川端康成のレビュー一覧
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小説なので何を書いても良いとはいえ、3篇のどれもなかなかに背徳的で反社会的な要素に満ちている。
「眠れる美女」は情景を想像すると絵面の気持ち悪さが先に立ち、細かな描写が入ってこない。「片腕」にも共通するが、あまり抑揚のない話であり、どこで終わっても良さそうなのに結末だけが突出しているようにみえてしまう。
「散りぬるを」は事件に題材を借りたフィクションなのだが、被害者が実在する以上、今だと何かと物議を醸すことになりそうだ。「狂気による犯罪のほうが正気の犯罪よりも悪である」等の認識は通常の法理を突き抜けているが、今もこうした理由のよくわからない事件は度々起り、真実や動機も結局は裁判の作文の中で片付けられてしまうことに対して、小説家として別の立場を示したのだろうか。
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2年前から、#雪国リトリート というプロジェクトをお手伝いさせていただいております。関わり始めて以来、何度となく、”国境の長いトンネル”を抜けて雪国に行っております。
湯沢あたりでは、そこかしこで「川端康成」の面影を感じており、いつか読んでみようと思っていた、こちらの名作。
私自身、純文学というものにあまり馴染みがなく、どういう気持ちで読んだら良いのか、まだ掴めないでおります。ただそれでも、登場人物それぞれの人間らしい弱さは、すぐそこに感じるようなリアルさがあり、胸を締め付けるものがありました。
そして、どこか醸し出される情景や心情の雪国らしさ。南国のような突き抜けた優しさではなく、どこか一歩引いた奥ゆかしい優しさが感じられます。それが太陽の優しさと雪の優しさの違いなのでしょうか。
作品中、”縮(ちぢみ)”や”雪晒し(ゆきさらし)”についての記述があり、ちょうど塩沢紬について話を聞いた後だったので、新潟と着物文化がまた少しつながった感覚がありました。
おそらくまた読み返したくなる気がする、そっと本棚にしまっておこうと思うようなそんな小説でした。 -
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ネタバレ美しい少女の後を追ってしまうという性癖を持つ主人公銀平。
トルコ風呂(今は使われない言葉となったが)のシーンから始まる。そ、そんな赤裸々な〜と焦りながらもぐいぐい読まされた。
そして銀平は、犯罪スレスレで今なら完全アウトの言動の数々。
ヤバい。教職も解かれ、無敵の人になりつつある。
自らの醜い足に対するコンプレックスや不幸な生い立ちが彼をそうさせているのか。
生きづらそうだ。
故郷のみずうみや過去の女性達の思い出が時々蘇る。現実と幻が交錯し、最後の蛍狩りの夜ではわからなくなってしまう。狂っていきそうで正気に戻りそうで銀平がどうなっていくのか…。不思議な小説。読後、ずっとモヤモヤ感をかみしめている。 -
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ネタバレ最初の方、愛の言葉があられもなさすぎて目の玉が飛び出た。
当時の寄宿舎ってこんなに乱れてたの? 明治大正って今より男色文化が色濃く残っていたのかな。
恋文を三十余枚書いて、前半は作文として提出、後半は本人に送り、老いてから全集に収録するとか。
今とは常識が違いすぎてちょっと雰囲気が掴めない。
大本教祖三代目への描写がめちゃくちゃ辛辣で、美しい人しか愛せない人なんだな。催しに呼ばれた時にもまず自分の容姿を気にしているし。
これって人物名などにフェイクは入ってるのだろうか。色々と差し障りがありそうな描写が多いんだけど…。
孤児であることが原因で屈折したというのもあるんだろうな。
良かったのは後半、清野の手紙。美しくて無垢で信心深い。
その宗教はたぶんトンデモ教なんだけど、そうかそうなんだね…ってなってしまう。
志と愛が一緒になっている、若さゆえの心持ちは美しいものだなあ。と思った。
先日読んだ新潮の文庫にはこまごまと注釈がしてあったけど、この本には一切なくて読みづらかった。
あと解説。宇能鴻一郎という作家は名前しか知らないのだけど、ギリシャ神話の話と下劣な下ネタを交互に語るだけで、構成も内容も感性が合わなかった。 -
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コ゚コ゚コ゚コ゚コ゚!
うっ、美しい
心臓がトクンっと跳ねた
しかも、なんて妖艶なんだ
身体中の血液が、ところ狭しと右往左往する
芸術家が創り出す作品は、脳ではなく
心が揺く
勿論、全ての芸術家に当て嵌まるものではない
どう自身と呼応し共鳴出来るかだ
そして、その共鳴が小さな波紋を呼び起こす
もう一度、そっと覗き見る
小さな波紋が、ドプラー効果によって波紋疾走を発生させ、電流が身体を駆け巡るゥッッ!
舞っているのは、早咲き桜の“伊豆の踊り子”なのか
踊り子から、放たれる指先は幽波紋のそれか
指先の芸術性は、尋常ではない
そして、この奇妙な“立ち姿勢”!
通常の人間ではあり得ない!
そう、これは、ジョジョ立ちではないかッーーッ!
HEEEEYYY!!!
“世界”によって時が止められたようだ
身体が動かない
必死にもがこうとするが
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄
の声が
“だが断る”
“星の白金 世界”で反撃だ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
あっ、金縛りから解放された!
以上が、本書を手に取ってから表紙を眺めた時に起こった8秒間の事の顛末だ!
荒木飛呂彦氏による“伊豆の踊り子”
カバーイラスト
“スタープラチナ”だけにオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ、、、、、の★無限
で、本書のレビューは?
えっ、本書ってなにィーーーーッッ!?
本書『伊豆の踊り子』★3?
所謂、古典純文学と言うものに初めて触れたかもしれない
当然、学生時代は、受験勉強や何やらで多少触れたかもしれないが記憶に無い
川端氏が創り出す、この美しい文体が、後の純文学の礎を築いたか否かは分かりかねるが、鬱陶しく、何度も読み返さなければならない程、叙情的だ(jojo的)
そういった意味では、荒木飛呂彦氏が創り出すジョジョと相通ずるものがあるのではないだろうか
個人的には、『温泉宿』がお気に入りだ!
全体としては、多分に文学的ではあるが、物語としては面白くはない、といった印象だ
世の中に怒られるだろうか
私は、酒瓶を拾って、力いっぱいに投げた
眼の前の竹の幹にあたって、ガラスのかけらが飛び散った
飛び散ったかけらが案の定、私の方に跳ね返ってきた!
完
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〇感想
・部分的な日記や手紙の書き写しなので、全体的に靄がかかってる感があり、イメージしにくい。再読する必要がありそう。
・若い頃の川端の言語感覚や情景描写に触れられて興味深い
・若い川端、若い少年や少女を見ると興奮していた模様。その自分のいやらしさに悩んでいたようだ。
・高い銀時計を買ったが、時計の針が狂っていて時計屋に文句を言おうと向かったがなかなか店の者が出てこずイライラしていたシーンが面白かった。
川端は借金しまくっていたそうだが、若い頃から浪費癖(いちばん高いものを買ってしまう、欲しいと思うと欲しくてたまらなくなる)は存分に発揮されていたようだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「伊豆の踊り子」「禽獣」「青い海黒い海」他の短編集。
川端の描く女性はみんな古き良き美しき日本女性、という感じだが、それゆえにこそ、なんだか川端の女性への執着みたいなものを感じでちょっと怖い。耽美派じゃないけど耽美派っぽいものを感じた。「伊豆の踊り子」も、二十歳の私と十四歳の踊り子薫との爽やかな出会いと別れといえば聞こえはいいけれど、処女性への執着がちょっとキモイな。恋でもなく性愛でもないその中間地点みたいな。人と別れてきたのです、といって涙を流す最後のシーンは綺麗といえば綺麗だけど。天城峠や修善寺・湯ヶ島温泉あたりを舞台にしていて、文学散歩できそう。