日
  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

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    ネタバレ

    「十六歳の日記」。
    冒頭の祖父尿瓶(しし)のシーンも凄い。
    が、数え16歳=満14歳が、100枚の原稿用紙を大きなテエブルに据えて、自分ー祖父ー手伝いのおみよ、で話しているシーンが壮絶。
    祖父は半ば痴呆が進んでいるのか、果たせなかった野望を、大隈重信に頼めばなんとかなると言い張る。
    おみよは馬鹿にして笑う、が、ある瞬間ふっと黙ってしまう。凄絶な記録文学だ。
    語り手は淡々と「見ている」……盲目の人を見るという視線の非対称性は、今後、鑑賞用の女を探し求める川端の人生のテーマにつながっていくのだ。
    愛惜と観察。
    時間の区別なくししと食事の要求と。苛立ち。
    スケッチとは、単に思ったことを書くのではない

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    2023年03月22日
  • 女であること

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    ネタバレ

    「朝日新聞」への連載開始は1956年で、1巻をその年に、2巻を翌年に刊行。
    とはいえ佐藤碧子による代作の疑いあり。
    どおりで川端にしては長い。
    ただしきちっとした構成がなくダラダラと続いていくのは川端っぽいといえばいえる。
    また、美しい令夫人の市子、気の強い割には気弱なところもあるエキセントリックなさかえ、暗い影を背負った妙子、という女性の三角形と、
    彼女達に振り回される佐山、光一、有田という男性の三角形が組み合わさる関係性で話が持続していく作りは、結構川端っぽい。
    マンネリの極致なのだ。
    で、小母様が好きだとか小父様が好きだとか中年男性の夢のような展開をさせておいて、結局はさかえの奔放が結果

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    2023年03月22日
  • 雪国

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    読むのに難しい本でした。

    途中まで読み進めて、なんとなく消化できず、もう一度最初から噛み砕くように読んでみました。
    ところどころ登場人物の感情がむき出しになり熱量が上がる場面はあれど、物語としては終始淡々としていて、主人公たちの心理描写と同じくらい(もしかしたらそれ以上に)風景の描写が挟み込まれるので、どちらかというと小説を読むよりは絵を鑑賞するという感覚に近かったです。

    というか、当たり前にさらっと書かれてるけど主人公が嫁と子供を置いて何日も旅館に泊まり掛けるのとか、今の感覚じゃ普通じゃないよねー。笑
    いつか機会があれば物語の舞台である湯沢町に行ってみたいと思いました。

    p85
    「君が

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    2023年02月26日
  • 雪国

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    文学的評価が定まっていて、さらにノーベル文学賞を獲っているから読み通せたのだけれど、もしこれが無名の作品だったら、きっととてもではないが最後まで読み通すことはできなかってだろう、と思う。

    「結局この指だけが、これから会いに行く女をなまなましく覚えている~この指だけは女の触感で今も濡れていて~鼻につけて匂いを嗅いでみたりしていたが」この箇所は色々な人が取り上げているけれども、こういった清潔な色っぽさの描写にはっとさせられる。他にも、「人間は薄く滑らかな皮膚を愛し合っているのだ」「島村は死骸を捨てようとして指で拾いながら、家に残して来た子供達をふと思い出すこともあった」「そうして駒子がせつなく迫

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    2023年02月12日
  • 虹いくたび(新潮文庫)

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    舞台が、ちょうど私がよく知っている景色から始まっている。なんだか自分自身も旅をしているような不思議な気分のまま読み終えた。湖国の虹は一度見たら一生忘れられない。そして、百子は自ら虹の橋を渡って行った者たちの呪縛から解き放たれる日が果たして来るのだろうか?

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    2023年01月16日
  • 山の音

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    古き悪き日本。

    恐らくそのせいで、
    次の世代は欧米志向で自由に憧れたのでしょう。
    そして続く現代の親世代は、その反動で冷静に。

    主人公はおじいちゃん。
    共感するには早過ぎかと思ったが、
    女性は男性より早く盛りの過ぎたのを実感するものである。
    30も過ぎればちやほやされなくなるし、
    体力もあっという間に落ちる。

    老年とはこんなものか、と
    想像するには意外と難くなかった。

    生々しく赤裸々に書かれた主人公の感情や執着が、期限切れの酸っぱさのまとわりつくほろ苦さ。
    少し癖になる。
    美味ではないが、晩酌のアテには向いている。

    菊子だけが花だ。
    丁寧に描写されているのに、
    私の中に具体的な顔立ち

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    2022年12月10日
  • 少年(新潮文庫)

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    両親を早くに亡くし、
    寂しさの中思春期を過ごしてきた著者の、温かな学生の頃の触れ合い。
    気持ち悪さは感じない。

    心の拠り所だったのかな。
    手紙を最後は燃やしてしまうのだろうけど。
    宗教の話も出てきます。
    人間の心の居場所を考えられます。

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    2022年10月10日
  • 少年(新潮文庫)

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    川端康成の作品に「湯ヶ島の思い出」という長編があったらしい
    そこから一部を抜粋し
    「伊豆の踊子」というタイトルで発表して
    残りは封印してしまったという
    なぜそんなことをする必要があったのか
    それは「湯ヶ島の思い出」が
    同性愛のタブーに触れていたということもあろうが
    それ以前に、やはり小説としての冗長さを嫌ったのだと思う
    大本教の家に生まれ育った少年の
    世間と相容れない純粋さが
    若き川端康成の「孤児根性」に共鳴したという話は
    まあそれだけのもので
    そこから広がりを見せていくことはない
    しかしともかく、伊豆で旅芸人の娘から受けた優しさが
    川端の僻んだ心を癒やす物語には
    そのような出発点があった

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    2022年09月18日