川端康成のレビュー一覧

  • 美しい日本の私

    Posted by ブクログ

    本書は1968年に、川端康成が日本人初の受賞者となったノーベル文学賞のスピーチ「美しい日本の私」(サイデンステッカーによる英題は「Japan, the Beautiful, and Myself」)を含む、随筆集である。3日間の徹夜のもとで、スピーチ直前に書き上げられた「美しい日本の私」は、やはり川端康成の文学世界を理解する上では一級のドキュメントであろう。

    このスピーチでは、道元や西行などの和歌を引用しつつ、古来から日本では自然描写に内在される美しさを尊ぶ文化があることが示される。そして、芥川龍之介の自殺の遺書である「末期の眼」を引用しながら、そうした美しさが顕著に感じられるのは、生活力・

    0
    2018年04月15日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『伊豆の踊子』
     旅先で出会った踊り子に心惹かれ、ふれあいの中で心が洗われていくお話。主人公が伊豆を訪れた理由について、「二十歳の私は自分の性質が孤児根性で歪んでいると厳しい反省を重ね、その息苦しい憂鬱に堪え切れないで伊豆の旅に出て来ているのだった。」と述べている。川端自身の出生が作品に大いに影響していることは、言うまでもないだろう。
     有名な作品だけど、こんなに短かったとは。サックリ読めた。

    『青い海黒い海』
     なんと奔放な作品か。全てが漠然としたイメージで成り立っている。それぞれが何の比喩なのかまったく理解できないけれど、作者の死生観、そして触れたことのない母を求めているんだろうなあと。

    0
    2018年02月02日
  • 美しい日本の私

    Posted by ブクログ

    日本、自然への川端康成の愛情がうかがえる随筆集。川端康成ほどの日本を代表する作家が「日本的」について思考し追求していたことが何だか嬉しい。
    自然に溢れた春の山の風景、日本人が心に描く心のふるさと。これが日本的なものの象徴であるのかもしれない。

    0
    2017年10月12日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

    『雪国』の時にも薄々感じていたが、先生、はたから見ると大分危うい視点なのでは…?
    失礼は重々承知の上での感想だが…
    川端先生は、どこか、自覚なく邪心…というか有り体に言ってエロを書くという勝手な印象がある。
    (ちなみに、谷崎先生はこれ以上ないほど自覚して書いている印象。それも、書いているうちにどんどんテンションが上がってきている感じがするのだ…)
    指摘されたら、「…?」と首をかしげる姿さえ目に浮かびそうで…
    勝手に純愛悲恋ものだと勘違いしていた私も悪いのだけれど…

    0
    2017年08月24日
  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

    Posted by ブクログ

    こないだ河津・下田へ行ったばかりだったので読みたくなった「伊豆の踊子」だけ読んであとは積ん読。

    ”下田の港は、伊豆相模の温泉場なぞを流して歩く旅芸人か、旅の空での故郷として懐かしがるような空気の漂った町なのである。” っていうフレーズ、心と体にじわーんと染み渡りました。

    0
    2016年02月17日
  • 女であること

    Posted by ブクログ

    若い女性が二人、かたや水底に澱んだような不穏と悲しみ、かたや火花のような混乱と衝動が印象的。若い感性ゆえの危うさとイタさなんだろうけど、それを美の極地に昇華させているのが川端一流の筆力。彼の日本語がそうさせている。
    そもそも川端にかかれば初夏で風が蒸し暑くなってきたってだけのことが、あるいは戸口に郵便屋さんが来たってだけのことが、こんなにも美しくなるのだから恐ろしい。

    0
    2015年11月22日
  • 美しい日本の私

    Posted by ブクログ

    角川ソフィアの「先人に学ぶ」シリーズに、随分お世話になっているなあと思う。

    何をどのように編むか、というのはその人の主観もあって、でも普遍性も必要で、難しい作業ではないだろうか。
    今回は「美と日本文化」をテーマとした作品を再編集したとのことだ。

    私が読みたかった「美しい日本の私」。
    解説には最初「美しい日本と私」であり、英語でも「Japan the Beautiful and Myself」であるのだが、川端の手によって「と」が「の」に変えられたという。
    これだけでも、もう充分に面白い。

    こうして同じテーマを追いながら編んでいくことで、似通ったもの、根底に流れている思いが浮かぶ。

    「す

    0
    2015年05月06日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

    きちんと読んだ思い出がなかったので読んでみた。

    『伊豆の踊子』は、旅芸人の14歳の踊り子がとても可愛い。
    可愛くて純粋なだけに、「旅芸人」というものの行く末が思われて悲しい。
    高校生の主人公の踊り子への気持ちも初々しくて、切ない。


    他7編。
    『驢馬に乗る妻』の主人公の気持ちがわからなかった。
    妻とその姉が可哀想。結局自分しか愛せないんでは無かろうか。

    『むすめごころ』がとても切ない。
    友達と大好きな友達をくっつけようとするいじましさ。
    幸福ってなんだろう。

    0
    2013年12月05日
  • 雪国

    Posted by ブクログ

    原作を読み始めたが、漫画で読んで大体の内容を知ってからのほうがいいと思ったので購入。
    …本当は絵が好みで主人公島村がイケメンだったので買いました(笑)
    漫画なので原作を短くまとめないといけないからか、少し急いでる感じはありましたが、内容を知るにはいいかも。

    0
    2012年04月27日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

    表題作にもなっている『禽獣』は、とにかく素晴らしい。自身が対象物の生殺与奪を握っていると思うと途端に興醒めしてしまう気持ちもわかる。野生だからこそ美しく魅力的なんだよなあ。

    0
    2011年11月30日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

    久しぶりに伊豆の踊子が読みたくなって買った一冊。


    伊豆の踊子は清廉なイメージがすごく大きくて好きだな、と改めて実感した。

    0
    2011年09月21日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『伊豆の踊子』

    『青い海黒い海』

    『驢馬に乗る妻』

    『禽獣』

    『慰霊歌』

    『二十歳』

    『むすめごころ』

    『父母』

    0
    2011年09月03日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

    難しいかな?と思ったけれど、案外楽しめた。文章がとても日本的で美しく、読んでいてしみじみしてしまう。人の感情も繊細に描かれていて、文豪もこんな小さなことに心動かされたのだなぁと、少し嬉しい気持ちになったりする。
    収録作品の中には、読んだ後に「どういうことだったのかな?」と気になるものもいくつかあった。ちょっとひっかかったところで終わらせるあたりが、なんというか巨匠の業なんでしょうか。

    0
    2011年08月20日
  • 女であること

    Posted by ブクログ

    女、というものに冷静に向かいあって書いた小説。女というと谷崎などもよくテーマにするし、またさかえなどは氏の小説に出てきそうなキャラクターだが、読後受ける印象は反対と言っていいに等しい。ただなまなましさや哀しさが残った。文章はとても美しく、難なく読めるが、読み終わると読んでいる最中とは打って変わって暗い気持ちに襲われる不思議な小説である。

    0
    2011年01月14日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

    本屋で出会った瞬間、多分誰かが「ザ・ワールド」を呼んだんだと思う。それでその十秒後に、多分誰かが「キング・クリムゾン」を発動したんだと思う。気づいたら、お金払ってたし。ジャケットのインパクトが強すぎたけど、中身ももちろん面白かったです。

    0
    2010年01月26日
  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

    Posted by ブクログ

    川端康成自身が短編を選び、解説を加えたもの。
    以下の感想以外の短編も目を通しましたが、
    言い回しや、歴史背景などがよくわからず、挫折しました・・・。

    ☆伊豆の踊子
    自分が孤独根性で歪んでいると、反省を重ね、
    その憂鬱に堪えかねず旅をしたが、
    旅で出会った踊子がとても純粋で可憐であり、
    恋愛ともまた違う好意が芽生え、
    主人公を心身ともに清らかな気持ちにさせてくれた。

    読んでいて、きれいなきもちにさせてくれると思いました。
    今のロリコンとかと通じるものがあるのかなぁ。
    いや、そんなことは無いはず!
    描写がとても美しかった。。

    ☆春景色
    絵かきとその恋人が田舎で生活をする様子を、景観の描写を豊

    0
    2010年01月03日
  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

    Posted by ブクログ

    言わずと知れた不朽の名作である。
    書生と踊り子とその一行。
    旅の途中で出会い行動を共にしているうちに心がふれ合う。
    複雑な事情がありそうな踊り子達だが、それを感じさせずにきれいな印象を与えている。
    東京へ帰る書生の流す涙、甘い快さが様々な意味合いにも受けとれるのである。

    0
    2009年12月10日
  • 女であること

    Posted by ブクログ

    吐き気がするくらい、女という性について生々しく描いた小説。
    自分が嫌ってる女性像の裏に自分にもある汚い女性が垣間見えて、とっても気分が悪くなる話。うーわー。

    いや、悪いエンディングではないんだけどね。
    川端さんはすごいなー。
    なんでこんなにわかるんだろう。

    0
    2009年10月07日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

     川端康成の代表作のひとつです(表紙絵がすごいことになっていますが)。孤独に悩む青年の淡い恋心と人というものの温かさを描いた、傑作だと私は思います。この物語は、15歳で孤児になってしまった作者の実体験を元にしているそうですが、主人公と旅芸人の身分(階級格差)を超えた人間同士の交流を通して、人の温かさを感じるという描写には、暗い感じがあまりせず、むしろ孤児根性から抜け出せる希望が感じられます。

    0
    2009年11月12日
  • 伊豆の踊子

    Posted by ブクログ

    荒木飛呂彦がカバー画を描いていたので買ってしまいました。
    ま、完全にやりすぎでしたが。

    孤独な生涯を送ってきた20歳の主人公が旅先で出会う14歳の旅芸人の踊り子に恋をしてしまう、題名作「伊豆の踊子」。

    若さゆえの淡い恋心に揺れる主人公の行動がいじらしい。
    が、時代が違いすぎて感情移入できなかったため、★ひとつ減。

    それよりも注目すべきは収録されている他4篇の短編。
    川端康成の表現力に圧倒される。

    川端が15歳のときに書いた日記を、のちに自身で注釈を付けくわえた「16歳の日記」。
    そのスタイルだけでも新鮮だが、死の間際にいる祖父との会話を【この世の声ではない】と表現するな

    0
    2009年10月07日