川端康成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
伊豆の踊子、青い海黒い海、驢馬にのる妻、禽獣、慰霊歌、二十歳、むすめごころ、父母を収録。旦那に「伊豆の踊子」の感想を聞くと、話淡い恋いの話でしょ。と。私はそれだけではないような気がする。踊り子達一行と、数日間旅をして過ごし、主人公の心が浄化され、優しい気持ちになっていったような、心地よささえ感じる。それは最後の作者が船に乗る時、可哀想な婆さんを上の上野まで連れて行くよう頼まれた時、快く引き受けたり、少年の親切を自然に受け入れられるような、美しい空虚な気持ちになった。という所から。他「二十歳」もおもしろかった。「むすめごころ」は、作者が中学時代の寄宿舎で同室だった初恋の少年への気持ちを、思い起こして書いたのだろうかと読みながら思ってしまった。他数作品は生と死について、彼の独特の空想、非現実世界が広がっている作品だった。 ノーベル文学賞受賞者というので、いいんだろうなぁ。いいんだろうなぁ〜。と少々読む前から、暗示にかかっていた所もあるかも。で、★★★★
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Posted by ブクログ
主人公(川端)が寄宿舎生活を送っていた頃、同室だった後輩と紡いだ親交と、思春期らしい執着や依存の気配が描かれている
愛と美に対する強烈な憧れから、美しい人間に執拗なまでの眼差しを注ぐ川端も、やがて宗教に傾倒していく後輩も、どちらも理想を追い求めるが故の孤独が匂い立つのが印象的だった
肉体的な接触を匂わす描写もあるけれど、どこか儀式めいて感じられたのは、その触れ合いの先に、心を通わせたいという人間の感情ベースの欲求が見えてこないからかな
思春期の危うく瑞々しい美と、それを強引に(それこそ生活費を使い込んででも美しい時計を買い求めるように)我が物にし、愛でようとする作家
読書中、あの強すぎる眼がずっと頭から離れなかった -
Posted by ブクログ
暑い夏に読みました。
雪国の美しい景色と、その地で生活する人々の暮らしの描写が、何とも涼やかでした。
登場シーンであんなにも美しく、清潔な印象を持っていた駒子が、徐々に俗っぽく、鬱陶しささえ感じさせる女になっていってしまったのは、なんとも哀しいような気がします。
島村と出会ってなければ、彼女の人生は違っていたのかな…。
というか、駒子は島村のどこにそんな魅力を感じたのでしょうか。都会暮らしで文化的な趣味を持つ所でしょうか?
妻子を置いて何度もこの地に来る(小太りな)男、現代の価値観ではなかなか彼の良さは分かりづらいなあと思います。
でも、日本を代表する文豪による、優れた文学的表現に触れることができ、良い経験になりました。