川端康成のレビュー一覧

  • 雪国(新潮文庫)

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    初川端康成
    これほど日本語を巧みに操り、情感溢れる表現の文章は読んだことがない。ただひたすらに美しい。

    映画や絵画や懐かしい記憶からふと蘇る、匂いや空気をともなう鮮明な記憶。そういうものを届けてくれる文章。

    例として一文引用
    弱い光の日が落ちてからは寒気が星を磨き出すように冴えて来た。

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    2025年09月17日
  • 古都(新潮文庫)

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    まだ10代の頃に読んだ古都。読書会の方に貸していただいて時を経て20年ぶりの再読。
    20年経っても美しい話だった。
    京都の祭りの賑やかさと反するように双子と彼女らを取り巻く青年たちの静かで熱い心情が描かれている。
    捨てられた娘と、捨てられなかった故に山で両親を亡くしながらも強く生きた娘。
    どちらの娘も遺伝子だろうか、それぞれに心根優しく芯のある美しい人だ。
    苗子はきっと二度と戻らないのだろう。
    美しくも寂しい最後だった。

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    2025年09月16日
  • 雪国

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    うつくしい 文体が麗しく心地よかった
    うつくしい日本語に触れたいときにとても良い
    日本語ってきれいなんだなあ

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    2025年09月12日
  • 雪国(新潮文庫)

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    川端がみていた世界は、柔らかく繊細な飴細工のような世界だったのかなと思った。
    2人の女性の間で揺れる男性の心情が描かれていたのに、優しい気持ちになった。現実世界だったら嫌なやつと思うはずなのに、不思議。

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    2025年09月09日
  • 名人(新潮文庫)

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    最後の名人・本因坊秀哉の引退碁の模様を小説の形に仕上げた一作。

    淡々とした筆致が、逆に名人の芸道を極め勝負に生きる姿を強烈に映し出している。引退碁に挑む孤高の姿に、思わず胸が熱くなった。

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    2025年09月03日
  • 掌の小説(新潮文庫)

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    ネタバレ

    短編集がたくさん。
    掌におさまるような小さな短編、という意味でのタイトルだけれども、掌なんかに収まらない光が溢れてくるような日本語の美しさに魅了された。
    気に入ったものを残しておきたいと思う。

    『木の上』
    子ども目線の独特の雰囲気、大きな世界の中のちっぽけな世界で、でもここなら安心だと強く生きる描写が素敵。

    『日向』
    なんともいじらしい。
    夕陽に照らされる人物が浮かんできて、その尊さに胸がきゅっとなった。
    (夜一緒に過ごすようになるのだから)顔も見なれるわ、というセリフがとっても刺さった。

    『ざくろ』
    出征していく男子と偶然の間接キス。ざくろの実にその歯形を見つけて自分も齧る描写が細やか

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    2025年08月16日
  • みずうみ(新潮文庫)

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    銀平は一途のように見えて、気の多すぎるところが信用ならないし、久子の卒業式の日に恩田に対して髪の話をした時など
    気持ち悪くてゾッとした。

    赤ちゃん事件も、不誠実で女の私からすると銀平は
    どうしようもなくキモくて嫌な奴だった。

    個人的には宮子と過ごしている老人の方が私は好きだ。

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    2025年07月31日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    日本小説の珠玉の名作。
    これほどまでに美しい小説があるだろうか?

    一文一文を噛み締めるように読んだが、全ての文に「美」が宿っており、小説の真髄に触れた気分である。

    旅芸人との関わりの中で、「孤児根性」を霧散させて残った「甘い快さ」を、私も読後に感じた。

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    2025年07月16日
  • 小公子(新潮文庫)

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    ・名作の持つパワーのようなものを感じながら一息に読む。読んでいる間中すごく楽しかった。
    ・丁寧でやや古風、上品な訳文がストーリーに合っている。
    ・川端康成が子どもへ向けて書いた「この物語を読む前に」という文章も、優しい眼差しが感じられてとてもよい。川端康成のイメージがちょっと変わった(笑)
    ・巻末の解説(鴻巣友季子)は、バーネットに関することから「文豪翻訳」についてまで、とても興味深い内容でよかった。
    (2022.1.19)

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    2025年06月15日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    綺麗な描写やハッとする表現に夢中になりながら読んだ
    伊豆の踊子、抒情歌の小説的な美しさ、温泉宿、禽獣の時に生々しいリアルさ、どれをとっても良かった。

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    2025年06月06日
  • 雪国(新潮文庫)

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    情景の色遣いが繊細で、日本らしい嫋やかさのあるお話でした。
    真っ白、緑、黄色、赤と情景が変わり、場面を象徴する色の変遷が綺麗でした。

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    2025年05月17日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    孤独に悩む若者の、数日間の伊豆への一人旅を描いた名作。清純無垢な踊子へ想いをつのらせ、主人公の「孤児根性」がほぐれるさまがとてもエモい。
    切り取られる瞬間のすべてが美しい、究極の青春小説。

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    2025年04月18日
  • 雪国(新潮文庫)

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    2025年2月の1ヶ月を新潟の南魚沼で過ごしたので、この機会にと思って読んだ。冒頭の一節しか知らなかったが、川端康成の描く雪国の描写が、南魚沼での生活を思い出させた。雪というものの神秘とそれに対する畏怖は、東京の雪のイメージとは大きく違う。雪国に生きた作者による雪の描写は繊細かつ日本的で、凝り固まった語彙を柔らかく解きほぐして新たな空気を送り込んでくれる。堀江敏幸による「寒さを共有すること」の解説を読んで、ヴァレリーやマラルメの言葉を引きつつ、最後の「空中で水平だった」という一節によってすべてを表現する美しさに感銘を受けた。この繊細な文章に対して私はまだまだ読みが甘いので、今後何度も読み返した

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    2025年04月03日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    青春物語でもあり恋愛小説でもあった。高校2年生の自分にも当てはまる節があったり、主人公に共感できるような部分が多く見られる親しみやすいストーリーだった。自分にとってお気に入りの描写がたくさんあった。

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    2025年03月24日
  • 名人(新潮文庫)

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    読書は娯楽。なので教科書で名を知った作家さんには手を出さずにいました。将棋にはまったときに、河口俊彦「一局の将棋一回の人生」を読み、そこにこの川端康成「名人」が紹介されております。
    いつか読んでみようと思ってから30年経ってます。我ながらよく覚えていたなと感心します。

    囲碁の知識はないですが、名人と七段の引退戦に惹き込まれました。囲碁の中身は分からずとも一手にかける棋士の凄みが淡々と書かれています。
    明治ー昭和初期の時代背景があり、現代とはまるで別の世のようです。

    あとがき解説を読み、この作品が作者の人生に於いても重い意味のある作品であったのではと思います。
    川端康成という人物への興味が深

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    2025年03月23日
  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇

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    伊豆の踊子がとにかく好き。文書も内容も軽やかな美しさがあった。その他の作品については、やや難解に感じたが、楽しめた。最後の温泉宿は何か濃厚な空気の群像劇で印象的だった。

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    2025年03月20日
  • 掌の小説(新潮文庫)

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    くらくらする
     この掌篇――ショートショート――集は、はじめの「骨拾い」からくらくらする。譬えも擬音も、独特のいろけが分ちがたく結びついて、ギッと音をたてそうだった。

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    2025年04月28日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    抒情歌がとても美しかった…
    西洋の香を感じたところ、好き。咲く花にあなたを感じるのも好き。主人公の女性がとんでもなく美人だと想像してしまう文章…

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    2025年02月20日
  • 雪国

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    とりあえず読んでください。
    情景、心、感覚全てを言葉で、理路整然とそうあるべく所に置かれるように説明されている。
    幾何学的な美しさを持つ文章でありながら、あまりにもある種人工的な美しさの文章でありながら、確実に僕らの中に経験があるクオリアの種みたいなものを精密に描写されることで他人事ですまさない、一人称的な読み方をさせる書き口。

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    2025年02月18日
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)

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    踊り子の幼いが故の純粋無垢ないじらしい様子と少し恥じらいも出る女性の面も踊り子の薫が非常に愛らしい。はじめは恋で見ていたが、兄の様に感じてきたのではないかと思った。

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    2025年02月05日