川端康成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主人公(川端)が寄宿舎生活を送っていた頃、同室だった後輩と紡いだ親交と、思春期らしい執着や依存の気配が描かれている
愛と美に対する強烈な憧れから、美しい人間に執拗なまでの眼差しを注ぐ川端も、やがて宗教に傾倒していく後輩も、どちらも理想を追い求めるが故の孤独が匂い立つのが印象的だった
肉体的な接触を匂わす描写もあるけれど、どこか儀式めいて感じられたのは、その触れ合いの先に、心を通わせたいという人間の感情ベースの欲求が見えてこないからかな
思春期の危うく瑞々しい美と、それを強引に(それこそ生活費を使い込んででも美しい時計を買い求めるように)我が物にし、愛でようとする作家
読書中、あの強すぎる眼がず -
Posted by ブクログ
暑い夏に読みました。
雪国の美しい景色と、その地で生活する人々の暮らしの描写が、何とも涼やかでした。
登場シーンであんなにも美しく、清潔な印象を持っていた駒子が、徐々に俗っぽく、鬱陶しささえ感じさせる女になっていってしまったのは、なんとも哀しいような気がします。
島村と出会ってなければ、彼女の人生は違っていたのかな…。
というか、駒子は島村のどこにそんな魅力を感じたのでしょうか。都会暮らしで文化的な趣味を持つ所でしょうか?
妻子を置いて何度もこの地に来る(小太りな)男、現代の価値観ではなかなか彼の良さは分かりづらいなあと思います。
でも、日本を代表する文豪による、優れた文学的表現に触れ -
Posted by ブクログ
川端康成『美しい日本の私』
ノーベル文学賞受賞時の記念講演を収めた随筆である。
随筆というのは、作品ではないため「その人となり」が現れやすい。
海外にも翻訳されているようだが、名文の良さは日本人にしか分からない。いや、日本人であっても、その味わい深さはわからなくなってきているだろう。
その最も大きなものは「四季の移ろい」や「侘び・寂び」である。
ここに作者は、日本独自の美意識を見出だしており「日本らしさ」を感じる。
よく言われることだが「西洋は自然と戦い支配し、東洋は自然の中に溶け込む」という言葉がある。
雪、月、花という自然の美しさを愛でることは、単なる景色の鑑賞ではない。
その存在に、心